無償譲渡個人から個人土地で贈与税と登記費用の全注意点

無償譲渡個人から個人土地

個人から個人へ土地を無償譲渡すると登録免許税が固定資産税評価額の2%かかります。

この記事のポイント
💰

無償でも税金は発生

贈与税の基礎控除110万円を超えれば課税対象、登録免許税は評価額の2%必須

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手続きは自己責任

仲介手数料ゼロのため不動産業者は関与せず、契約書作成から登記まで当事者で対応

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隠れたリスクに注意

境界未確定、地中埋設物、再建築不可など取得後に判明するトラブルが多発


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無償譲渡個人から個人土地での贈与税の仕組み

個人から個人へ土地を無償で譲渡する場合、法律上は「贈与」として扱われます。受け取った側には贈与税が課税される可能性があり、1年間にもらった財産の合計額が基礎控除額110万円を超えた場合に贈与税の申告・納税義務が発生します。

贈与税の計算は「課税価格=土地の評価額−110万円」という式で算出し、その課税価格に国税庁が定める税率を乗じて税額を決定します。

110万円以下なら非課税ですね。

参考)土地無償譲渡は贈与税がかかる?契約書で防ぐ税務リスクを解説

たとえ田舎の空き家や古い土地であっても、固定資産税評価額が基礎控除を超えるケースは珍しくありません。贈与税は最低10%から始まり、評価額が高額になるほど税率も上昇します。具体的には、課税価格が200万円以下なら10%、400万円以下なら15%といった累進税率が適用されるため、事前に評価額を確認しておくことが不可欠です。

不動産従事者としては、顧客が「無償だから税金もゼロ」と誤解しているケースに注意が必要です。贈与税の申告期限は贈与を受けた年の翌年3月15日までとなるため、この点も忘れずに伝えましょう。

参考)土地の贈与税が0円になる4つの贈与方法と土地の評価方法【保存…

無償譲渡時の登録免許税と登記手続き

土地の無償譲渡では、所有権移転登記の際に登録免許税が必ず発生します。贈与の場合、登録免許税は固定資産税評価額の2%(20/1000)が本則税率となります。売買の場合は軽減措置で1.5%に下がりますが、贈与には軽減措置が適用されない点に注意が必要です。

参考)不動産の無償譲渡=出費0円ではない!

固定資産税評価額が200万円の土地であれば、登録免許税は4万円かかります。さらに、登記申請書に貼付する印紙代として200円が必要です。

つまり贈与は税率が高いです。

通常の売買であれば登録免許税は買主負担が原則ですが、無償譲渡の場合は受け入れてもらいやすくするために譲渡する側が負担するケースもあります。この負担割合については当事者間で事前に合意しておくべきです。

司法書士に登記手続きを依頼する場合、報酬として5万円前後が一般的です。登録免許税と合わせると、評価額200万円の土地でも合計で9万円程度の出費が発生することになります。無償譲渡は仲介手数料がゼロのため、不動産業者が契約に関与しないのが通常です。そのため契約書の作成や登記申請の準備は当事者自身で行う必要があり、専門知識がない場合は司法書士などの専門家に依頼することが推奨されます。

参考)https://zenkokuzeroen-fudosan.com

国税庁の公式サイトでは、相続や贈与によって取得した土地の取得費と取得時期について詳しく解説されています。

税務申告の際の参考情報として活用できます。

無償譲渡土地の不動産取得税の負担

不動産取得税は、売買・贈与・交換など土地や家屋を取得したときに一度だけ納める税金で、登記の有無や有償・無償を問わず課税されます。無償で取得した場合でも課税対象となり、相続の場合のみ非課税です。

参考)不動産取得税についてよくあるご質問 – 宮城県公式ウェブサイ…

不動産取得税の納税通知書は、所有権移転登記をしてからおおむね4~6カ月後に都道府県から届きます。取得直後ではなく数カ月後に請求が来るため、受け取る側は資金計画を立てておく必要があります。

参考)不動産取得税はいつ払う?通知がくる時期や納付期限について解説…

計算方法は「不動産の価格×税率」が原則ですが、宅地や宅地比準土地に限り、令和8年3月31日までに取得した場合は評価額の1/2が課税標準となります。税率は原則4%ですが、住宅用土地については軽減措置が適用されることもあります。住宅軽減等の特例は基本的に申告(届出)主義なので、取得後に自ら申告する必要があります。

