住民票除票はコンビニで取得できず窓口か郵送のみ

住民票除票をコンビニで取得できない理由と不動産実務での正しい入手法

転出届を提出した翌日から住民票がコンビニで取れなくなり、登記手続きが止まって違約金リスクが生じます。

住民票除票:不動産実務の3つのポイント
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コンビニでは取得不可

住民票除票は全国どの自治体でもコンビニ交付の対象外。マイナンバーカードがあっても窓口か郵送でしか取得できません。

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相続登記で必須の書類

被相続人の同一性確認のために住民票除票(本籍記載)が法務局への提出に必要。保存期間は令和元年改正で5年から150年に延長されました。

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郵送請求は最大2週間

郵送で取得する場合、自治体到着から手元に届くまで通常7〜10日、繁忙期は20日以上かかることも。スケジュール管理が重要です。

住民票除票とは何か:不動産業務で必要になる場面

住民票除票とは、転出・死亡などにより住民登録が消除された住民票のことです。 記載内容は通常の住民票(住所・氏名・生年月日など)に加え、消除事由(転出・死亡)と消除日、転出の場合は転出先住所が含まれます。

参考)住民票の除票:練馬区公式ホームページ

不動産業務においては主に相続登記の場面で登場します。不動産の登記名義人(被相続人)の住所と戸籍上の記録が一致することを法務局が確認するために、住民票除票(本籍地記載のもの)の提出が求められます。 つまり「亡くなった人物と登記上の所有者が同一人物である」ことを証明する重要書類です。ocean-souzoku+1

不動産業に携わっていると、売買や相続の手続きで突然この書類を求められるケースがあります。これは必須です。 取得に時間がかかることを知らないと、決済日や登記申請の期限に間に合わないリスクがあるため、仕組みを事前に把握しておく必要があります。

住民票除票がコンビニで取得できない理由:全自治体共通のルール

住民票除票はコンビニ交付サービスの対象外です。 これは一部の自治体だけの話ではなく、練馬区・神戸市・盛岡市・焼津市・吹田市など全国共通のルールです。 コンビニ交付で取得できる住民票は「現在有効な住民票」に限られており、除票・改製原住民票・除籍謄抄本などは対象外とされています。city.kobe+4

マイナンバーカードを持っていても、スマートフォン対応の電子証明書を使っても、住民票除票はコンビニ端末(マルチコピー機)では出力できません。 全国のセブンイレブン・ファミリーマート・ローソン・ミニストップ・イオンリテールすべてで同様です。city.yokohama+1

また、見落としやすい落とし穴があります。転出届を提出すると、転出予定日の前であっても除票と同じ扱いとなり、その瞬間からコンビニ交付が利用できなくなります。 「まだ引っ越してないから大丈夫」という認識は危険です。

  • 🏪 コンビニで取得可能:住民票の写し(現在有効なもの)・印鑑登録証明書・戸籍謄抄本など
  • ❌ コンビニ取得不可:住民票の除票・改製原住民票・除籍謄抄本・改製原戸籍・改製原附票

コンビニで取れないのが原則、と覚えておけばOKです。

住民票除票の正しい取得方法:窓口・郵送・注意点

住民票除票は、窓口請求または郵送請求の2通りで取得できます。 手数料はどちらも1通300円です。city.yaizu+3

窓口請求の場合、被相続人の最後の住所地を管轄する市区町村役場に出向き、住民票の写し等交付申請書に記入して提出します。 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)のほか、亡くなった方の除票を第三者が請求する場合は関係性を示す戸籍謄本や契約書・通知書なども必要です。oag-tax+1

郵送請求は便利な半面、時間がかかります。 自治体に書類が届いてから手元に戻るまで通常7〜10日を見込む必要があり、年度末や年末年始などの繁忙期には20日以上かかる場合もあります。 急ぎの場合は速達郵便の利用も検討するとよいでしょう。city.osaka+2

取得方法 所要時間 費用(1通) 注意点
窓口 当日 300円 役所の開庁時間内に来庁必須
郵送 7〜10日(繁忙期20日以上) 300円+郵送費 定額小為替・現金書留・キャッシュレス決済
コンビニ 除票は取得不可(全国共通)

住民票除票の保存期間が150年に延長された意味:不動産業者が知らないと損する理由

令和元年(2019年)6月20日に改正住民基本台帳施行令が施行され、住民票除票と戸籍附票の保存期間がそれまでの5年間から150年間に延長されました。office-ochiishi+2

これは不動産業務に直結する重要な改正です。 以前は保存期間5年を過ぎた除票は廃棄されており、昭和50年代に取得した不動産の相続登記をしようとした際に、当時の住所をつなぐ書類が取れず登記申請が止まってしまうケースがありました。 現在は令和元年6月以降に消除された除票であれば最長150年の保存となり、原則として取得可能です。

参考)相続登記に必要な住民票の除票とは/住民票の保管期間と登記手続…

ただし、この改正以前に消除された古い除票(特に平成以前のもの)はすでに廃棄済みの可能性があります。 相続登記が長年放置されているケースでは要注意です。 取得できない場合の代替書類として「戸籍の附票」があり、本籍地の市区町村役場で取得可能です。ocean-souzoku+1

相続登記の義務化(令和6年4月施行)により、対応を急ぐ依頼者が増加しています。 こうした背景から、住民票除票の取得に関する正確な知識は不動産業者にとって実務上の必須知識です。

参考)「相続登記に住民票の除票が不要なケース」 – スタッフブログ…

参考:住民票の除票保存期間延長についての詳細(司法書士事務所による解説)

住民票の除票の保存期間が150年に|おちいし司法書士事務所

不動産業者が住民票除票取得でつまずきやすい3つのケースと対処法

現場では、除票取得に関して特定のミスパターンが繰り返されます。3つが代表的です。

ケース①:「コンビニで取ってきて」と依頼者に伝えてしまう

住民票の写しはコンビニで取れますが、除票はできません。 依頼者がコンビニに行って取れなかった、という無駄足が発生します。最初から「窓口か郵送でのみ取得可能」と案内することが必要です。

参考)【よくある質問】住民票の除票はコンビニでとれますか|焼津市

ケース②:郵送請求の日数を甘く見て決済日に間に合わない

郵送は往復の郵便日数に加え自治体の処理時間が加算されます。 7〜10日が目安ですが、年度末は20日超えも珍しくありません。 決済日の3週間前には依頼者に取得依頼を促すのがベストです。city.osaka+1

ケース③:亡くなった方の除票を本人請求と混同する

現在住民票の写しは本人・同一世帯員が取得できますが、被相続人(死亡者)の除票は本人以外が請求する場合に関係を示す書類の提出が必要です。 代理人が取得する場合は委任状も求められます。 書類の漏れがあると窓口で受付されず、出直しになります。city+1

痛いですね。 こうした「取れると思ったのに取れなかった」事例を依頼者への事前説明で防ぎましょう。

参考:相続登記に必要な住民票除票の詳細(法務局公式ガイド)

相続登記ガイドブック(法務局)PDF