確定測量費用相場と節約術・期間・負担者

確定測量費用相場と内訳

確定測量を安く済ませようと見積もりを1社だけで決めると、相場の1.5倍払う可能性があります。

📊 この記事の3ポイント要約
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費用相場は35万円~80万円

官民査定の有無と隣地所有者数によって変動。民民のみなら35~45万円、官民査定ありで60~80万円が目安

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期間は1.5ヶ月~6ヶ月

隣地所有者の協力度と官民査定で期間が大きく変動。官民査定がある場合は3~6ヶ月を想定

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譲渡費用として全額経費計上可能

確定申告時に譲渡所得から控除できるため、実質的な負担を軽減できる節税メリットあり

確定測量の費用相場と内訳項目

 

確定測量の費用は、隣接する土地の状況によって大きく変動します。一般的な住宅用地で100平方メートル程度の土地を想定すると、民有地のみに接する場合は35万円から45万円程度が相場です。一方で、公道や水路など官有地に接している場合、官民査定が必要となり60万円から80万円程度まで上昇します。

費用の内訳を具体的に見ていきましょう。資料調査費として法務局や役所での公簿類・地図類の調査に2万円から3万円、現況測量費として実測作業に7万円から15万円程度が必要です。境界点の確認と境界標の設置にはそれぞれ1点あたり3万円程度かかり、一般的な住宅地では境界点が4点から6点程度存在します。

民有地との境界確認には、隣地所有者1件あたり1万8千円から3万円程度の立会費用が発生します。4件の隣地所有者がいる場合、立会費用だけで7万円から12万円になる計算です。官民査定が必要な場合は、役所との協議や確定申請に6万5千円から10万円が追加されます。

最終的な図面作成費として確定測量図や境界確認書の作成に3万円から8万円、登記まで依頼する場合は登記申請費用として1万3千円から2万8千円が加算されます。つまり、合計すると35万円から80万円という幅のある費用相場になるのです。

国道などの国有地に接している場合、さらに10万円から20万円程度高額になり、総額70万円から90万円に達するケースもあります。土地の形状が複雑な場合や、高低差が大きい場合も追加費用が発生する可能性があります。

確定測量費用が高額になる条件とは

確定測量の費用が高額になる最大の要因は、官民査定の有無です。官民査定とは、国や自治体が所有する道路・水路などとの境界を確定させる手続きを指します。民間同士の境界確認と異なり、役所との書類のやり取りや複数回の現地立会いが必要になるため、作業量が大幅に増加します。

官民査定が高額になる理由を詳しく説明しましょう。まず、役所側は複数の部署が関与するため、協議に時間がかかります。道路管理課、河川管理課、公園緑地課など、接する官有地の種類によって担当部署が異なるのです。それぞれの部署との調整が必要となり、1回の立会いで済まないケースも珍しくありません。

隣地所有者の数も費用を左右する重要な要素です。角地や旗竿地など、複数の土地と接している場合、すべての所有者との立会いが必要になります。隣地所有者が5件以上になると、日程調整だけで数週間かかることもあり、それに伴い調査士の作業時間も増加します。

遠隔地に住む隣地所有者がいる場合、交通費や日当などの追加費用が発生します。例えば、隣地所有者が県外に住んでいて現地立会いに来られない場合、代理人を立てる必要があり、その分の費用も土地家屋調査士への支払いに含まれることがあります。

土地の形状も費用に影響します。不整形地や傾斜地では測量作業が複雑になり、測量点の数が増えるため費用が上昇します。また、境界標が破損していたり紛失していたりする場合、境界の復元作業に時間がかかり、追加費用が発生するケースもあるのです。

確定測量と現況測量の費用差

確定測量と現況測量では、費用に大きな開きがあります。現況測量の費用相場は10万円から20万円程度で、確定測量の約3分の1から半分程度の金額です。この費用差は、作業内容と法的な効力の違いから生じています。

現況測量は、その名の通り現在の土地の状況を測量するものです。隣地所有者の立会いや境界確認は行わず、単に現地の形状や面積を測定します。境界標や塀・フェンスなどの位置を基準に測量し、図面を作成する作業です。作業期間も1週間から2週間程度と短く済みます。

対して確定測量は、すべての隣地所有者との立会いを経て、境界を法的に確定させる作業です。隣地所有者全員から境界確認書への署名・押印をもらい、境界標を設置します。この境界確認書があることで、将来的な境界トラブルを防ぐことができ、不動産取引における信頼性が格段に向上します。

不動産業従事者として知っておくべきは、現況測量では隣地との境界が未確定のままという点です。登記簿上の面積と実測面積が異なる場合、売買後にトラブルになるリスクがあります。特に、買主が住宅ローンを利用する場合、金融機関が確定測量図を要求するケースが増えています。