空き家の無償譲渡を受けた場合、土地と家屋両方の贈与を受けたことになるため、両方に不動産取得税が発生する可能性があります。評価額が低い物件でも、贈与税110万円以下でも不動産取得税は別途かかる点を見落としがちです。不動産従事者は、顧客に対して取得後の税金負担について事前に説明し、納税通知を待つ間の資金準備を促すことが重要です。

個人間土地譲渡での契約書作成ポイント

無償譲渡は取引代金がゼロのため、通常は不動産業者が仲介に入らず、当事者間で契約を進めることになります。そのため契約書や必要書類の準備はすべて所有者自身で行わなければなりません。

参考)【いらない土地あげます!】不動産を無償譲渡する際の注意点や売…

贈与契約書には、譲渡する土地の所在地・地番・地目・地積などの物件情報を正確に記載し、贈与の意思表示と受け取る意思表示を明記します。口頭だけの合意では後日トラブルになるリスクがあるため、書面化は必須です。

参考)「いらないから土地をあげます」は可能?仕組みや具体的な方法に…

契約書には以下の項目を含めることが推奨されます。

  • 贈与者と受贈者の氏名・住所
  • 土地の表示(所在、地番、地目、地積)
  • 贈与の日付と効力発生日
  • 負担の有無(固定資産税の精算方法など)
  • 瑕疵担保責任の範囲
  • 契約解除の条件

特に重要なのは、土地に関する瑕疵や制限事項を明記することです。再建築不可、接道義務を満たしていない、境界未確定、地中埋設物の存在といった問題がある場合、契約書に記載しておかないと後で紛争の原因になります。無償だからといって説明義務を怠ると、受け取った側から損害賠償を求められる可能性もあります。

参考)土地がタダで手に入る?無料譲渡の仕組み・探し方・リスクを専門…

不動産従事者が顧客をサポートする場合は、契約書のひな形提供や内容確認のアドバイスが有効です。特に境界確定や測量の必要性、固定資産税の精算方法については専門的な知識が求められます。司法書士や土地家屋調査士との連携も視野に入れましょう。

無償譲渡土地の隠れたリスクと対策

無償で譲渡される土地には、取得後に気づくリスクが多い傾向があります。特に境界未確定、地中埋設物、地盤の弱さといった見えにくい問題が潜んでいるケースが目立ちます。

境界杭がなく測量が必要な場合、測量費用として数十万円が発生します。地中に廃材やコンクリートが埋設されていると、建築前に撤去費用がかかり、場合によっては100万円以上の出費になることもあります。地盤が弱ければ地盤改良工事が必要となり、建築費用が大幅に増加します。

再建築不可、接道義務を満たしていない、上下水道が未整備といった法的制限も、取得前に確認すべき重要事項です。これらを見落とすと、建物を建てられない、あるいは建てるために多額の追加投資が必要になるリスクがあります。活用できない立地や用途制限も無償譲渡物件に多い特徴です。

自治体に寄付する場合でも、立地が悪い、土地の形が特殊、災害リスクがあるといった土地は受け入れを断られる可能性が高いです。土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)や急傾斜地、低地など自然災害のリスクが高い土地も寄付を断られやすくなります。

参考)土地を自治体に無償譲渡する方法とは?譲渡できなかった場合の対…

不動産従事者としては、顧客が無償譲渡を受ける前に以下の確認を促すべきです。

  • 登記簿謄本で権利関係を確認
  • 固定資産税評価証明書で評価額を把握
  • 現地調査で境界や接道状況を確認
  • 役所で用途地域や建築制限を確認
  • 地歴調査で過去の用途や埋設物リスクを把握

「タダだから」という理由だけで受け取ると、後で管理できず放置状態になったり、解体費用や測量費用を把握せず後悔するケースが多発しています。目的と管理能力が一致していることが重要ですね。


0円物件の取得にかかる費用の実例では、登録免許税28,860円、司法書士報酬52,500円、贈与税97,200円、不動産取得税50,000円の合計228,560円がかかった事例が紹介されています。改修費用や片付け費用は含まれていないため、実際の負担はさらに大きくなります。