木造建物耐用年数と実際の寿命の違い|減価償却計算方法も解説

木造建物耐用年数の種類と実際の寿命

築22年超の木造建物でも減価償却できます

参考)木造建築の耐用年数は短い?4つの寿命の違いと減価償却・法改正…

📊 この記事でわかる3つのポイント
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法定耐用年数22年の真実

税務上の指標であり実際の寿命ではない。木造建物は適切な管理で65年以上使用可能

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中古物件の減価償却計算

法定耐用年数超過物件は「22年×20%=4年」で計算。節税効果が新築と大きく異なる

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資産価値を守るメンテナンス

防水・防腐対策と定期点検で物理的耐用年数を80年以上に延伸できる実例多数


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木造建物の法定耐用年数は22年だが実際の寿命と異なる

 

木造建物の法定耐用年数は、事業用住宅・店舗で22年、事務所で24年と定められています。これは減価償却資産が利用に耐える年数として税法上規定された指標で、建物の実際の寿命とは全く別の概念です。

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法定耐用年数とは、課税の公平性を担保するための税務上の基準です。建物を取得した費用を毎年の経費として配分する期間を示しており、22年かけて取得費を全額償却し、23年目以降は帳簿上「価値ゼロ」として扱います。

しかし実際には築22年超の木造建物に多くの方が住んでいるのが現状です。どれだけ優れた木造建物を建てても法定耐用年数は22年と定まっていますが、これは22年間しか使えないという意味ではありません。

参考)木造住宅の耐用年数とは?実際の寿命との違いと減価償却・査定へ…

耐用年数が経過したからといって、必ずしも建物として利用できなくなるわけではないため、この点は誤解のないように理解しておく必要があります。つまり法定耐用年数は建物の物理的な寿命ではないということですね。

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木造建物の物理的耐用年数は65年以上が一般的

早稲田大学小松幸夫教授の2011年調査によると、木造住宅の実質的な平均寿命は65年と算定されています。これは物理的耐用年数と呼ばれ、建物に使われている木材などがどのくらいの耐久性を持っているか工学的に判断した基準です。

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国土交通省の木造建物期待耐用年数では、フラット35基準程度で50~60年、劣化対策等級3で75~90年、長期優良住宅認定であれば100年超とされています。適切な設計と施工、メンテナンスを行えば少なくとも60~80年の物理的耐用年数を持ち、100年以上の使用も十分可能です。

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実際、建材としてよく知られている檜は伐採してから約2000年は保つとされています。杉は500~600年、ケヤキも400年程度の耐用年数があります。

近年は施工技術や建材の質が向上しており、木造建築の平均寿命は延びています。1997年の調査では45.53年でしたが、2021年には68.81年まで伸長しています。海沿いの潮風にさらされる建物と内陸部の建物では寿命が変わりますが、メンテナンスと管理を続けることで80年以上住み続けられる事例も多いです。

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木造建物の経済的耐用年数は20~25年程度

経済的耐用年数とは、経済的価値が生じている期間の年数を指します。物理的に利用できても、デザイン性や仕様が古くなることで価値がなくなる年数のことです。

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不動産鑑定では、木造建物の経済的耐用年数を法定耐用年数に基づき20~25年程度とし、築25年を超えると評価額はゼロと査定するのが慣例化しています。この背景には、築20年を超えた木造建物は担保価値が失われ、住宅ローン控除や登録免許税軽減の適用外になることがありました。

参考)【要注意】木造住宅の耐用年数は寿命と異なる!寿命を伸ばす方法…

日本では実際には居住できる木造建物であっても、リフォームや耐震改修工事を選ばず、30年程度で取り壊されて建替えられるケースが多いのが現状です。築後30年以上の建物で現在の耐震基準法による耐震診断を受けた際、耐震基準に適合しない場合があることも一因です。

ただし、これはあくまで市場における評価の慣例であり、実際の物理的な使用可能期間とは異なります。物理的に利用できても経済的価値が失われるのが経済的耐用年数です。

木造建物の耐用年数を区分する4つの種類を理解する

不動産実務では、木造建物の耐用年数を4つの視点で区分して理解する必要があります。それぞれの耐用年数は異なる目的で使われるため、混同しないことが重要です。

📋 木造建物の4つの耐用年数

耐用年数の種類 年数 目的・意味
法定耐用年数 22年(住宅・店舗)、24年(事務所) 税務上の減価償却期間
物理的耐用年数 65年程度​ 建物が物理的に使用できる期間
経済的耐用年数 20~25年程度​ 経済的価値が維持される期間
期待耐用年数 50~100年超​ 適切な管理下での使用可能期間

