同一家計贈与税、夫婦・親子の非課税範囲と課税対象ケース

同一家計贈与税の基本と課税判定

あなたが仲介した夫婦共有名義の物件で、持分ミスがあると妻に450万円超の贈与税が発生します。

📋 同一家計贈与税のポイント3つ
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年間110万円の基礎控除

受贈者1人あたり年間110万円までは非課税(贈与者の人数に関係なく合算)

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生活費・教育費は非課税

夫婦や親子間で日常生活に必要な範囲の金銭は贈与税の対象外

⚠️

持分割合と負担割合の一致が必須

不動産購入時は資金負担と登記上の持分割合がズレると贈与税が発生


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同一家計における贈与税の定義と対象範囲

 

同一家計における贈与とは、婦や子、兄弟姉妹など扶養義務者間での財産の移転を指します。原則として、個人から年間110万円を超える財産を受け取った場合には贈与税が課税されますが、同一家計内では例外的に非課税となるケースがあります。

参考)夫婦でも要注意!贈与税がかかる場合とかからない場合を具体例で…

具体的には、生活費や教育費として必要な都度受け取る金銭については、贈与税の課税対象から除外されます。生活費とは、日常生活を送るために必要な費用を指し、食費、家賃、光熱費、医療費などが該当します。教育費には、学費、教材費、通学のための交通費などが含まれます。

参考)生活費に贈与税はかかる?対象範囲と税務署に指摘されない3つの…

つまり非課税が基本です。

ただし、生活費・教育費として受け取った金銭を別の目的(貯蓄や投資など)に使用した場合は、贈与税の課税対象となる点に注意が必要です。例えば、親から毎月受け取る仕送りを使わずに式投資に充てた場合、その金額は贈与とみなされます。

参考)【要注意】夫婦間でも贈与税はかかる?非課税のケースとおしどり…

不動産従事者としては、顧客が住宅購入資金として親から援助を受ける際に、この区別を正確に理解しておく必要があります。購入資金を一括で受け取る場合は贈与税の対象となりますが、月々の住宅ローン返済を生活費として援助してもらう形式にすれば、状況によっては非課税となる可能性があります。

夫婦間贈与で非課税になる具体的条件

夫婦間では、日常的な生活費の受け渡しは贈与税の対象になりません。共働きの夫婦が給与の一部を配偶者に渡し、その口座から家賃や光熱費など生活に必要な支出を行う場合、金額が110万円を超えても贈与税は発生しないのが原則です。

参考)【要注意】夫婦間でも贈与税はかかる?よくある事例をケース別に…

どういうことでしょうか?

重要なのは「生活費として使う目的」と「必要な都度受け取る」という2つの要件です。夫が妻に生活費として月30万円を渡し、年間360万円になったとしても、それが実際に生活費として使われていれば非課税となります。

参考)夫婦間で贈与税を発生させない4つのポイントと聞きたい10の事…

一方で、年間110万円以内であれば生活費以外の贈与でも非課税です。例えば、記念日のプレゼントや臨時のお小遣いなどが該当します。ただし、高額な貴金属、車、不動産などは110万円を超える可能性が高く、課税対象となります。

夫婦間贈与には「配偶者控除(おしどり贈与)」という特例もあります。婚姻期間20年以上の夫婦が居住用不動産またはその取得資金を贈与する場合、最大2,000万円まで非課税になる制度です。基礎控除110万円と合わせて最大2,110万円まで非課税にできます。

ただし注意点があります。

この特例は同じ配偶者に対して一生に一度しか使えません。また、贈与を受けた翌年3月15日までに実際に居住し、その後も住み続ける必要があります。不動産従事者としては、顧客が住み替えを検討している場合に、このタイミングを逃さないようアドバイスすることが重要です。

参考)不動産の贈与税の考え方を解説。他人同士の場合もかかるの?

複数人から贈与を受けた場合の110万円の扱い

年間110万円の基礎控除は「受贈者1人あたり」に適用される枠であり、贈与者の人数ごとに使える枠ではありません。つまり、複数の人から贈与を受けた場合でも、合計額から110万円を差し引いた残額に対して贈与税が課税されます。

参考)【一発アウト】「年間220万円の生前贈与」の落とし穴とは?

具体例で説明します。

お正月に父から50万円、ゴールデンウィークに母から50万円、お盆に祖父から30万円を受け取った場合、それぞれの贈与額は110万円以下ですが、合計は130万円になります。この場合、130万円から110万円を引いた20万円に対して贈与税が課税されます。

参考)【相続対策】暦年課税「年間110万円以内ならOK」の落とし穴…

一方で、贈与する側から見れば、複数の人に贈与する場合はそれぞれに110万円まで非課税枠が適用されます。例えば、子ども2人と孫3人の合計5人にそれぞれ110万円ずつ贈与した場合、年間合計550万円でも贈与税はかかりません。

参考)贈与税の110万円非課税枠を複数人から受け取る場合の注意点 …

結論は受贈者基準です。

不動産購入の場面では、親と祖父母の両方から資金援助を受けるケースがよくあります。この際、それぞれが110万円以内でも合計で超えれば課税されるため、事前に贈与額の調整が必要です。また、複数人から贈与を受けた場合の税率計算は、一般税率と特例税率を按分して合計するため、やや複雑になります。