現況測量で対応できるのは、以下のような限定的な場面です。建築確認申請のための敷地図作成、相続税評価のための面積確認、固定資産税の減額申請などです。土地の売買においては、やはり確定測量が推奨されます。

費用差を理由に現況測量を選択すると、後で確定測量をやり直すことになり、結果的に二重の費用負担が発生する可能性があります。最初から確定測量を実施しておくほうが、長期的には経済的だといえるでしょう。

確定測量の費用を節約する方法

確定測量の費用を抑えるには、複数の土地家屋調査士から相見積もりを取ることが最も効果的です。同じ土地の測量でも、事務所によって見積額が10万円から20万円程度変わることは珍しくありません。少なくとも3社から見積もりを取得し、作業内容と費用の内訳を比較検討しましょう。

見積もりを依頼する際のポイントは、作業範囲を明確にすることです。「官民査定は必要か」「何件の隣地所有者との立会いが必要か」「境界標の設置は何箇所か」など、具体的な条件を伝えることで、より正確な見積もりが得られます。曖昧な依頼では、後から追加費用が発生するリスクがあります。

既存の測量図や境界確認書がある場合、それを活用することで費用を削減できる可能性があります。法務局に地積測量図が保管されている場合や、前所有者が作成した確定測量図が残っている場合は、それを土地家屋調査士に提示しましょう。一から測量する必要がなくなり、作業量が減少します。

ただし、古い測量図には注意が必要です。測量図の作成年月日を確認し、20年以上前の図面であれば精度が低い可能性があります。また、その後に境界標が移動していたり、隣地との関係が変わっていたりする場合もあります。土地家屋調査士に現地確認を依頼し、既存図面が使用可能かどうか判断してもらうことをおすすめします。

隣地所有者から境界立会いの依頼を受けた際に、同じ土地家屋調査士に自分の土地の測量も依頼するという方法もあります。隣接する複数の土地を同時に測量することで、作業効率が上がり、割引が適用される場合があります。新規依頼と比べて大幅な値引きが期待できるため、機会があれば検討する価値があります。

測量費用は確定申告時に譲渡費用として経費計上できます。土地売却で利益が出た場合、譲渡所得から測量費用を全額控除できるため、実質的な負担が軽減されます。譲渡所得税率は保有期間によって異なりますが、短期譲渡所得で約39%、長期譲渡所得で約20%です。例えば60万円の測量費用を経費計上すれば、長期譲渡所得の場合は約12万円の節税効果が得られます。

確定測量の期間と作業工程

確定測量にかかる期間は、一般的な住宅地で隣地所有者が3件から4件程度の場合、1ヶ月半から3ヶ月程度が目安です。ただし、官民査定が必要な場合や隣地所有者が多い場合は、6ヶ月以上かかることも珍しくありません。期間に幅がある理由は、隣地所有者との日程調整や役所の対応スピードに左右されるためです。

作業工程を時系列で説明しましょう。まず、土地家屋調査士への依頼から資料調査までに1週間程度かかります。この段階で、法務局で登記簿謄本や地積測量図を取得し、役所で公図や道路台帳を確認します。過去の測量記録や境界確定の履歴があるかどうかも調査します。

資料調査が終わると、現地での予備調査が行われます。境界標の有無や位置を確認し、測量の基準点を設置します。

この作業に1週間から2週間程度必要です。

同時に、隣地所有者への連絡も開始されます。手紙や電話で境界立会いの依頼を行い、日程調整を進めます。

隣地所有者との立会い日程が決まれば、境界確認の現地立会いが実施されます。すべての隣地所有者が同日に集まれることは稀で、通常は複数回に分けて立会いを行います。1件の立会いに30分から1時間程度かかり、すべての立会いを完了するまでに2週間から1ヶ月程度を要します。

官民査定が必要な場合、役所への申請から立会いまでに1ヶ月から3ヶ月程度かかります。都道府県や国道の管理者である国との境界確定では、さらに時間がかかり、4ヶ月から6ヶ月程度を見込む必要があります。役所は複数の案件を抱えているため、スケジュール調整が困難なケースが多いのです。

すべての境界確認が完了すると、測量成果をまとめて確定測量図を作成します。図面作成と境界確認書への署名・押印の取得に1週間から2週間程度かかります。登記まで依頼する場合は、法務局への申請から完了まで1週間から2週間程度の期間が追加されます。

スケジュールを短縮するポイントは、早めの依頼と積極的な協力です。不動産売却を決めたら、できるだけ早く土地家屋調査士に相談しましょう。また、隣地所有者との普段からの関係を良好に保っておくことで、立会いの日程調整がスムーズに進みます。

