敷地権 所有権 違い
知らないままだと、登記ミスで数百万円の損失につながるかもしれません。
敷地権の仕組みと所有権の基本
敷地権とは、分譲マンションの区分所有者が建物と一体で持つ土地の権利のことです。
所有権と異なり、土地単体での売買ができない点が最大の特徴です。
つまり、部屋の所有権と敷地権はセットで扱うのが原則です。
誤解しやすいのは、「土地も持っている」と信じているケースです。
実際には、持分割合が0.0123などの極めて小さい数字で、単独の登記はできません。
これはマンション登記簿の「敷地権の目的たる土地の権利の種類と割合」で確認できます。
短文で整理すると、つまり「土地は共有持分の一部」ということです。
敷地権と所有権の登記上の注意点
登記簿上の記載を誤って処理すると、後の取引時に大きな問題となります。
たとえば、2023年の東京都港区の登記ミスでは、敷地権の誤登記を修正するのに約45万円の登録免許税と手数料が発生しました。
これは業者側の責任となり、クレーム対応に数百時間かかった事例です。
痛いですね。
特に注意が必要なのは、建替え時に敷地権の種類(所有権、借地権)が変わるケースです。
旧法借地権が混在しているマンションでは、再登記が義務になることもあります。
つまり、契約書と登記簿の整合確認が基本です。
敷地権と所有権の評価の違い
敷地権には「敷地権持分割合」という考え方があり、固定資産税評価額は土地全体の評価にこの割合を掛けたものになります。
例えば、土地全体が1億2000万円で持分が0.015なら、あなたの土地評価額は180万円です。
結論は「土地評価額を過大に見込まない」ことです。
これを誤解して売買価格の説明を誤ると、顧客からの不信感につながります。
国税庁の路線価図を利用して再計算すれば、正確な金額が簡単に確認できます。
路線価情報には無料の閲覧サイトもあります。
正確な算定が原則です。
敷地権と所有権の売買・取引の扱い
敷地権は建物所有権と分離して売買できません。
このため、マンションの買取再販業者が「土地付き」と表現することは厳密には誤解を招きます。
国交省が2024年に出した注意喚起資料では、「分離売買の広告は表示違反」と明記されています。
つまり「セット販売が原則」です。
ただし、登記上で敷地が複数存在する場合(例:一部が借地、一部が所有地)は、管理組合が土地の持分を買い取るケースもあります。
このときは法的リスクと費用負担の説明が重要です。
契約書の記載方式に注意すれば大丈夫です。
敷地権の特例と実務上の落とし穴
知られていない例外として、「区分所有法第22条の適用除外」があります。
これは敷地権が設定されていない古い区分登記マンションに多く見られ、所有権と敷地利用権が別々に存在する状態です。
全国で2022年時点で約7,000棟以上あると国交省が発表しています。
意外ですね。
この状態では、建替え・売却・担保設定の各場面で手間が倍以上かかります。
土地の権利者が別人の場合、合意形成が進まないこともあります。
リスク回避には、登記簿謄本で「敷地権の種類」欄が空欄でないかを確認することが重要です。
確認だけは必須です。
この記事では敷地権が設定されていない建物の法的扱いと注意点が詳しく説明されています。
登記簿謄本を取得して敷地権の記載を確認する手順が紹介されています。

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