全国の空き家バンク活用で仲介業者が知るべき登録物件と成約の実態

全国の空き家バンク仲介業者連携実態

空き家バンクに登録しても約8割の自治体で成約が横ばいか減少しています。

📊 この記事で分かる3つのポイント
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全国の空き家バンク登録物件の実態

アットホーム空き家バンクでは804自治体が参画し、累計成約件数は11,000件を超えていますが、成約率は約20%に留まっています

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仲介業者が知るべきトラブル事例

長野県辰野町では担当職員が150万円で買い取った物件を9日後に670万円で転売する不正事件が発生し、契約不適合責任のトラブルも多発しています

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不動産業者との連携で収益化する方法

自治体によっては地域の不動産業者との仲介を条件としており、仲介手数料を得られる仕組みが存在します


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全国の空き家バンク登録物件数と成約率の現状

 

空き家バンクは自治体が運営する空き家と移住希望者のマッチングシステムです。アットホーム空き家バンクでは2024年1月から5月だけで約1,500件の物件が増加し、参画自治体数は804に到達しました。累計成約報告件数は11,000件を超えています。

しかし成約率は全国平均で約20%に留まっています。平成29年度の調査では、市区町村の55.3%が「成約件数は殆ど変らず横ばい」と回答し、増加傾向と答えたのは34.0%のみでした。

参考)https://www.iju-join.jp/f-join/JOIN_report_201804_3.pdf

つまり登録しても売れない物件が8割存在するということですね。

空き家バンクの成約数が多い自治体には明確な傾向があります。2023年度の成約数第1位は兵庫県丹波篠山市で、大阪・京都・神戸から1時間圏というアクセスの良さが人気の理由です。登録物件数が多いだけでなく、都市部からのアクセスが成約の鍵となっています。

参考)【田舎暮らし徹底解明】空き家バンクの登録物件や成約数が多い自…

空き家バンクと不動産仲介業者の違いと連携方法

空き家バンクと不動産業者の最大の違いは運営主体と仲介サポートの有無です。空き家バンクは自治体が運営し、基本的に利用者が主体で手続きを進めますが、不動産業者は専門スタッフが手厚くサポートします。

参考)空き家バンクとは?概要と不動産業者との違いを解説

重要な点は、自治体によって仲介業者の関与が異なることです。一部の自治体では契約上のトラブルを防ぐ目的で、地域の不動産業者との仲介を条件としています。この場合、不動産業者は仲介手数料を得られます。

仲介業者が関与する場合の具体的なメリットは以下の通りです。

一方、仲介業者が入らない空き家バンクでは、所有者が直接購入希望者と交渉する必要があります。自治体は不動産仲介に入れないため、法律や手続きの専門知識がない所有者にとっては大きなリスクとなります。

結論は仲介業者との連携が成約率を高める鍵です。

空き家バンク利用時のトラブル事例と対策

空き家バンクでは予想外のトラブルが頻発しています。最も深刻な事例は2025年12月に発覚した長野県辰野町の不正事件です。町の40代職員が空き家バンクへの登録依頼を無視し、「売れないから自分が買ってあげる」と嘘をついて150万円で買い取りました。その9日後に県外の会社と月5万円の賃貸契約を結び、5年後に580万円で売却する契約を締結し、総額670万円で転売して520万円の不当利益を得ていました。

参考)空き家バンクで520万円の詐欺被害が発生|無料でも安全とは限…

つまり所有者が150万円で手放した物件が、わずか9日後に4倍以上の価格で転売されていたんです。

この事件から見えるのは、空き家バンク担当者という立場を利用した情報の私物化です。不動産従事者として知っておくべきは、自治体職員だからといって必ずしも信頼できるわけではないという現実です。

その他の頻発するトラブルには以下があります。

  • 契約不適合責任のトラブル:引き渡し後に設備の不具合が発覚してもめるケースが多発​
  • 売却金額を巡る話し合いのこじれ:不動産業者の仲介がないため、価格交渉が難航​
  • ニーズのミスマッチ:そもそも見学希望の問い合わせがない​

対策として有効なのは、信頼できる不動産業者と相談しながら契約内容を十分に確認することです。必要に応じて弁護士や専門家に相談する準備も必要です。契約不適合責任は損害賠償につながる可能性があるため、法律に詳しい担当者のサポートが不可欠です。

全国の空き家バンク活用で不動産業者が収益化する方法

不動産業者が空き家バンクで収益を得る方法は、自治体との提携仲介契約です。多くの自治体では空き家バンクに登録された物件の仲介を提携不動産業者が担当する仕組みを採用しています。

