家貸す個人で知るべき手順とリスク回避法

家貸す個人の手順とリスク

住宅ローン中の物件を無断で貸すと一括返済を求められます。

参考)住宅ローンで一括返済を求められたら?考えられる理由と具体的な…

この記事の3ポイント
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個人でも家を貸せる

転勤や空き家活用で個人が家を貸すことは可能だが、賃料査定は不動産会社への依頼が基本

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住宅ローン中は要注意

金融機関に無断で賃貸に出すと契約違反となり、ローン残債の一括返済を求められるリスクがある

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契約書と保険が必須

賃貸借契約書の作成、火災保険の加入、原状回復の範囲確認でトラブルを防ぐ


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家貸す個人が踏むべき基本手順

個人でも家を貸すことは可能です。転勤中の自宅、空き家になった実家、賃貸用に購入した物件など、様々なケースで家を貸し出せます。

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まず賃料査定を依頼する不動産会社を探します。家の広さや設備、周辺エリアの状況を伝えて実際に物件を見てもらい、査定してもらいます。不動産会社ごとに査定額が異なるため、複数社への依頼が重要です。

次に管理会社を決めます。管理会社と相談しながら、賃料、契約方法(普通借家契約か定期借家契約か)、入居条件(ペットの可否、喫煙の可否、敷金・礼金、保証人や保証会社の利用など)を決めていきます。

条件が多ければ多いほど入居者は見つかりにくくなります。空室リスクを下げるためにも、どのような条件を設定するか慎重に検討しましょう。

入居者募集の前に貸出の準備を行い、賃貸借契約書を作成します。契約書には物件情報、貸主・借主の情報、賃貸借期間、賃料の額・支払方法・支払期限、敷金の有無と金額などを記載します。

これが基本の流れです。

家貸す個人が直面する住宅ローンの制約

住宅ローンが残っている物件を貸す場合、金融機関への確認が必須です。住宅ローンは「自ら居住する」ことを前提としているため、無断で賃貸に出すと契約違反となります。

参考)”興味はあるけど実際どうなの?”個人で家は貸せる? |北区赤…

フラット35のような公的な性格を持つローンは「居住用」であることが厳格な条件となっており、違反が判明すると一括返済を求められる可能性が高いです。仮にローン残高が2,000万円残っていた場合、この金額を一度に返済しなければなりません。

参考)住宅ローン中の家、黙って貸すとヤバい!?—思わぬ落とし穴と“…

金融機関は、住民票の確認や郵便物の宛先などで定期的にチェックしています。無断賃貸が発覚すると、一括返済だけでなく信用情報にも記録が残り、今後のローン審査で不利になる可能性があります。

転勤や親の介護など、やむを得ない事情で一時的に住めなくなる場合は、事前に金融機関に相談し正式な手続きを踏めば賃貸に出すことを認めてもらえるケースもあります。

勝手な判断は禁物です。

住宅ローン控除期間内の物件を賃貸に出すと、「自ら居住する住居であること」という要件を満たさなくなるため、賃貸に出している期間は住宅ローン減税を受けられません。

参考)住宅ローン返済中に賃貸に出せる?もしものときに貸し出す際の注…

家貸す個人の税金対策と確定申告

家を貸して家賃収入を得ると、確定申告が必要になります。確定申告には青色申告と白色申告の2通りがあり、大家さんがメリットを多く受けられるのは青色申告です。

参考)https://owners-cb.jp/tax/8036

青色申告ならば最大65万円の控除を受けられるだけでなく、赤字を繰り越せたり家族への給料を経費に計上できたりと、高い節税効果を得られます。

青色申告を行う場合は、その年の3月15日までに個人事業の開業届とあわせて青色申告承認申請書を所轄の税務署に提出しなければなりません。青色申告承認申請書を提出していない場合は自動的に白色申告となるため注意が必要です。

つまり青色申告が原則です。

家を賃貸に出すことで「住宅用地の特例措置」により、持ち家にかかる固定資産税の負担を軽減できる可能性があります。固定資産税は土地や不動産などの固定資産に対して、土地と建物それぞれに課税される税金のことです。