法定耐用年数は税務計算のためのものです。物理的耐用年数は構造の安全性を示し、経済的耐用年数は市場評価を反映します。期待耐用年数は管理状況によって大きく変動します。

不動産従事者は、顧客への説明時にこれらを明確に区別することで、「22年で使えなくなる」という誤解を防げます。特に投資物件の提案では、減価償却期間と実際の使用可能期間の違いを説明することが信頼構築につながります。

木造建物の用途別法定耐用年数一覧と償却率

木造建物の法定耐用年数は、建物の使用目的によって細かく分類されています。同じ木造構造でも用途が異なれば耐用年数が変わるため、減価償却費の計算に直接影響します。

参考)木造の耐用年数や減価償却費計算を詳しく解説

🏢 木造建物の用途別法定耐用年数

建物用途 耐用年数 償却率
事務所 24年​ 0.042
店舗・住宅 22年​ 0.046
飲食店 20年​ 0.050
旅館・ホテル・病院・車庫 17年​ 0.059
工事用・倉庫用(一般用) 15年​ 0.067
公衆浴場 12年​ 0.084

例えば木造アパート(住宅用)を1,000万円で購入した場合、法定耐用年数は22年なので償却率は0.046です。年間の減価償却費は「1,000万円×0.046=46万円」となります。

一方、同じ木造建物でも飲食店として利用する場合は耐用年数が20年になり、償却率は0.050です。年間の減価償却費は「1,000万円×0.050=50万円」となり、住宅用より年間4万円多く経費計上できます。

用途変する際は、建物の使用実態に応じた耐用年数を適用する必要があります。税務調査で指摘されるリスクを避けるため、用途と耐用年数の対応を正確に把握しておくことが不動産実務では必須です。

償却率は耐用年数から自動的に決まります。

木造建物の居住用と業務用で法定耐用年数が異なる理由

同じ木造建物でも、居住用(非業務用)と業務用では法定耐用年数が大きく異なります。木造の法定耐用年数は、居住用が33年、業務用が22年です。

🏠 居住用と業務用の耐用年数比較

構造 居住用(非業務用) 業務用
木造 33年 22年​
木造モルタル 30年 20年​
鉄骨造(3mm以下) 28年 19年​
鉄骨造(4mm超) 40年 27年​

この違いは、使用目的による建物の損耗度の差を反映しています。業務用建物は不特定多数の利用や営業活動による摩耗が大きいため、居住用より短い耐用年数が設定されているのです。

例えば同じ木造建物でも、自宅として使う場合は33年、賃貸アパートとして貸し出す場合は22年の耐用年数で減価償却します。賃貸経営では業務用扱いとなるため、より短期間で減価償却できるメリットがあります。

不動産投資の提案では、この11年の差が年間の減価償却費に大きく影響します。業務用22年の木造アパートは、同額の居住用建物より年間の経費計上額が約1.5倍になり、初期の節税効果が高まります。投資家への説明では、この違いを明確に伝えることが重要です。

木造建物の中古物件における耐用年数計算方法

中古木造建物の耐用年数は新築と計算式が違う

中古物件の耐用年数が新築と異なる理由は、単純に新築時から経過した年数分の耐用年数が減少するためです。耐用年数から経過年数を除いた残りの期間を「残存年数」と呼び、中古物件の耐用年数を計算する際に使用します。

参考)中古物件の減価償却は新築と違う?! 耐用年数や計算方法を徹底…

中古木造建物の耐用年数は、法定耐用年数を超えているかどうかで計算式が2つに分かれます。法定耐用年数の一部を経過している場合と、すべて経過している場合で異なる計算方法を適用します。

計算式を間違えると減価償却費が正しく計上できず、税務調査で指摘されるリスクがあります。不動産実務では物件の築年数を確認し、正確な計算式を選択することが必須です。

中古物件は新築より短期間で減価償却できるため、初期の節税効果が高まります。ただし償却期間が短い分、数年で減価償却が終了し、その後の所得税負担が増加する点に注意が必要です。投資家への提案では、この特性を明確に説明することが求められます。

