リート不労所得で実現する高配当投資戦略

リート不労所得の基本と投資戦略

リート配当の90%が分配されても手元に残るのは8割以下です。

この記事で分かること
💰

リートの高利回りの仕組み

利益の90%超を分配する税制優遇により平均3~5%の配当利回りを実現

⚠️

意外と知られていないリスク

配当控除が使えない税制や投資法人倒産リスクなど見落としがちな注意点

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不動産従事者向け投資戦略

ETFを活用した分散投資と現物不動産との使い分けポイント


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リート不労所得の仕組みと配当の流れ

 

REIT(リート)は、投資家から集めた資金で不動産を取得し、賃料収入や売却益を原資として分配金を支払う投資信託です。日本版REITであるJ-REITは、投資法人が複数の不動産を保有・運用し、その収益を投資口数に応じて投資家に分配します。

参考)REIT(リート)とは|三井住友トラスト・アセットマネジメン…

不動産従事者にとって魅力的なのは、現物不動産投資と異なり物件管理の手間がかからない点です。投資法人が専門的に運用を行うため、入居者対応や修繕対応といった実務から解放されます。

つまり真の不労所得が基本です。

J-REITは税制上の優遇措置を受けており、利益の90%超を分配すれば法人税がほぼ免除されます。このしくみにより一般の株式会社よりも高い配当性向を実現し、投資家への還元率が高くなっています。

参考)REITに投資する際に知っておきたい高利回りの理由と投資方針…

ただし注意すべきは手取り額です。分配金には約20%の税金が課されるため、90%分配でも実際の手取りは約72%(90%×0.8)となります。法人税が免除されても所得税・住民税は発生するということですね。

参考)巷でリート(REIT)はおすすめしないといわれる理由とメリッ…

分配は年2回が一般的で、決算期から約3ヶ月後に投資家の口座に振り込まれます。例えば1月と7月が決算期の投資法人なら、4月と10月が分配金の支払い月です。

参考)分配金のしくみ

リート不労所得の利回りと銘柄選択基準

J-REIT全体の平均利回りは3~5%の水準で推移しており、直近10年間安定してこの範囲を維持しています。個別銘柄では2.7~6.8%と幅があり、平均では3.5%程度です。

参考)https://j-reit.jp/download/start_new_nisa.pdf

高利回り銘柄として注目されるのは、マリモ地方創生リート投資法人の6.27%、投資法人みらいの6.17%、さくら総合リート投資法人の6.01%などがあります。一方で日本都市ファンドは4.85%、オリックス不動産投資法人は4%台と、大手安定銘柄はやや利回りが低めです。

参考)全61銘柄を簡単比較!購入すべきReitが見つかる方法│不動…

どういうことでしょうか?

利回りの高さだけで判断するのは危険です。人気があり信頼性の高い銘柄ほど価格が上昇し、結果として利回りが低下する傾向があります。逆に利回りが高い銘柄は、投資法人の財務状況や保有物件の質に不安があるケースも考えられます。

参考)平均3.5%の利回り!マイナス金利時代に注目される不動産投資…

不動産従事者が銘柄を選ぶ際は、以下の指標を総合的に判断しましょう。

  • LTV比率:有利子負債÷総資産×100で計算され、数値が低いほど財務の安全性が高い

    参考)https://www.sc.mufg.jp/products/stock/reit/index.html

  • 修正PBR:投資口価格÷1口当たりNAVで、1倍を下回れば割安と判断できる​
  • FFO倍率:本業からの現金創出力を示し、数値が低いほど割安​
  • アセットタイプ:オフィス、住宅、物流、ホテルなど用途による景気感応度の違い​

オフィス特化型はテナントとの長期契約で安定性がある一方、景気後退時には空室リスクが高まります。物流施設は近年のEC需要で堅調ですが、倉庫の供給過剰リスクもあります。このように用途ごとの特性を理解することが条件です。