参考)家を貸すには?メリットやデメリット、ローン・税金の扱いなど詳…

家貸す個人が押さえる契約書と原状回復の範囲

賃貸借契約書は必ず作成します。契約書には以下の内容を盛り込む必要があります。

  • 物件の情報(所在地、間取り、物件種別、構造、専有面積等)
  • 貸主、借主の情報
  • 賃貸借期間
  • 賃料の額、支払方法、支払期限
  • 敷金の有無と金額
  • 退去する際の原状回復義務とその範囲
  • 連帯保証人の有無

一般的な生活をしていても発生しうる「経年劣化」や「通常損耗」は、原則貸主負担です。国土交通省から原状回復ガイドラインも発表されているので、一度目を通しておくとよいでしょう。

原状回復費用の負担区分は明確に定められています。例えば壁紙の場合、台所の油汚れ、タバコのヤニ・臭い、重量物をかけるためにあけた壁のくぎ穴・ネジ穴などは入居者負担となります。一方、テレビ・冷蔵庫等の後部壁面の黒ずみ(電気ヤケ)、壁に貼ったポスターや絵画の跡、日照などの自然現象によるクロスの変色などはオーナー負担です。

参考)原状回復費用の負担割合を表で解説!ガイドラインで定められてい…

床については、カーペットに飲み物等をこぼしたことによるシミ・カビ、冷蔵庫下のサビ跡、引越作業で生じたひっかきキズは入居者負担ですが、家具の設置による床・カーペットのへこみや設置跡、日照によるフローリングの色落ちはオーナー負担となります。

専門業者による全体のハウスクリーニングは、入居者が通常の清掃を実施している場合、次の入居者確保のためのものであり、オーナーが負担するのが妥当です。

家貸す個人が備えるべき災害リスクと保険

空き家を貸す際には、万が一のときに備えて建物に火災保険を掛けておきましょう。基本的に空き家の賃貸借契約を締結するときには、入居者に借家人賠償責任保険担保特約付きの家財保険に加入してもらうケースが一般的です。

参考)空き家を個人で貸す6ステップ!失敗した場合の対処法も解説!

しかしこの保険では、入居者の過失による火災や水漏れなどのときの修繕費用しかまかなえません。万が一隣家の火災によって空き家が燃えてしまった場合には、所有者であるあなたが修繕費用を負担しなければならない点に注意が必要です。

失火責任法により、重大な過失がない限り出火元である隣人には損害賠償を請求できないと定められているためです。いつ火災が起きるのかは誰にも予測がつきません。

地震や台風で家の一部が倒壊、または全壊した場合、修繕費用は貸主が自己負担する必要があります。また、借主が一時的に別の賃貸物件などへ避難せざるを得なくなった場合、その間の家賃を借主に請求することはできません。

参考)家を貸すときに起こりがちな失敗例と対策|初心者が注意すべきポ…

被害が大きいと修繕費として数千万円もの金額がかかるケースもあります。損害を最小限に留めるために、火災保険や地震保険などの各種損害保険に加入しておくのがよいでしょう。

家貸す個人が知る家賃滞納と入居者トラブル対策

家賃の滞納は大家にとって大きなリスクです。

まず家賃の支払いを求めます。

それでも払っていただけない場合は契約の解除、物件からの退去・明渡しの請求ができます。

参考)家を貸すときに知っておきたいこと|すみふの仲介ステップ(住友…

入居者トラブルを回避するためには、入居審査をしっかり行うことが重要です。保証人や保証会社を利用するかどうかも事前に検討しましょう。

対応のいい管理会社に依頼することで、トラブル発生時の負担を大幅に減らせます。管理会社が管理しているアパートを事前に確認し、実績や対応力を見極めることが大切です。

家の現状を記録しておくことも重要です。入居前に物件の状態を写真や動画で記録しておくことで、退去時の原状回復トラブルを防げます。

分譲マンションを個人で貸す場合は、マンションの管理規約を必ず確認してください。賃貸が禁止されている場合や、賃貸に出す際に管理組合への届出が必要な場合があります。

一戸建てを貸す場合はリスクについても理解しておくことが必要です。庭の手入れや建物全体の管理責任が発生するため、管理会社との連携が特に重要になります。


<参考リンク>

国土交通省の原状回復ガイドラインについて詳しく知りたい方は、以下のリンクが役立ちます。賃貸借契約における原状回復の負担区分や具体的な事例が記載されています。

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