法定耐用年数超過の中古木造建物は「22年×20%」で計算

法定耐用年数を超えている中古物件の耐用年数は「法定耐用年数×20%」で計算します。木造住宅の法定耐用年数は22年なので、築23年以上の物件はこの計算式を使用します。

例えば耐用年数22年を超える築23年の木造住宅の場合、「22年×20%=4.4年」となり、小数点以下を切り捨てた「4年」が耐用年数になります。築25年の木造物件でも築30年の木造物件でも、計算結果は同じ4年です。

計算して2年以下となった場合の最低耐用年数は2年です。どれだけ古い木造建物でも、最低2年間は減価償却できる仕組みになっています。

4年という短期間で減価償却できるため、初期の減価償却費が大幅に増加します。年間の経費計上額は新築の約5.5倍(22年÷4年)になり、高い節税効果が得られます。ただし4年経過後は減価償却費がゼロになるため、長期的な税負担を考慮した投資計画が必要です。

この計算式は必ず覚えておいてください。

法定耐用年数内の中古木造建物は「残存+経過×20%」で計算

法定耐用年数内の中古物件の計算式は「法定耐用年数-経過年数+経過年数×20%」です。例えば法定耐用年数22年の築10年が経過した木造住宅の場合、「22年-10年+10年×20%」という計算式で、耐用年数は14年になります。

具体的に計算すると以下のようになります。

  • 残存年数:22年-10年=12年
  • 経過年数の20%:10年×20%=2年
  • 中古耐用年数:12年+2年=14年​

築5年の木造住宅なら「22年-5年+5年×20%=18年」、築15年なら「22年-15年+15年×20%=10年」となります。経過年数が増えるほど耐用年数は短くなりますが、完全にゼロにはなりません。

この計算式で求めた年数の小数点以下は切り捨てます。例えば計算結果が13.8年なら13年、9.2年なら9年として扱います。

法定耐用年数内の中古物件は、法定耐用年数超過物件より償却期間が長くなります。初期の節税効果は控えめですが、長期間にわたって安定的に減価償却費を計上できるメリットがあります。投資期間と税務戦略に応じて、新築・築浅中古・築古中古のどれを選ぶか判断することが重要です。

中古木造建物の減価償却シミュレーション事例

実際の取引を想定した減価償却シミュレーションで、新築・築浅中古・築古中古の違いを比較します。いずれも取得価額1,000万円の木造住宅(業務用)として計算します。

💰 取得価額1,000万円の木造建物の減価償却費比較

築年数 耐用年数 償却率 年間償却額 4年間の累計償却額
新築 22年​ 0.046 46万円 184万円
築10年 14年 0.072 72万円 288万円
築25年 4年​ 0.250 250万円 1,000万円

新築の木造建物は22年かけて償却するため、年間46万円ずつ経費計上します。

4年間の累計は184万円です。

築10年の中古木造建物は、「22年-10年+10年×20%=14年」で耐用年数を計算します。年間72万円の償却で、4年間の累計は288万円。

新築より104万円多く経費計上できます。

築25年の中古木造建物は、「22年×20%=4年」で耐用年数を計算します。年間250万円の償却で、わずか4年で全額償却完了です。新築の4年間累計184万円と比べて816万円も多く経費計上できます。

ただし築古物件は5年目以降の減価償却費がゼロになります。所得税率が30%の投資家なら、4年間で約245万円の節税効果(816万円×30%)が得られますが、5年目以降は年間約75万円(250万円×30%)の税負担増加に注意が必要です。

中古木造建物の耐用年数が融資年数に与える影響

金融機関の融資審査では、建物の残存耐用年数が融資期間の上限に影響します。多くの金融機関は「法定耐用年数-築年数」を融資可能年数の目安としているためです。

新築木造建物なら30年程度の融資が受けられるケースが多いですが、中古木造建物は築年数に応じて融資期間が短縮されます。例えば築10年なら残存耐用年数は約12年となり、融資期間も15~20年程度に制限されることがあります。