スポンサー企業の信用力も重要な判断材料です。大手不動産会社や総合商社がスポンサーの投資法人は、物件取得のパイプラインが太く成長性が期待できます。

リート投資の節税効果と配当控除の真実

不動産従事者の多くは「リートも式と同じように配当控除が使える」と思い込んでいますが、実はREITの分配金は配当控除の対象外です。

参考)REITとは何?仕組みや種類、メリット・デメリット、不動産投…

配当控除は、企業が法人税を支払った後の利益から配当する際の二重課税を避けるための制度です。しかしREITは事実上法人税が免除されているため、配当控除を認めると法人税と所得税の二重優遇になってしまいます。

つまり税制上は不利ということですね。

REITの分配金には一律約20%(所得税15.315%+住民税5%)が源泉徴収されます。NISA口座を利用すれば非課税ですが、つみたて投資枠は年120万円、成長投資枠は年240万円までという制限があります。

現物不動産投資と比較すると、節税面でのメリットは大幅に少なくなります。現物不動産なら以下のような節税策が使えます。

参考)REIT(リート)をおすすめしない人・理由10選!不動産投資…

  • 損益通算:不動産所得の赤字を給与所得から差し引ける​
  • 減価償却:実際の支出を伴わない経費計上が可能
  • 相続税評価額:時価より低い評価額で相続税を圧縮できる

リートではこれらの節税手法が一切使えません。あくまで「手間のかからない配当収入」と割り切る必要があります。

ただしNISA口座をフル活用すれば、成長投資枠で年240万円の非課税投資が可能です。婦それぞれがNISA口座を持てば年480万円まで非課税投資でき、その分配金は完全に非課税になります。分配金利回り4%なら年間約19万円の非課税収入です。

配当課税を最小化するには、NISAを最優先で埋めてから特定口座での投資を検討するのが原則です。

リート不労所得のリスクと投資法人倒産事例

「REITは不動産投資だから安全」という思い込みは危険です。投資法人も企業と同様に倒産や上場廃止のリスクがあります。

参考)REIT(リート)はやめとけと言われる理由|デメリットとメリ…

実際に過去には、ニューシティ・レジデンス投資法人が2008年に破綻した事例があります。リーマンショック後の不動産市況悪化と資金繰りの悪化が原因でした。投資家は投資金額の大部分を失い、元本回収は困難でした。

現物不動産投資なら投資法人を介さないため、このような倒産リスクはありません。物件そのものが残る限り、価値はゼロにはならないですね。

主なリスクは以下の通りです。

  • 元本割れリスク:不動産市況や金利変動により投資口価格が下落する​
  • 分配金減額リスク:賃料収入の減少により分配金が減る可能性​
  • 自然災害リスク:地震や台風による保有物件の損害​
  • 金利上昇リスク:借入金利の上昇で収益が圧迫される​

特に注意すべきはLTV比率が高い投資法人です。LTV(Loan To Value)が60%を超えると、金利上昇局面で財務が急速に悪化する可能性があります。

参考)J-REITのリスクは?初心者向けのリスク対策【FP監修】

不動産従事者として物件の目利きができるなら、投資法人の保有物件の質を自分で確認することも有効です。決算資料には保有物件の一覧、築年数、稼働率、賃料単価などが詳細に開示されています。駅距離や周辺環境から、公表数字の妥当性を判断できますね。

リスクを軽減するには、複数銘柄への分散投資が必須です。オフィス・住宅・物流・ホテルと異なるアセットタイプに分散すれば、特定セクターの不況の影響を抑えられます。

リート不労所得とETF活用の分散投資戦略

個別銘柄選びに自信がない、または面倒だと感じる不動産従事者には、J-REIT ETFがおすすめです。ETFは複数のJリート銘柄をパッケージ化した商品で、1つ購入するだけで東証に上場する全てのリートに分散投資できます。

参考)JリートETFおすすめ銘柄ランキング5選【2026年最新版】…

J-REIT ETFの最大のメリットは少額から始められる点です。個別銘柄では10万円以上必要なケースも多いですが、ETFなら数千円から投資可能です。流動性も高く、株式と同じように市場でリアルタイムに売買できます。

