私道持分デメリット購入時と売却時注意点

私道持分のデメリット

私道持分ありでも3割が住宅ローン審査で減額される

私道持分デメリット3つのポイント
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維持費用の負担発生

舗装補修に1平方メートルあたり4,000~8,000円、全体で数十万円の負担が必要

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掘削承諾の複雑さ

ライフライン工事で共有者全員の同意が必要となり工事遅延リスク

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不動産価値への影響

私道持分なしの物件は市場価格より10~20%価格下落の可能性

私道持分の維持管理費用負担

 

私道を複数名で共有する場合、舗装の修繕や日常的な清掃など、道路の維持管理にかかる費用を共有者全員で負担する必要があります。公道であれば自治体が管理してくれますが、私道は完全に所有者の責任です。

私道のアスファルト舗装の費用は、1平方メートルあたり4,000円~8,000円程度が相場となっています。例えば、幅4メートル、長さ20メートルの私道(約80平方メートル)の舗装をやり直す場合、総額で32万円~64万円程度の費用が発生します。6軒で共有している場合、1軒あたり5万3,000円~10万6,000円の負担となる計算です。

つまり舗装工事だけで大きな出費です。

さらに、冬場の除雪、日常的な清掃、草刈り、側溝の掃除なども共有者で分担する必要があります。これらの作業を業者に依頼すれば追加の費用が発生し、自分たちで行う場合でも時間と労力を割かなければなりません。

共有者全員が協力的であればスムーズに進みますが、一部の所有者が費用負担を拒否したり、連絡が取れなくなったりするケースも珍しくありません。このような状況では、他の共有者が代わりに費用を立て替えるか、放置して道路が荒れるかの二択になり、いずれも大きなストレスとなります。

維持管理の合意形成が困難な場合は、事前に私道管理協定書を作成し、費用負担の割合や修繕のタイミング、連絡方法などを明確に定めておくことが重要です。公正証書にしておけば、より法的な強制力を持たせることができます。

私道持分の固定資産税課税リスク

私道持分を所有していると、原則として固定資産税が課税されます。評価額は固定資産税評価額×1.4%で計算されるため、私道の広さや評価額によっては年間数千円から数万円の負担となることがあります。

ただし例外もあります。

地方税法第348条第2項第5号に基づき、「公共の用に供する道路」と判断されれば固定資産税が非課税になるケースがあります。具体的には、通行制限なく不特定多数の人が通行できる状態で、かつ通り抜け可能な道路(幅員1.8メートル以上)の場合、非課税の対象となる可能性があります。

しかし、行き止まりの私道や特定の住民しか使わない私道の場合、固定資産税が課税される可能性が高くなります。固定資産税の非課税適用は自治体の判断によるため、必ず管轄の役所に確認する必要があります。申請主義を採用している自治体が多く、自ら「非課税申請」を行わなければ課税されたままになることもあるため注意が必要です。

相続税の評価では、私道は通常の宅地評価額の30%で評価されます。しかし、固定資産税が非課税であっても相続税では課税対象となるケースがあるため、税理士への相談が推奨されます。

課税状況を確認するには、固定資産税納税通知書を確認するか、市区町村の税務課に直接問い合わせる方法があります。非課税になる可能性がある場合は、必要書類を揃えて申請を行いましょう。

私道持分における掘削承諾の困難さ

私道持分がある場合でも、上下水道管やガス管などのライフライン工事のために私道を掘削する際には、原則として共有者全員の承諾が必要でした。これが大きなトラブルの原因となっていました。

掘削承諾書の取得には、相場で3万円~10万円程度の承諾料が必要となるケースが多く、中には100万円という高額な承諾料を請求された事例も報告されています。特に過去に不動産会社が分譲した宅地で、開発した道路の所有権を購入者に移転せず名義を残しているケースでは、数十年後の建て替え時に高額な承諾料を請求されるトラブルが頻発しています。