参考)収益物件の新築木造と中古木造の違いを「返済比率・減価償却費・…

築25年超の木造建物では、法定耐用年数を超過しているため、融資期間がさらに短くなります。一部の金融機関では融資自体が困難になるケースもあります。

融資期間が短いと毎月の返済額が増加し、キャッシュフローが悪化します。表面利回りが高い築古物件でも、融資条件によっては収支が厳しくなる場合があります。新築と中古の収益へ影響を与える主な違いは、表面利回り・借入年数・法定耐用年数の3点です。

不動産投資の提案では、減価償却の節税効果だけでなく、融資条件とキャッシュフローの両面から物件を評価することが重要です。投資家の属性や金融機関との関係性によって最適な築年数が変わってきます。

木造建物の耐用年数を延ばすメンテナンス実務

木造建物の寿命を左右する劣化要因は水分と湿気

木造建物の最大の劣化要因は、水分と湿気による木材の腐朽です。木材は水分を含むと腐朽菌が繁殖し、強度が著しく低下します。雨漏りや結露、地面からの湿気が木材に到達すると、数年で深刻な劣化が進行します。

特に注意が必要な箇所は以下の4つです。

  • 屋根と外壁の接合部:雨水が侵入しやすく雨漏りの原因になる
  • 浴室・キッチン周辺:水回りの湿気が床下に浸透しやすい
  • 床下換気口周辺:換気不足で湿気がこもると土台が腐朽する
  • バルコニーの防水層:劣化すると雨水が躯体内部に浸入する

国土交通省の「木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドライン」でも、耐久性向上には防水・防湿対策が最重要とされています。木造建物の耐用年数が20年程度と認識されている現状を鑑みると、目指すべき性能レベルは住宅性能表示制度の劣化対策等級2程度が妥当です。

参考)建築:「木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドライン」に…

水分管理を徹底することで、木造建物の物理的耐用年数を65年から80年以上に延伸できます。逆に放置すると、法定耐用年数の22年より前に構造的な問題が発生する可能性があります。

この一点だけは例外です。

木造建物の耐久性を高める定期点検チェックリスト

木造建物の寿命を延ばすには、定期的な点検で劣化の兆候を早期発見することが不可欠です。プロの点検は5年ごとが理想ですが、オーナー自身でも年1回の目視点検を実施すべきです。

🔍 年1回実施すべき木造建物の点検項目

  • ✅ 屋根:瓦のずれ・ひび割れ、雨樋の詰まり・破損
  • ✅ 外壁:ひび割れ(幅0.3mm以上は要注意)、塗装の剥がれ・色褪せ
  • ✅ 基礎:ひび割れ、白い粉の付着(エフロレッセンス)
  • ✅ 床下:湿気・カビの臭い、木材の変色・軟化
  • ✅ 小屋裏:雨漏り跡、結露の痕跡、断熱材のずれ
  • ✅ 水回り:床の沈み、壁の変色、異臭

点検時期は梅雨明け直後と秋の台風シーズン後が適しています。大雨や強風の後は雨漏りの兆候が出やすいためです。

ひび割れ幅0.3mm以上のクラックは構造的な問題につながる可能性があります。定規やクラックスケールで計測し、0.3mmを超えたら専門家に相談してください。0.3mmはちょうどシャープペンシルの芯の太さくらいです。

床下点検は懐中電灯と湿度計を持って床下収納や点検口から確認します。湿度が80%を超えている場合や、木材を触って湿っている場合は換気対策が必要です。カビ臭がする場合も湿気過多のサインとなります。

木造建物の外壁・屋根メンテナンス周期と費用目安

木造建物の外装メンテナンスは、劣化する前に実施することで大規模修繕を回避できます。後回しにすると躯体の劣化が進み、修繕費用が数倍に膨らむリスクがあります。

🏠 木造建物の主要部位別メンテナンス周期

部位 推奨周期 費用目安(延床面積100㎡)
外壁塗装 10~15年 80万~120万円
屋根塗装(スレート) 10~15年 40万~60万円
屋根葺き替え(瓦) 30年 150万~200万円
シーリング打ち替え 10年 20万~40万円
雨樋交換 20年 15万~30万円

外壁塗装は使用する塗料によって耐用年数が異なります。フッ素樹脂鋼板の耐用年数は30年とされていますが、一般的なシリコン塗料なら10~12年、フッ素塗料なら15~20年が目安です。

参考)https://www.mokujukyo.or.jp/files/user/images/initiative/highdurable/%E9%AB%98%E8%80%90%E4%B9%85%E8%B3%87%E6%9D%90%E9%9B%862025.pdf