代表的なETFには以下があります。

  • 東証REIT指数連動型ETF:全Jリートに均等分散、初心者に最適​
  • 高配当REIT ETF:利回り重視で銘柄を厳選
  • 用途特化型ETF:オフィスやホテルなど特定用途に集中投資

初心者の方には東証REIT指数連動型がおすすめです。オフィス、住宅、商業施設、物流施設など多様な用途に自動的に分散されるため、リスクを抑えながら安定運用が期待できます。

ただしETFの利回りは個別銘柄より低めです。東証REIT指数全体では1.3%程度と、個別銘柄の3.5%と比較すると半分以下になります。これは分散によるリスク低減の対価と考えましょう。

手数料面でもETFは優秀です。信託報酬は年0.1~0.3%程度と、現物不動産の管理費用(家賃収入の5~10%)と比べて圧倒的に安いです。購入時手数料も株式売買と同じく数百円程度で済みます。

参考)https://j-reit.jp/download/jreit_guide-201806.pdf

投資信託とETFの違いも理解しておきましょう。投資信託は1日1回の基準価額で取引され、リアルタイム売買はできません。一方ETFは取引所で随時売買でき、価格の透明性が高いです。

助かります。

不動産従事者としての投資戦略は、以下のような組み合わせが考えられます。

  1. コア資産:東証REIT指数ETFで安定的な配当収入を確保
  2. サテライト資産:専門知識を活かして特定用途の個別銘柄で高リターンを狙う
  3. 現物不動産:レバレッジを効かせた資産拡大と節税に活用

この3本柱なら、リスク分散しながら不労所得を最大化できますね。

リート不労所得と現物不動産投資の比較戦略

不動産従事者がリートと現物不動産を使い分ける際は、目的と状況に応じた選択が重要です。それぞれのメリット・デメリットを理解すれば、最適な投資配分が見えてきます。

現物不動産の最大の利点は金融機関からの融資を活用したレバレッジ投資です。自己資金500万円で2,000万円の物件を購入すれば、実質的に4倍のレバレッジがかかります。一方リートでは個人が融資を受けて投資することはできません。

節税効果も現物不動産が圧倒的に有利です。不動産所得の赤字は給与所得から差し引ける損益通算が使え、所得税・住民税を大幅に削減できます。

高所得者ほど節税効果が大きくなります。

しかし現物不動産には以下のデメリットがあります。

  • 流動性が低い:売却に数ヶ月かかり、すぐに現金化できない​
  • 管理コスト:修繕費、管理費、固定資産税などの維持費用がかかる​
  • 空室リスク:入居者がいなければ収入はゼロ​
  • 初期投資額が大きい:最低でも数百万円の自己資金が必要

これに対してリートの強みは以下です。

  • 少額投資:数万円から不動産投資が可能​
  • 完全な不労所得:管理の手間が一切不要​
  • 高い流動性:市場で即座に売買できる​
  • 分散投資:複数物件に自動的に分散​

不動産従事者としての専門性を活かすなら、現物不動産で資産拡大を図りつつ、リートで流動性を確保する戦略が有効です。現物不動産の比率が高くなりすぎると、急な資金需要に対応できないリスクがあります。

例えば総資産の70%を現物不動産、20%をリート、10%を現金という配分なら、流動性と収益性のバランスが取れます。現物不動産で税制メリットとレバレッジ効果を享受し、リートで手間なく安定配当を得る形です。

年齢によっても戦略は変わります。30~40代なら融資を活用した現物不動産で積極的に資産拡大し、50代以降はリートの比率を高めて管理負担を減らす移行が賢明です。

厳しいですね。

市況判断も重要です。不動産価格が高騰している局面ではリートの比率を高め、価格調整局面では現物不動産を仕込むという機動的な対応も、不動産従事者なら可能でしょう。

業界知識を活かせる部分です。

どちらか一方に偏らず、両者を組み合わせた「ハイブリッド戦略」が、不動産従事者にとって最も合理的な不労所得構築の方法といえます。

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