オール電化マンション売れない理由と高く売るための全対策

オール電化マンション売れないと言われる理由と高く売る対策

オール電化だから売れないわけではなく、ガス物件より先に売れるケースも実際に存在します。

この記事でわかること
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売れない本当の原因

電気代高騰・停電リスク・エコキュート交換費用など、オール電化マンションが敬遠される複数の理由を具体的に解説します。

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オール電化以外の売れない原因

価格設定のミス・立地・売却活動の問題など、オール電化とは無関係な売れない原因も見落としがちです。

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高く売るための具体的対策

ターゲット設定・メリット訴求・価格見直し・不動産会社選びまで、売却を成功に導く実践的な対策を紹介します。


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オール電化マンションが売れない主な理由①:電気代の高騰と昼間割高問題

 

オール電化マンションが売れにくいと言われる最大の原因は、電気代の高騰です。調理・給湯・暖房のすべてを電気でまかなう仕組み上、電気料金の値上がりが家計に直撃します。関西電力の調査によれば、集合住宅のオール電化住宅における平均光熱費(月額)は約12,123円。これはガス併用住宅と比べると、電気単体の支払いとしては決して安くない金額です。
さらに見落とされがちな点があります。オール電化向けの電気料金プランは、夜間電力が安い代わりに、昼間の単価が通常プランより割高に設定されています。日中に自宅にいる時間が長い専業主婦世帯・在宅ワーク世帯・退職後のシニア世帯にとっては、むしろ電気代が高くなるリスクがあるのです。これは意外ですね。
また、ウクライナ情勢や円安の影響で2020年以降は電気代の値上がり傾向が続いており、オール電化マンションはランニングコストが高くつくと敬遠される傾向が強まっています。経済産業省も電気料金の上昇傾向を認めており、今後も大きな改善が見込みにくい状況です。購入検討者がオール電化を避ける心理的なハードルになっているということですね。
さらに、電力自由化の恩恵を受けられないケースも問題です。マンション全体で特定の電力会社と一括契約(高圧一括受電方式)している物件では、住戸ごとに電力会社を選べません。電気代を安くしたくても手段が限られてしまうため、購入希望者の選択肢が狭まります。つまり「光熱費コントロールの自由度が低い」という点がデメリットとして実感されやすいのです。
参考:電気料金の変化について詳しくはこちら
経済産業省「電気料金はどうなっていますか?」

オール電化マンションが売れない主な理由②:停電リスクとエコキュート交換費用

停電が起きると、オール電化マンションではIHクッキングヒーター・エコキュート・暖房まですべてが一切使えなくなります。ガス併用マンションなら停電時でもガスコンロで調理ができますが、オール電化にはそのバックアップが存在しません。2011年の東日本大震災以降、こうした災害時のリスクへの意識が高まっており、停電への脆弱性がオール電化マンションを敬遠する大きな理由のひとつになっています。
ただし、ここで知っておきたい事実があります。阪神淡路大震災では神戸市内のライフライン復旧日数は、電気が約7日・水道が約90日・ガスが約85日でした(出典:三井のリハウス)。電気は実はもっとも早く復旧するインフラです。つまり「停電が長引くリスク」はガスの復旧遅延と比べると相対的に低く、この点をしっかりアピールできれば購入希望者の不安を軽減できます。これは使えそうです。
もうひとつ大きな懸念材料がエコキュートの交換費用です。エコキュートの耐用年数は一般的に10〜15年とされており、2000年代後半〜2010年代に建設されたオール電化マンションは、現在すでに交換時期を迎えているか、近く迎える可能性があります。マンション向けエコキュートの交換費用は本体+工事費込みで30万〜50万円前後が相場です(一般的なガス給湯器の交換費用は15〜20万円程度)。
この費用の差が購入希望者にとって「買った直後に大きな出費が発生するかもしれない」という不安につながります。築10年以上のオール電化マンションを売却する場合は、エコキュートの設置時期・メンテナンス履歴・現在の状態を書面で示すことが信頼感の向上に直結します。エコキュートの状態開示が条件です。

設備 耐用年数の目安 交換費用(目安)
エコキュート(マンション向け) 10〜15年 30万〜50万円(本体+工事)
IHクッキングヒーター 10〜15年 10万〜30万円
ガス給湯器(比較用) 10〜15年 15万〜20万円