屋根材の選択も重要です。瓦屋根は初期費用が高いですが50年以上使用でき、スレート屋根は安価ですが15年ごとの塗装が必要です。金属屋根は軽量で耐震性に優れますが、断熱対策が必須となります。

メンテナンス費用を抑えるコツは、複数の工事を同時に実施することです。外壁塗装と屋根塗装を同時に行えば、足場代(15万~25万円)を一度で済ませられます。10年ごとの外壁メンテナンスに合わせて、雨樋やシーリングも点検・補修するのが効率的です。

不動産投資では、年間家賃収入の10~15%を修繕積立金として確保しておくと安心です。計画的に大規模修繕を実施することで、物件の資産価値と賃料水準を維持できます。

木造建物の防蟻対策と床下換気の重要性

シロアリ被害は木造建物の寿命を大幅に縮める深刻な問題です。シロアリは木材の内部を食害するため、外見では被害に気づきにくく、発見時には構造材が深刻なダメージを受けているケースが多いです。

新築時の防蟻処理の効果は約5年です。その後は5年ごとに再処理を実施することで、シロアリ被害のリスクを大幅に低減できます。費用は延床面積100㎡で10万~20万円程度ですが、被害が出てからの修繕は100万円以上かかることもあります。

床下換気の確保も防蟻対策と同じくらい重要です。湿度が高い床下はシロアリの活動に最適な環境になります。床下換気口の数と配置を確認し、風通しを妨げる障害物がないかチェックしてください。

🐜 シロアリ被害を防ぐ4つの対策

  • 定期的な防蟻処理(5年ごと)を専門業者に依頼する
  • 床下換気口を塞がず、床下湿度を60%以下に保つ
  • 建物周辺に木材や段ボールを放置しない(シロアリの餌になる)
  • 基礎周りの土壌にも防蟻剤を散布する(ベイト工法も有効)

床下調湿剤の設置も効果的です。シリカゲルや竹炭などの調湿材を床下に配置することで、湿度を60%程度に保てます。設置費用は延床面積100㎡で5万~10万円程度です。

シロアリ被害は保険の対象外です。定期的な防蟻処理と床下環境の管理で、自己防衛するしかありません。投資物件では、防蟻処理の実施履歴を重要事項説明書に記載し、買主に引き継ぐことでトラブルを防げます。

長期優良住宅認定で木造建物の資産価値を高める方法

長期優良住宅認定を取得すると、木造建物の期待耐用年数は100年超になります。認定を受けた建物は市場での評価が高く、売却時や賃貸時に有利です。

長期優良住宅の認定基準には、劣化対策等級3以上の取得が含まれます。これは75~90年の耐用年数を想定した性能レベルです。

具体的には以下の対策が必要です。

  • 床下空間の有効高さ330mm以上を確保
  • 床下と小屋裏に点検口を設置
  • 構造躯体の防腐・防蟻処理を実施
  • 給排水管の点検・交換が容易な設計
  • 維持管理計画書の作成と定期点検の実施

新築時に長期優良住宅認定を取得すると、住宅ローン控除の拡充や登録免許税の軽減などの税制優遇が受けられます。投資物件でも、認定住宅は融資条件が有利になる場合があります。

既存建物でも、増改築時に長期優良住宅認定(増改築)を取得できます。耐震改修・省エネ改修・バリアフリー改修などを実施し、認定基準を満たせば適用されます。認定取得には約20万~30万円の費用がかかりますが、税制優遇と資産価値向上のメリットは大きいです。

不動産実務では、長期優良住宅認定物件を積極的に提案することで、顧客の資産形成に貢献できます。認定取得の手続きは複雑ですが、提携する設計事務所や工務店と連携することでスムーズに進められます。

100年超の耐用年数が原則です。

参考リンク:国土交通省「木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドライン」では、木造建物の耐久性評価の基準と枠組みが詳しく解説されています。

建築:「木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドライン」に…

参考リンク:国土交通省「住宅に関する価格評価手法」では、木造住宅の経済的耐用年数の設定根拠と評価方法が説明されています。

https://www.mlit.go.jp/common/001033889.pdf

ストラクチャーテクニック〔木造建物〕 (Nゲージファインマニュアル 7)