参考)複数の人から贈与を受けたら贈与税はいくら?暦年課税・相続時精…

不動産購入時の負担割合と持分割合のミスマッチリスク

夫婦や親子で不動産を共有名義で購入する際、資金負担の割合と登記上の持分割合が一致していないと、その差額について贈与税が課税されます。これは不動産従事者が最も注意すべきポイントの1つです。

参考)こんなケースでも贈与税がかかる −夫婦で住宅を購入したとき−…

具体的な事例を見てみましょう。

5,000万円の住宅を夫が4,000万円、妻が1,000万円負担して購入したとします。この場合の正しい持分割合は夫8:妻2(夫が5分の4、妻が5分の1)です。しかし、登記を夫5:妻5(夫婦で半々)にしてしまうと、妻の持分は2,500万円となり、実際の負担額1,000万円との差額1,500万円が「夫から妻への贈与」とみなされます。

参考)夫婦で住宅を共有名義で購入するときに注意すべき「持分割合」と…

この1,500万円の贈与に対する贈与税は、基礎控除を差し引いても約450万5,000円になります。

これは非常に大きな出費です。

持分割合と負担割合を一致させれば、贈与税の問題は生じません。住宅ローンを組む場合も同様で、返済負担の割合と持分割合を合わせる必要があります。例えば、夫婦で50%ずつの共有名義にした場合、ローン返済の負担が夫70%、妻30%だと、持分割合との差20%分について贈与となる可能性があります。

参考)夫婦間の贈与でも贈与税がかかる?税理士が解説

痛い出費です。

不動産従事者としては、契約時に購入資金の出所と登記の持分割合を確認し、顧客にこのリスクを事前に説明することが重要です。特に、親からの資金援助がある場合や、夫婦の一方が専業主婦(主夫)の場合は注意が必要です。

住宅取得等資金の贈与税非課税特例を利用すれば、一定額まで贈与税がかからずに資金援助を受けられます。ただし、自己の配偶者からの贈与には適用されない点に注意してください。

参考)■講義編■税・鑑定[07]贈与税 &#8211; 過去問徹底…

参考リンク:国税庁の贈与税に関する詳しい情報

No.4405 贈与税がかからない場合|国税庁

定期贈与とみなされる落とし穴と回避策

毎年同じ時期に同じ金額を贈与すると「定期贈与」とみなされ、初年度に一括して贈与したものとして課税される可能性があります。これは不動産従事者が顧客に資金計画をアドバイスする際に、見落としがちなポイントです。

参考)贈与税について

定期贈与とは、例えば1,000万円の贈与について、毎年1月1日に100万円ずつ10回に分けて支払うような贈与を指します。税務署は、最初から1,000万円を贈与する約束があったと判断し、初年度に1,000万円全額に対して贈与税を課税する可能性があります。

回避策はシンプルです。

贈与の時期と金額を毎年変えることで、定期贈与とみなされるリスクを減らせます。例えば、1年目は3月に90万円、2年目は7月に105万円、3年目は11月に80万円というように、不規則にすることが有効です。

また、毎年贈与契約書を作成し、その都度贈与の意思表示を行うことも重要です。これにより、一括贈与の分割払いではなく、毎年独立した贈与であることを証明できます。

厳しいですね。

不動産購入資金を複数年にわたって援助してもらう場合は、この点を特に注意する必要があります。親が子どもの住宅ローン返済を毎年援助する際も、金額や時期を変えることで定期贈与のリスクを回避できます。

ただし、110万円以下に抑えても定期贈与とみなされれば、合計額に対して課税されるため、金額を変えるだけでなく、贈与の形式も工夫する必要があります。

参考リンク:贈与税の落とし穴について詳しく解説

【相続対策】暦年課税「年間110万円以内ならOK」の落とし穴

同一家計内でも贈与税が発生する意外な事例

生活費名目でも、実際に貯蓄や投資に回した場合は贈与税の対象になります。夫から妻に生活費として渡したお金を、妻が株式投資や定期預金に充てた場合、その金額は贈与とみなされる可能性があります。

税務調査で問題になるのは、専業主婦の妻名義の口座に多額の預金がある場合です。妻に独自の収入がないにもかかわらず、妻名義の口座に数百万円以上の残高がある場合、税務署は「夫から妻への贈与」と判断する可能性があります。

どうなりますか?

夫婦の貯金を妻名義の口座で一括管理している場合も注意が必要です。生活費とは別に、夫の給与の一部を妻名義の口座に入金して貯蓄している場合、年間110万円を超える入金があると贈与税が発生する可能性があります。

回避策としては、夫が妻に渡す金額を年間110万円以下に調整し、入金の記録をしっかり残しておくことが重要です。また、共働きの場合は、それぞれの給与を別々の口座で管理し、生活費は共有口座から支出する形にすると、贈与税のリスクを減らせます。

不動産従事者としては、顧客が住宅購入資金を妻名義の口座から出す場合、その資金の出所を確認する必要があります。妻に独自の収入がない場合は、資金負担割合と持分割合を調整するか、贈与税の特例を活用する提案が必要です。

住宅購入後も、住宅ローンの繰り上げ返済資金を妻名義の口座から出す場合は、贈与税の問題が生じる可能性があります。税務署は銀行の入出金記録を確認するため、不用意な資金移動は避けるべきです。

参考リンク:夫婦間贈与の具体的な事例と対策

夫婦間で贈与税を発生させない4つのポイントと聞きたい10の事例

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