0円住宅移住で知らないと損する無償譲渡の罠とメリット

0円住宅移住の仕組みと実態

0円物件でも評価額1,000万円なら贈与税が231万円かかります。

この記事の3ポイント要約
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無料でも税金・諸費用が発生

0円住宅でも贈与税や登録免許税、不動産取得税などが必要。評価額1,000万円の物件なら贈与税だけで231万円、リフォーム含め総額780万円超の出費も

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修繕費用が数百万円規模に

老朽化した0円物件は全面リフォームで300〜1,000万円、耐震工事だけで120〜150万円かかるケースが多い。事前の状態確認が必須

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補助金制度の活用で負担軽減

移住者向けに最大150万円の住宅取得補助や、リフォーム補助最大100万円など自治体支援が充実。空き家バンク登録物件が対象の場合も


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0円住宅が無償譲渡される理由

 

全国で増え続ける空き家問題が、0円住宅という選択肢を生み出しています。所有者にとって空き家を放置すると固定資産税の負担が続くだけでなく、特定空き家に指定されると固定資産税が最大6倍になるリスクがあります。さらに勧告に従わない場合、最大50万円の過料が課せられ、最終的には行政代執行で強制的に取り壊され、その費用全額を請求される可能性もあります。

参考)0円物件の罠とは?ゼロ円は危険でやばい・後悔する?デメリット…

つまり負担が続くということですね。

このような経済的負担を避けるため、所有者は管理コストをゼロにしたいと考えます。譲渡先を見つけることで固定資産税や管理費用から解放され、建物が活用されることで地域の景観維持にもつながります。特に地方の過疎地域では、移住者を呼び込むための自治体施策とも連動しており、空き家バンクを通じた無償譲渡が積極的に行われています。

参考)【みんなの0円物件】無償譲渡物件の不動産マッチング支援サイト…

不動産従事者としては、所有者の切実なニーズと移住希望者のマッチングを図る重要な役割を担います。ただし顧客には無料という表面的な魅力だけでなく、後述する隠れたコストについて必ず説明する必要があります。

参考)「家タダであげます」の裏側!0円物件のリスクと注意点を解説

0円住宅移住で発生する税金と諸費用

0円物件の最大の落とし穴は、無償譲渡でも多額の税金が発生する点です。贈与税は年間110万円を超える財産の贈与に課税され、評価額が高いほど税率も上昇します。

どういうことでしょうか?

具体的には土地と建物の固定資産税評価額の合計が1,000万円の場合、(1,000万円−110万円)×40%−125万円=231万円の贈与税が課されます。これに不動産取得税19.5万円、贈与登記の登録免許税20万円、司法書士への依頼費用10万円を加えると、物件取得だけで約280万円の出費となります。

費用項目 金額(評価額1,000万円の場合)
贈与税 231万円
不動産取得税 19.5万円
登録免許税 20万円
司法書士費用 10万円
合計 280.5万円

さらに毎年の固定資産税も継続的に発生します。不動産従事者は顧客に対し、これらの税金を事前に試算し、本当に経済的メリットがあるか慎重に判断するようアドバイスすることが不可欠です。評価額の確認には固定資産税評価証明書の取得を勧めましょう。

参考)301 Moved Permanently

0円物件のリフォーム費用相場

0円物件は老朽化が進んでいるケースが大半で、修繕費用が予想以上に膨らむリスクがあります。屋根や外壁の修理だけで50〜200万円、水回り(キッチン・風呂・トイレ)の交換で50〜150万円、シロアリ・腐朽対策で10〜50万円が必要です。

参考)みんなの0円物件の口コミ・評判は? 無償譲渡物件にやばい点・…

厳しいですね。

全面リフォームとなると300〜1,000万円の費用がかかり、1㎡あたり5〜10万円が相場です。耐震リフォーム工事が必要な場合は1件あたり約120〜150万円追加されます。実際の利用者からは「現地を見たらリフォームに数百万円かかることが判明した」「修繕費用で結局かなりの出費になった」という声も寄せられています。

修繕内容 費用の目安
屋根・外壁修理 50〜200万円
水回り交換 50〜150万円
シロアリ対策 10〜50万円
耐震工事 120〜150万円
全面リフォーム 300〜1,000万円