令和5年4月の民法改正で状況は変わりました。

改正民法により、ライフライン設備の設置や引き込みのための私道掘削が必要な場合、事前に「通知」さえすれば掘削が可能となりました。

法律上は承諾を得る必要がなくなったのです。

ただし、実務上は円滑な工事進行のため、依然として共有者への事前説明や承諾取得を行うケースが多いのが現状です。

それでも妨害を受けた場合の対応は厄介です。

妨害された場合は裁判で対抗する必要があり、時間と弁護士費用(50万円~150万円程度)がかかります。また、工事の範囲や期間、費用負担などを明確にした書面を作成しておかないと、後日トラブルになる可能性があります。

顧客への説明時には、民法改正後の新しいルールと、実務上の慣習の両方を伝えることが重要です。トラブル回避のため、工事前に共有者全員に丁寧な説明を行い、できる限り書面で合意を得ておくことを推奨しましょう。

私道持分なし物件の住宅ローン審査への影響

私道持分がない物件は、住宅ローンの審査において著しく不利になります。金融機関は物件を担保に融資を行うため、私道持分がない場合、担保価値が大幅に低下すると判断されるからです。

結論は審査が厳しくなります。

私道持分がない物件では、通行や掘削の権利が不安定で、将来的に建て替えができなくなるリスクや、私道所有者とのトラブルで通行が制限されるリスクがあります。このような法的不安定性から、金融機関の保証会社が担保評価を出さず、住宅ローン審査が通らないケースが多発しています。

一般的な住宅ローン審査では、事前審査で約10%、本審査で約5%の人が通らないとされていますが、私道持分なしの物件では、この割合がさらに高くなると推測されます。審査が通っても、希望額から減額されたり、金利が高く設定されたりする可能性があります。

私道持分なしで審査を通すには対策が必要です。

「通行掘削承諾書」を私道所有者から取得し、将来にわたって通行と掘削が保証されていることを証明する方法があります。承諾書があれば金融機関の評価が改善される可能性がありますが、承諾書の取得自体にも費用と時間がかかります。

不動産業従事者として、私道持分なし物件を扱う際には、必ず購入検討者に住宅ローンリスクを事前説明し、承諾書の有無や金融機関への事前相談を促すことが重要です。トラブルを未然に防ぐため、契約前に複数の金融機関に打診しておくことを推奨します。

私道持分の不動産売却時の価格下落リスク

私道持分の有無や所有形態は、不動産の売却価格に直接的な影響を与えます。特に私道持分がない物件や、複雑な共有関係にある物件は、市場での評価が大幅に下がる傾向があります。

私道持分なしは価格下落が顕著です。

同じ立地条件であっても、私道持分がない物件は市場価格より10~20%程度価格が下がることが一般的です。例えば、本来3,000万円で売れる物件が、私道持分なしというだけで2,400万円~2,700万円まで下落する可能性があります。これは300万円~600万円の損失に相当し、売主にとって大きな痛手です。

共有持分のみの売却も相場が低くなります。

私道の共有持分のみを第三者に売却する場合、相場は「不動産の市場価格×持分割合×評価の割合(30~50%)」で算出されます。つまり、本来の価値の3割~5割程度でしか売れない計算です。共有持分は単独で活用することが難しく、買い手が限定されるため、このような低い評価になってしまいます。

価格下落の理由は明確です。

買主側から見ると、私道持分がない物件は住宅ローンが組みにくく、将来の建て替えや売却時に再びトラブルになるリスクがあります。また、通行や掘削で私道所有者とトラブルになる可能性もあり、購入を避ける人が多くなります。

このような需要の減少が価格下落を招きます。

売却前に価値を高める対策もあります。

私道持分を購入して取得する、通行掘削承諾書を事前に取得する、私道管理協定書を整備して共有者間の関係を明確化するなどの対策により、物件の評価を改善できる可能性があります。費用はかかりますが、売却価格の下落幅を考えれば、事前対策の方が結果的に有利になるケースも多いです。

不動産業従事者として、売主には私道持分の重要性を説明し、可能な限り事前対策を提案することが信頼につながります。買主には私道持分の有無を必ず重要事項説明で明示し、将来的なリスクとコストを正確に伝えることが義務です。

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私道に接する不動産売却のトラブル回避方法について、専門家の解説が参考になります

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