参考:エコキュートの交換費用や設置状況についての詳細
すむたす「オール電化マンションは売れない?売れない場合の対処法」

オール電化マンションが売れない理由③:価格設定と不動産会社の選び方ミス

実は、オール電化であること自体よりも「売り出し価格が相場から外れている」「不動産会社の選び方を間違えている」ことの方が、売れない原因として大きいケースがほとんどです。これが原則です。
購入希望者は物件を比較しながら検討しています。周辺の同条件物件と比べて割高な価格が設定されていれば、内覧の問い合わせすら来ない状態が続きます。特にオール電化マンションは電気代・設備交換費用への懸念があるため、ガス物件と同一の相場価格では競争力が弱まりやすいのが実情です。適切な価格設定が条件です。
不動産会社の選び方も重要なポイントです。オール電化マンションの売却経験が少ない担当者に任せてしまうと、メリットの訴求が不十分になり、購入希望者の不安を払拭できないまま売却活動が進んでしまいます。媒介契約を結ぶ前に、担当者がオール電化物件の売却実績・知識を持っているかを確認しましょう。
また、内覧時の対応や室内の状態が成約率に直結します。水回りの清掃が不十分・室内が散らかっている・質問に明確に答えられないといった状況は、どれだけ条件の良い物件でも購入意欲を大きく削いでしまいます。特にオール電化マンションの場合、IHクッキングヒーターや浴室設備の使用感・清潔感が内覧者の判断基準になりやすいため、内覧前の徹底した清掃は必須です。
売り出しから3ヵ月を経過しても反応が薄い場合は、値下げの検討または不動産会社の変を視野に入れましょう。ただし媒介契約期間中の解約は広告費を請求されるケースもあるため、契約内容を事前に確認しておくことが大切です。痛いですね。

オール電化マンションを高く売るための対策:ターゲット設定とメリット訴求

オール電化マンションをスムーズに高値で売るには、適切なターゲット層に向けて強みをアピールする戦略が欠かせません。オール電化の特性として、火を一切使わないため火災リスクが低く、ガス漏れの心配もありません。これは子育て世帯・シニア世帯・介護が必要な家族がいる世帯にとって大きな安心材料になります。
具体的なアピールポイントとして訴求したいのは以下の点です。

  • 🔥 火災・ガス漏れリスクの低さ:IHは直火がなく、ガス配管もないため安全性が高い。
  • 災害時の電気復旧の早さ:阪神大震災で電気は7日・ガスは85日で、電気の方が圧倒的に早い。
  • 🧹 IHの掃除のしやすさ:フラット面を拭くだけで清潔を保てる。五徳の掃除が不要。
  • 💰 基本料金の一本化:ガス基本料金が不要になり、管理がシンプル。
  • 🔧 ガス設備点検が不要:4年に1度のガス点検(ガス事業法)が対象外のため在宅対応が不要。

加えて、蓄電池が設置されている物件であれば、停電リスクへの対策として強力なアピールポイントになります。蓄電池があれば停電時でも一定時間は電力を確保でき、電気代の安い夜間に充電して昼間に使うことで光熱費の節約にもつながります。蓄電池の有無は成約率に影響します。
また、火災保険の優遇についても購入希望者に伝えておきましょう。一部の保険会社ではオール電化住宅向けの割引制度があり、ガス物件と比べて火災保険料が安くなる可能性があります(保険会社・プランによって異なるため要確認)。さらに、金融機関によっては住宅ローン金利をオール電化物件で優遇しているケースもあり、総合的なコスト面でのメリットとして訴求できます。
参考:オール電化マンションのメリット・デメリットを専門家が解説

オール電化マンションが実は売れる:蓄電池・タワーマンション・独自視点の逆転戦略

「オール電化マンションは売れない」という情報が広まるほど、実は一部の層には逆に魅力的に映ります。これがオーナーにとって最大の武器になり得ます。売れないと思い込んでいる間に損をしている可能性があります。
たとえば、タワーマンションはそもそもオール電化が主流です。SUUMO不動産エージェントの山本直彌氏によれば「最近の一般的な分譲マンションではオール電化は少なくなっているが、タワーマンションではオール電化の物件が多い」という現状があります。都心の高層タワーマンションを購入する層は電気代の高さよりも利便性・安全性・スタイリッシュさを重視する傾向があり、オール電化を「むしろ好条件」と受け取る購入希望者も一定数存在します。
また、近年は太陽光発電システムや家庭用蓄電池を導入したオール電化マンションが増えており、これらの設備が備わっている物件は「省エネ・災害対応・電気代節約」という三拍子が揃った物件として評価されます。政府もエコキュートなど省エネ基準を満たした設備の導入に補助金を出しており、オール電化の普及を後押ししている現状があります。
さらに見落とされがちなのが「ガス物件へのリフォーム費用」の問題です。オール電化マンションでは建物全体にガス管が引き込まれていないケースがあります。仮に購入後にガス物件に変えたいと思っても、ガス管の新規引き込みは個人の意思ではほとんど不可能です。つまり「ガスに戻せない」という制約はデメリットである一方、売り手側からみれば「この物件はオール電化として完成されている」という希少性にもなり得ます。オール電化専用市場への訴求がカギです。
実際に売れる確率を上げるために最も即効性があるのは、複数の不動産会社に査定を依頼することです。国土交通省が公開する「不動産情報ライブラリ」では周辺の成約事例を無料で調べられます。自分のマンションの適正価格を把握したうえで、オール電化物件の売却実績がある不動産会社を最低3社選んで比較することが、後悔しない売却への近道です。
参考:国土交通省が提供する不動産取引価格情報の調べ方
国土交通省「不動産情報ライブラリ」

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