老朽化している家屋は外装・内装ともに劣化箇所が多岐にわたるため、フルリフォームで修繕費が1,000万円を超えるケースもあります。不動産従事者は顧客に対し、契約前に必ず建物の状態を専門家と確認し、修繕費用の見積もりを取るよう強く勧めるべきです。

事前調査が不十分だと後悔につながります。

0円住宅移住の法的リスクと瑕疵担保責任

0円物件の多くは「瑕疵担保免責」条件が付いており、物件に問題があっても譲渡者に責任を問えません。通常の不動産取引では売主に瑕疵担保責任があり、隠れた欠陥が見つかれば補償を求められますが、無償譲渡では後日問題が発覚しても取得者が全額負担するケースがほとんどです。

参考)【0円物件】って何?メリット&デメリット

瑕疵担保免責が基本です。

具体的には床の傾き、雨漏り、シロアリ被害などの物理的瑕疵や、他殺・自殺があった心理的瑕疵物件である可能性もあります。特に特定空き家に指定される可能性がある物件では、倒壊の危険性や周辺への悪影響が懸念され、取得後すぐに行政から改善命令を受けるリスクもあります。

不動産従事者として顧客を守るには、契約書の条件を詳細に確認し、瑕疵の有無を事前調査することが重要です。可能であれば専門の建築士によるインスペクション(住宅診断)の実施を提案しましょう。後からのトラブルを避けるため、瑕疵が見つかった場合の対応を契約前に明確にしておくことが望ましいです。

0円住宅移住を成功させる補助金活用法

移住者向けの補助金制度を活用すれば、0円住宅の取得・改修コストを大幅に軽減できます。鹿児島県薩摩川内市では対象区域に住宅を新築・購入した移住者に最大150万円の補助金を支給しており、5年以上の定住や市内業者の利用などが条件です。

参考)【家賃0円】移住すると家がもらえる!?家(無料)+補助金のあ…

助かります。

和歌山県有田市では空き家バンク登録物件の購入・改修費用で最大100万円、空き地への新築費用で最大50万円の補助が受けられます。群馬県桐生市では住宅取得金額の10%または200万円のいずれか低い金額を上限に助成し、単身移住でも基本奨励金40万円と町内建設業者加算50万円で最大90万円が支給されます。

リフォーム補助として最大50万円の助成金が受け取れる自治体もあり、事前の修繕費用見積もりと併せて活用すれば実質的な負担を大幅に減らせます。不動産従事者は顧客の移住先自治体の補助金制度を事前にリサーチし、申請要件や期限を把握してアドバイスすることで、顧客満足度を高められます。各自治体のホームページや移住相談窓口で最新情報を確認しましょう。


移住すると家がもらえる自治体の詳細情報

不動産従事者が0円住宅移住で押さえるべきポイント

不動産従事者にとって0円住宅案件は、従来の仲介手数料モデルとは異なるビジネスチャンスです。無償譲渡物件の仲介では、売主からの仲介手数料が発生しないため、買主側からの報酬や付随サービスでの収益確保を考える必要があります。

参考)売主仲介手数料0円に要注意!不動産売却における無料商法の仕組…

収益構造を見直すべきです。

具体的には物件調査、契約書作成、登記手続きサポート、リフォーム業者の紹介、補助金申請支援などの付加価値サービスで報酬を設定できます。IT化や効率化で運営コストを下げ、薄利多売モデルで件数をこなすことも一つの戦略です。

参考)【なぜ0円で成り立つ?】仲介手数料0円の仕組みをプロがわかり…

顧客対応では、0円という言葉だけに惹かれて安易に契約する顧客を守るため、以下のチェックリストを活用しましょう。

✅ 固定資産税評価額を確認し贈与税を試算したか

✅ 建物の状態を専門家と調査し修繕費用を見積もったか

✅ 瑕疵担保免責の条件を説明し顧客が理解したか

✅ 移住先自治体の補助金制度を調査し申請方法を案内したか

✅ 5年以上の定住など補助金の条件を顧客が満たせるか確認したか

0円住宅案件は従来の売買と比べて情報提供と事前調査の重要性が格段に高まります。顧客の期待値を適切に管理し、隠れたコストを全て開示することで、長期的な信頼関係を築けます。トラブルを未然に防ぐ丁寧な対応が、不動産従事者の専門性を示す機会となります。


Q1.0住宅 設計・施工マニュアル 2020