労働所得と不労所得の違い
不動産投資は完全な不労所得にはなりません。
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労働所得の定義と特徴
労働所得とは、個人の労働やサービスの提供によって得られる収入を指します。給与や賃金、フリーランスの仕事の報酬などが該当し、働いた時間やスキル、成果物に応じて収入が支払われる仕組みです。
不動産従事者の場合、仲介手数料や管理業務の報酬が労働所得になります。これらは自分が働くことで発生する収入で、働かなければ収入は途絶えます。つまり労働所得は時間と労力に比例するということですね。
税制上では給与所得に分類され、給与収入から給与所得控除額を差し引いた金額が課税対象となります。給与所得控除は最低55万円が認められており、これが不動産所得との大きな違いの一つです。会社員の場合は勤務先が源泉徴収と年末調整を行うため、確定申告が不要な点も特徴的です。
労働所得の代表的な種類
労働所得の代表的な形態として、まず給与所得があります。会社員や公務員が受け取る給与、賞与、各種手当がこれに該当し、日本人の中で最も多くの人が納めている所得です。給与収入の金額から給与所得控除額を引いた金額が給与所得として計算されます。
事業所得も労働所得の一種で、個人事業主やフリーランスが自らの事業活動から得る収入を指します。不動産業界では、個人で仲介業や管理業を営む方の報酬がこれに該当します。事業所得は収入金額から必要経費を差し引いて計算しますが、青色申告を利用すれば最大65万円の特別控除が受けられるメリットがあります。
雑所得は、給与所得や事業所得に該当しない労働による収入です。副業での収入が年間20万円以下の場合、多くは雑所得として扱われます。ただし雑所得は経費計上の範囲が制限され、家族への給与を経費にできないなどの制約があります。労働の対価という点では同じですが、税制上の扱いが異なるんですね。
不労所得の定義と特徴
不労所得とは、労働を伴わずに得られる収入のことです。土地活用で得る家賃収入や、預金による利息収入、株式投資の配当収入、著作権や特許権の使用料などが該当します。「働かずに利益を得ること」という認識をしている人が多いため、家賃収入がある不動産投資は不労所得と言われるのです。
ただし、実際には完全な不労所得ではありません。不動産投資の場合、物件の管理状況をチェックしたり、収支計画を立てたり、賃貸経営や事業計画などの勉強が必要です。管理会社に任せっきりにして自分で管理状況をチェックしないことが、失敗の原因になるケースもあります。
労働の形態が異なるだけということですね。
参考)【エイブル公式サイト】「不動産投資=不労所得」は罠!気を付け…
税法上では「不労所得」という区分はなく、利子所得・配当所得・不動産所得などに分類されます。それぞれの所得区分によって、税率や課税方式、経費として認められる範囲が異なります。不動産所得は総合課税に該当するため、給与所得など他の所得と合算して所得税額を算出します。
労働所得と不労所得の税金の違い
労働所得と不労所得では、税金の計算方法と課税方式が大きく異なります。給与所得は給与所得控除が自動的に適用されるのに対し、不動産所得は実際にかかった経費のみを計上する必要があります。
不動産所得の経費には、固定資産税、不動産取得税、火災保険料、地震保険料、損害保険料、減価償却費、管理費、修繕費、広告費などが含まれます。これらの経費は給与所得では認められないため、不動産所得の方が経費の範囲が広いんです。他の不労所得に比べ経費が多いことが特徴的で、税金対策もしやすいでしょう。
所得税と住民税は、不動産所得と給与所得を合算して計算します。例えば給与所得が600万円、不動産所得が200万円の場合、総合課税制度により800万円として税金計算します。一方で給与所得が600万円でも、不動産所得がマイナス100万円であれば、500万円の総合所得として税金を計算します。赤字の場合は節税効果があるということですね。
参考)https://ac-create.jp/bgn004/
不動産従事者が知るべき所得の組み合わせ方
不動産投資家のうちサラリーマン(会社員・公務員)の割合は4割を超えています。本業の収入で生活を安定させつつ投資に取り組むサラリーマンが増えており、不動産投資の裾野も広がりつつあります。副収入や老後資金への備え、融資の受けやすさから増加傾向にあるのが特徴です。
参考)不動産投資家でサラリーマンの割合は4割以上!年代・世帯年収・…
労働所得と不労所得を組み合わせる際は、総合課税制度を理解することが重要です。給与所得と不動産所得の合計額が高いとそれだけ税率も高くなってしまいます。所得税は所得が多ければ多い程税率が高くなる累進課税だからです。ただし不動産投資の初期段階で申告上マイナスになれば、給与所得から損失分を差し引いて所得税・住民税を減らせます。
副業で不動産所得を得る場合、年間20万円を超えると確定申告が必要になります。これは収入ではなく、売上から経費を差し引いた所得金額(もうけ)が20万円を超えるかどうかが基準です。住民税には年間20万円以下の所得に対する特例がなく、所得が発生すれば申告が必要な点に注意しましょう。
税制の違いを把握しておけば安心です。
不動産所得で赤字が出た場合の対処として、損益通算の仕組みを活用できます。給与と不動産それぞれの所得を損益換算して所得税の節税を実現する方法です。ただし海外への転勤など、給与所得の状況が変わると節税効果もキャッシュフローもないただの物件を所有することになってしまうリスクがあります。ライフプランと組み合わせた長期的な視点が必要ということですね。
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