老人福祉法 重要事項説明 記載
老人福祉法 重要事項説明 記載 重要事項説明書 作成
重要事項説明書は、入居契約に関する重要事項を説明するために「別紙様式に基づき作成」し、入居者に誤解を与えないよう「実態に即して正確に記載」することが求められます。
この「正確に記載」は抽象的に見えますが、実務では“パンフレットの表現”や“営業トーク”ではなく、運営実態(人員配置、委託範囲、料金の算定根拠、協力医療機関の協力内容など)に合わせて欄を埋める、という意味です。
特に見落とされがちなのが、重要事項説明書の一部として「別添1(事業者が運営する介護サービス事業一覧表)」と「別添2(個別選択によるサービス一覧表)」を“必ず添付する”点です。
不動産実務の癖として「重要事項説明=物件・権利・金銭」へ寄りがちですが、有料老人ホーム領域の重要事項説明書は、サービス提供体制(自ら実施/委託/なし)や、介護保険内外の費用区分など、生活支援と介護運用の情報が中核になります。minnanokaigo+1
例えば別添2では、食事介助・排泄介助・居室清掃・買い物代行・通院介助などのサービスを「特定施設入居者生活介護費に包含」なのか「都度払い」なのかまで整理する設計になっています。
参考)https://www.minnanokaigo.com/guide/how-to-choose/flow/important-instructions/
この区分が曖昧だと、入居後に「当然月額に含まれていると思った」「都度払いだとは聞いていない」といった費用トラブルに直結するため、説明時は“欄の読み上げ”ではなく、具体例で境界線を言語化するのが安全です。
老人福祉法 重要事項説明 記載 入居相談 交付
重要事項説明書は、老人福祉法に基づく情報開示として「入居相談があったときに交付」し、さらに「求めに応じ交付」する運用が求められます。
つまり、契約直前にまとめて渡すのではなく、相談段階で“比較検討に必要な情報”として先出しするのが制度の趣旨です。
現場では「内見の後に契約へ進んだら渡す」運用になりがちですが、上位指針は“契約締結前に十分な時間的余裕をもって説明”とも明記しており、スケジュール設計が重要になります。
説明時には、説明者・説明を受けた者の署名を行う運用も位置づけられています。
参考)https://www.semanticscholar.org/paper/231e21be4f142cfbe5796957fe606beabc810e64
この署名は「説明した/聞いた」の形式証拠であると同時に、説明内容が“重要事項説明書+個別の入居契約書(居室に係る契約)”のセットであることを裏付ける役割を持ちます。
不動産売買のように「テンプレの説明だけしておけば良い」にならないよう、居室ごとの条件差(面積、トイレ浴室の有無、料金プラン差、住み替え条件)がある場合は、重要事項説明書の記載と齟齬が出ないよう個別契約書側の記述も並行して点検します。minnanokaigo+1
老人福祉法 重要事項説明 記載 建物概要 居室
重要事項説明書の「建物概要」では、土地・建物の所有関係、抵当権の有無、契約期間・自動更新、耐火構造、構造(RC/鉄骨/木造等)、居室区分(全室個室/相部屋あり)、共用施設、消防設備などを欄として具体的に埋める形式になっています。
不動産従事者にとっては馴染みのある情報が多い一方で、注意したいのは“単に登記事項を写すだけ”では足りず、入居者の生活に影響する設備(共用浴室の種類、緊急通報、車椅子対応エレベーターなど)を、様式どおり網羅する必要がある点です。
また、居室タイプが複数ある施設では、タイプ別にトイレ・浴室の有無や面積を整理する欄があり、パンフレットの「Aタイプ」「Bタイプ」表記と突合して矛盾がないかを点検するとミスが減ります。
さらに、あまり知られていない実務の要点として、「指導指針に合致しない事項」がある場合、それを重要事項説明書に記入して説明する、という“例外運用を前提にした欄”が用意されています。minnanokaigo+1
具体的には、既存建築物の活用や小規模施設等で構造設備基準を満たしにくいケースで、合致しない事項の内容や「代替措置」「将来の改善計画」への適合性を記載する欄が存在します。semanticscholar+1
ここを空欄にしてしまうと、後から発覚した不適合が「説明されていないリスク情報」と扱われやすくなるため、現場の実態(介助でカバー、改善計画の有無)を管理側から吸い上げて文章化するのが不動産側の価値になります。
老人福祉法 重要事項説明 記載 届出 なし
有料老人ホームの設置時に老人福祉法第29条第1項の「届出」を行っていない場合や、指導を受けている場合は、その旨を重要事項説明書に記載し、入居契約に際して入居希望者へ十分に説明することが求められます。
この点は、重要事項説明書の「10.その他」にもチェック欄として組み込まれており、“届出の有無”を明確に見える化する構造になっています。
また、サービス付き高齢者向け住宅として登録している場合は、法律関係により「届出が不要」となる扱いも様式上で選択肢として整理されています(該当法の整理が必要な領域)。
届出の有無は、入居者側から見ると「行政が認めた施設か?」という誤解を生みやすい論点なので、説明では“届出=受理される手続で、認可や指定とは別物”という制度の距離感を、施設側の説明方針と合わせて統一することが重要です。
標準指導指針でも、届出の有無にかかわらず有料老人ホームとして取り扱われ得る点や、重要事項の説明・情報開示の徹底が強調されています。
不動産側の実務では、「未届=直ちに違法で入居不可」と短絡しない一方、未届であること自体が“重要なリスク情報”なので、必ず記載と説明のログ(交付日、説明日、署名)を残す、という姿勢がトラブル抑止になります。
老人福祉法 重要事項説明 記載 不当表示 予防(独自視点)
独自視点として押さえたいのが、重要事項説明書の記載は「書類を整える作業」であると同時に、広告・募集表現の“地雷”を未然に除去する作業でもある点です。
標準指導指針では、介護が必要になった場合に訪問介護等を利用するタイプの住まいについて、広告等で「介護付終身利用型」「終身介護マンション」等の表示を行うことが不当表示となるおそれがある、といった留意が示されています。
ここは検索上位の一般解説記事では「重要事項説明書の10項目」紹介で流されがちですが、実務上は“集客表現の監査”として非常に効きます。
具体的には、重要事項説明書の「職員体制」や「サービスの内容」が、広告で謳っている介護体制(例:24時間看護、手厚い配置、医療連携の範囲)と一致しているかを、逆チェックに使います。minnanokaigo+1
別添2のサービス一覧表で、月額費用に包含されないサービス(都度払い)を把握できるため、LPやチラシで「追加料金なし」をうっかり書いていないかの確認にも直結します。
“書類の整合性”を営業・Web制作・重要事項説明の三点で揃えると、入居後クレームだけでなく、行政立入での記載内容照合に耐えやすくなるため、結果的に運営側・紹介側双方の防御力が上がります。
(参考リンク:重要事項説明書の標準様式(別紙様式)を確認でき、記載欄・別添の構成をそのまま点検できます)
(参考リンク:重要事項説明書の作成・交付や、未届・不適合時の記載など、標準指導指針で求める運用の根拠を確認できます)
厚生労働省:有料老人ホームの設置運営標準指導指針(令和6年12月6日改正)

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