持ち家を賃貸に出す住宅ローン|違反リスクと契約変更の手順

持ち家を賃貸に出す住宅ローン

無断で賃貸に出すと詐欺罪で告訴される可能性があります。

参考)住宅ローンがある家は賃貸にできる?|住宅を手放さず運用する方…

この記事の3つのポイント
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住宅ローン返済中は原則賃貸禁止

住宅ローンは「自己居住用」が条件のため、無断で賃貸に出すと契約違反となり一括返済を求められるリスクがあります

転勤などやむを得ない事情は例外

金融機関に届出書を提出して承諾を得れば、転勤や親の介護などの理由で一時的に賃貸に出すことが認められる場合があります

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賃貸用ローンへの借り換えも選択肢

住宅ローンから賃貸住宅向けローンに借り換えれば賃貸可能ですが、金利は1~2%高くなり住宅ローン控除も適用外になります


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持ち家を賃貸に出す際の住宅ローン契約違反リスク

 

住宅ローンは「本人やその家族が住むための家」であることが適用条件です。そのため、契約上、賃貸に出すことは原則としてできません。

参考)住宅ローン返済中の家は賃貸にできる?手順や注意点を解説! -…

なぜこのような制限があるのでしょうか?

住宅ローンが低金利かつ長期返済期間が認められているのは、「自己居住用」を条件としている融資だからです。自分が住む家ならば、滞納や未払いといった事態が起こりにくいという金融機関の判断があります。

無断で賃貸に出すと、金融機関から残債の一括返済を求められることがあります。住宅ローンの契約には、違反があった場合に金融機関が残債の一括返済を請求できる条項が盛り込まれています。

厳しいですね。

参考)住宅ローンを使った不動産投資はNG!ばれる理由とリスクを解説…

さらに深刻なのは刑事責任です。不動産投資への利用が計画的なものとみなされた場合、詐欺罪として告訴される可能性があります。改善しない場合は刑事告訴され、詐欺罪が適用されてしまうこともあるのです。

参考)住宅ローンが残ったまま家を賃貸に出せる?出せるケースや注意点…

住宅ローン返済中でも持ち家を賃貸に出せる例外ケース

転勤などのやむを得ない事情が発生した場合は、銀行の了解をとれば貸すことができます。転勤は社命によるものなので、一般的に銀行も「必要やむを得ない事情」という理解を示します。

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住宅金融支援機構のフラット35は、転勤などやむを得ない事情により一時的に居住できない場合、融資住宅に戻ることを前提に賃貸することを認めています。

つまり戻る予定が必要です。

参考)https://www.cruise-company.co.jp/column/relocation

銀行に届出書がありますので、理由を書いて提出すれば住宅ローンが残ったままの家を賃貸することは可能です。

手続きは意外とシンプルですね。

親の介護や転勤などのやむを得ない理由があれば例外的に認められる場合があります。ただし、金融機関に無断で賃貸に出すと、一括返済を求められたり詐欺罪に問われたりする可能性があるので注意が必要です。

本人や家族が住み続けながら、自宅の一部を賃貸に出す方法もあります。

これは賃貸併用住宅という形態です。

賃貸併用住宅で住宅ローンを利用する条件

賃貸併用住宅の取得に住宅ローンを使うには、ほとんどの金融機関で「建物の50%以上が自宅部分である」ことが条件とされています。建物の延べ床面積のうち50%以上を自宅としなければ、賃貸併用住宅で住宅ローンの適用はできません。

参考)賃貸併用住宅に住宅ローンを利用する注意点|不動産投資家K

住宅ローンを適用できるかどうかで金利や返済期間が変わってきます。

金利差は非常に大きいです。

参考)賃貸併用住宅は住宅ローンをフルで組むのがおすすめ! 条件や注…

賃貸併用住宅で住宅ローン控除を受けるには、床面積が50平方メートル以上であり、住宅部分が建物全体の50%以上を占めている必要があります。

この2つの50%条件が基本です。

どうにか住宅ローンを適用するためには、居住用の床面積が50%となるように区分登記する方法があります。自己の居住用スペースと賃貸スペースを区分登記して、居住用スペースの土地と建物にだけ住宅ローンを適用する方法です。一般的には、「登記簿面積に記載された床面積が50平方メートル以上」「自宅部分が床面積全体の半分以上」「住宅ローンの借入期間が10年以上」などの条件をクリアすれば、賃貸併用住宅の建築費用全額について住宅ローンが使える場合が多くなります。

参考)不動産用語集

持ち家の賃貸で住宅ローンから賃貸用ローンへの借り換え

住宅ローンから賃貸住宅向けのローンに借り換えることで、自宅を賃貸に出すことができます。ただし、賃貸住宅向けのローンは住宅ローンに比べ、金利が高いのが一般的です。

住宅ローンに比べて金利が高いアパートローンでは、変動金利で1~2%、固定金利で3~5%が相場と言われています。

痛い出費です。

参考)メガバンク神話崩壊?アパートローン借り換え時の金利相場まとめ

具体例を見てみましょう。元々のローンの金利が3%・残債が1,500万円・残りの返済期間が15年間のケースを考えてみます。借り換えで金利が1.8%に下がると、月々の返済が約10.3万円から約9.5万円に減り、総支払額も約150万円減少しました。これは住宅ローンから住宅ローンへの借り換え例ですが、住宅ローンから賃貸用ローンへの借り換えの場合は逆に金利が上がることになります。

参考)不動産投資ローンのおすすめ

一般的な借換目安は、「残りの住宅ローン期間が10年以上」「借入金額が1,000万円以上」「借換前後の金利差が0.3%以上」とされています。金利差が0.3%以上なら検討する価値があります。

参考)2015~2019年に住宅ローン借りた人必見!借換で0.3%…

住宅ローン控除も適用されません。賃貸に出している間は住宅ローン控除が適用されず、年間最大35万円の控除が受けられなくなります。これは読者にとって大きなデメリットですので、顧客に必ず説明しておくべきポイントです。

参考)ローンが残っているマンションは貸せる?知っておくべきリスクと…

住宅ローン返済中の家は賃貸にできる?手順や注意点を解説!