確定測量費用の負担者と交渉ポイント

確定測量の費用は、法律で負担者が定められているわけではありませんが、一般的には売主が負担することが慣例となっています。これは、土地を売却する際に境界を明示する義務が売主にあるとされているためです。買主に正確な土地の範囲と面積を示すことは、売主の責任と考えられています。

しかし、すべてのケースで売主が全額負担しなければならないわけではありません。買主との交渉によって、費用の一部または全額を買主に負担してもらうことも可能です。特に、買主が強く購入を希望している場合や、売却価格に余裕がある場合は、交渉を有利に進めやすくなります。

費用負担を交渉する際のポイントをいくつか紹介します。まず、買主にとっても確定測量のメリットを明確に説明することです。境界が確定していれば、将来的な隣地とのトラブルを回避でき、安心して土地を利用できます。住宅ローンの審査もスムーズに通りやすくなり、買主の利益にもつながることを強調しましょう。

実務上よく見られるのは、費用を折半する方法です。売主と買主が半分ずつ負担することで、双方の負担を軽減できます。または、売主が基本的な測量費用を負担し、官民査定など高額な追加費用が発生した場合は買主に一部負担を依頼するという方法もあります。

別のアプローチとして、測量費用を売却価格に上乗せする方法があります。確定測量済みの土地として、測量費用相当額を売却価格に反映させることで、実質的に買主が費用を負担する形になります。この場合、「境界確定済み」という付加価値があるため、買主も納得しやすくなります。

測量を実施しない「公簿売買」という選択肢もありますが、この場合は様々なリスクが伴います。登記簿上の面積と実際の面積が異なる可能性があり、売買後にトラブルになるケースが少なくありません。特に、実測面積が登記面積より小さかった場合、買主から損害賠償を請求されるリスクがあります。

不動産業従事者として顧客にアドバイスする際は、長期的な視点でのメリット・デメリットを説明することが重要です。目先の費用を節約するために確定測量を省略すると、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。特に、買主が個人で住宅ローンを利用する場合、金融機関が確定測量図の提出を求めることが多く、結局は測量が必要になることを伝えましょう。

確定測量の費用負担や軽減方法について、野村不動産の専門家による詳しい解説がこちらで確認できます

確定測量を依頼する土地家屋調査士の選び方

土地家屋調査士の選び方は、確定測量の品質と費用に直結する重要なポイントです。適切な調査士を選ぶことで、スムーズな測量と適正な費用負担が実現できます。不動産業従事者として、顧客に信頼できる調査士を紹介できるよう、選定基準を理解しておくことが大切です。

まず確認すべきは、その調査士の経験と実績です。特に、測量を依頼する土地がある地域での実務経験が豊富な調査士を選びましょう。地域の役所や法務局との関係が良好であれば、官民査定の手続きもスムーズに進みます。ウェブサイトや口コミで、過去の実績や対応エリアを確認することをおすすめします。

見積もりの明確さも重要な判断基準です。優良な土地家屋調査士は、作業内容と費用の内訳を詳細に説明してくれます。「一式○○万円」といった曖昧な見積もりではなく、資料調査費・現地測量費・立会費用・図面作成費など、項目ごとに金額が明示されているかを確認しましょう。

説明能力の高さも見逃せないポイントです。測量の手順や期間、必要な書類、隣地所有者との調整方法などを、専門用語を使わずにわかりやすく説明できる調査士は信頼できます。依頼者の質問に丁寧に答え、不安を解消してくれる姿勢があるかどうかも、選定の際に重視すべき要素です。

対応スピードも確認しておきたい項目です。問い合わせへの返信が早く、見積もりの提出が迅速な調査士は、実際の作業もスムーズに進めてくれる可能性が高いです。特に、売却スケジュールが決まっている場合は、期限内に作業を完了できるかどうかを事前に確認しましょう。

測量機器の精度にも注目すべきです。最新のGPS測量機器やトータルステーションを使用している調査士は、より正確な測量が期待できます。古い機器を使用している場合、測量精度が低く、後々問題が生じる可能性があります。使用機器について質問し、最新技術を導入しているかを確認することも有効です。

アフターフォローの有無も選定基準の一つです。測量完了後に境界標が移動したり破損したりした場合の対応、測量図面の再発行、境界に関する相談など、継続的なサポートを提供してくれる調査士を選ぶと安心です。特に、登記申請まで一貫して対応してくれる事務所であれば、手続きの手間が省けます。

複数の調査士から見積もりを取る際は、同じ条件で比較することが重要です。測量の範囲、隣地所有者の数、官民査定の有無など、条件を統一して見積もりを依頼しましょう。そうすることで、純粋な費用の比較が可能になり、適正価格を見極めやすくなります。

土地家屋調査士への依頼方法と確定測量の流れについて、HOME4Uの詳細ガイドが参考になります

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