具体的な収益化の流れは以下の通りです。

1. 自治体との提携契約を結ぶ

各自治体の空き家バンク担当部署に問い合わせ、提携不動産業者として登録します。国土交通省の空き家・空き地バンク総合情報ページから全国の自治体情報を検索できます。

参考)建設産業・不動産業:空き家・空き地バンク総合情報ページ – …

2. 仲介業務を受託する

所有者が直接購入希望者と交渉するリスクを軽減するため、価格交渉や契約手続きを代行します。問い合わせ対応や内覧の調整など、日常業務に支障をきたす作業を引き受けることで、所有者の負担が軽減されます。

3. 仲介手数料を得る

自治体が仲介業者の関与を条件としている場合、正規の仲介手数料を請求できます。これは契約上のトラブルを防ぐ目的で設定されているため、正当な報酬です。

仲介手数料を得られるのは正式な提携業者のみです。

さらに、空き家バンクを通じて地域の空き家情報をいち早く入手できるメリットもあります。一般の不動産市場に出る前の物件情報にアクセスできるため、投資家や移住希望者への提案材料として活用できます。

ただし注意点として、物件情報の詳細を知るには現地確認が必要なケースが多いです。空き家バンクは一般的な不動産会社が公開するよりも情報量が少ない傾向にあります。現地調査の手間とコストを考慮した上で、収益性を判断する必要があります。

空き家バンク登録物件の査定と市場価格の乖離リスク

空き家バンク登録物件で不動産業者が最も注意すべきは、市場価格との乖離です。全国の空き家バンクを対象にした分析では、「価格差」が負の値をとる場合、つまり市場価格より実際の空き家物件の価格が低い場合に成約に結び付く傾向があることが確認されています。

参考)https://cee.nagaokaut.ac.jp/HTML/yoshisyu/2022/infra/pdf/kan22501.pdf

反対に「価格差」が正の値をとる場合、市場価格より実際の空き家物件の価格が高い可能性があり、成約がされづらい傾向にあります。所有者が相場を理解せずに高額設定している物件が多いということです。

築年数も成約要因として最も影響力が高いです。空き家購入希望者の選定基準として、綺麗な物件かどうかというのは少なからず重視されます。築年数が少ないほど成約につながる傾向があり、古い物件は価格を大幅に下げても売れにくいのが現実です。

不動産業者としての対応策は、適正価格の査定と所有者への説明です。空き家バンクに登録する前に、周辺の成約事例や市場動向を基にした査定を行い、所有者の期待値を調整する必要があります。売却金額を巡る話し合いがこじれるケースが多いため、最初の段階で現実的な価格設定を提案することが重要です。

また、傷みの激しい建物や敷地境界が不明な物件は登録できない場合があります。登録前の現地調査で自治体担当者が可否を判断するため、事前に物件状態を確認し、修繕が必要な箇所を洗い出しておくことが求められます。

参考)空き家バンク利用手順|空き家バンク|佐用定住・移住支援サイト

修繕は基本的に自費で行う必要があります。

参考)空き家バンク制度とは?メリット・デメリットや登録・購入の流れ…

ただし一部の自治体では補助金や助成金制度を設けています。補助金の存在を知らずに費用負担が増えるケースもあるため、各自治体の支援制度を調査し、所有者に情報提供することで信頼関係を構築できます。補助金情報はアットホーム空き家バンクの自治体用ホームページで確認できます。

アットホーム空き家バンク参画自治体一覧では、各自治体の移住定住支援や補助金情報が掲載されています

都心部では空き家バンク登録物件が少なく見つかりにくい一方、地方部では物件数が豊富です。不動産業者として、顧客のニーズに応じて空き家バンクと一般市場を使い分ける戦略が有効です。都心部の投資家には地方の低価格物件を、地方移住希望者には補助金付き物件を提案するなど、空き家バンクの特性を活かした営業が可能になります。

参考)【売れない?】空き家バンクの仕組みとメリット・デメリットを解…


国土交通省の空き家・空き地バンク総合情報ページでは、全国の空き家バンク情報を一元的に検索できます

全国の空き家総数はこの20年で約1.4倍(659万戸→900万戸)に増加しており、二次的利用や賃貸・売買用の住宅を除いた「その他空き家」も約1.8倍(385万戸)に増加しています。この市場拡大は不動産業者にとって大きなビジネスチャンスです。空き家バンクを活用した仲介業務、リフォーム提案、投資用物件の紹介など、多角的なアプローチで収益化を図ることができます。

参考)https://www.j-akiya.jp/wp-content/uploads/2024/08/conference-august2024_athome.pdf

I’ll now create a comprehensive blog article based on my research findings about the 相続3000万円控除 and 解体 (demolition) topic for real estate professionals.


STAGE Pick Up プレミアム#182~月組『花の業平』(’25年・全国)より~