こちらのリンクでは、住宅ローンから賃貸用ローンへの借り換えの具体的な手順と注意点が詳しく解説されています。

持ち家を賃貸に出す際の管理会社選び

賃貸管理会社を選ぶ際には、その会社がどの程度エリアや地域の動向に精通しているかも重要な要素です。入居率や人口動態など、不動産に関連する重要情報を地域ごとに把握している賃貸管理会社は、エリアや地域ならではの管理体制の構築が期待できるでしょう。

参考)【オーナー必見!】信頼できる賃貸管理会社の選び方は9つ!探し…

信頼できる賃貸管理会社を効率的に探すための具体的な方法は3つあります。

📋 管理会社を探す3つの方法

  • 金融機関に相談して紹介してもらう
  • 「地域+賃貸管理会社」を検索して口コミをチェックする
  • 一括比較サイトを利用して複数の会社へ資料を請求する

賃貸管理会社の一括比較サイトを利用して、複数の会社の資料をチェックすれば、自分が求めるニーズにマッチした賃貸管理会社を選べる可能性が高まります。条件を絞り込んで検索できる機能があるサイトもあるので、希望するエリアや物件の種類、サービス内容などから、最適な会社を絞り込むことも可能です。

オーナーの視点を重視し、そのニーズに応える管理会社を探し出すことが、賃貸管理会社選びの目指すところです。オーナー目線の提案力があるかどうかは、管理会社の理解度と専門性を示します。

参考)【賃貸管理会社の選び方】初心者でも失敗しない3ステップと注意…

問い合わせのやり取りから、コミュニケーションのスムーズさを感じられるかどうかを確認します。対応の丁寧さや、質問への的確な回答がポイントです。

助かります。

入居率を重視するのであれば大手、地域密着型のサービスを求めるのであれば地域密着型、といったように選ぶと良いでしょう。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、ご自身の状況に合わせて最適な賃貸管理会社を選びましょう。


【オーナー必見!】信頼できる賃貸管理会社の選び方は9つ!

こちらのリンクでは、賃貸管理会社を選ぶ際の9つの具体的なポイントと3つの探し方が詳しく解説されています。

不動産従事者が知っておくべき顧客対応のポイント

不動産従事者として、顧客から「持ち家を賃貸に出したい」という相談を受けた際、まず確認すべきは住宅ローンの返済状況です。返済中の場合は、原則として賃貸に出せないことを明確に伝える必要があります。

どういうことでしょうか?

顧客が無断で賃貸に出してしまうリスクを事前に防ぐためです。一括返済請求や詐欺罪という法的リスクを顧客に理解してもらうことが、不動産従事者の重要な役割となります。

次に、顧客の状況を詳しくヒアリングします。転勤や親の介護などのやむを得ない事情があるか確認し、該当する場合は金融機関への届出手続きをサポートしましょう。

金融機関への相談が基本です。

フラット35を利用している顧客の場合、転勤などやむを得ない事情により一時的に居住できない場合、融資住宅に戻ることを前提に賃貸することを認めている点を説明できます。この情報を知っているだけで、顧客の選択肢が広がります。

賃貸用ローンへの借り換えを提案する際は、金利差を具体的に示すことが重要です。住宅ローンと賃貸用ローンの金利差は1~2%程度あり、総支払額が大きく変わることを数字で示しましょう。

住宅ローン控除が年間最大35万円受けられなくなる点も、必ず説明すべきデメリットです。家賃収入によってローン返済分を補塡したうえに、本来受けるはずだった控除額を年間家賃に組み込み、負担分を補うことが可能ですが、控除額分を組み込むことにより、家賃が相場より高くなってしまうと入居者が集まらなくなるおそれがあるので慎重に判断する必要があります。

賃貸併用住宅という選択肢も提案できます。建物の50%以上が自宅部分であれば住宅ローンを利用でき、家賃収入を得ながら住み続けることができます。

いいことづくめですね。

📊 顧客対応で確認すべき項目

  • 住宅ローンの返済状況(残債、返済期間、金利)
  • 賃貸に出す理由(転勤、介護など)
  • 利用している金融機関とローンの種類
  • 住宅ローン控除の適用状況
  • 将来的に戻る予定があるか

これらの情報を整理してから、最適な提案を行うことが不動産従事者として求められるスキルです。顧客の利益を最大化し、リスクを最小化するための提案ができれば、信頼関係が深まります。

住宅ローン返済中に賃貸に出せる?もしものときに貸し出す際の注意点

こちらのリンクでは、住宅ローン返済中に賃貸に出す際の詳細な注意点と手続きの流れが解説されています。

顧客への説明資料として活用できます。


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