対称度公差の記号と意味・図面への正しい指示方法

対称度公差の記号と意味・図面への正しい指示方法

対称度公差に「φ」は絶対につかないのに、φをつけて図面を出すと加工側から手戻りクレームが来ます。

この記事のポイント 📌
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対称度公差の記号とは?

対称度の記号は「÷(割り算マーク)」に似た形。公差記入枠はデータムを含む3区画構成で、幾何公差値には絶対にφがつかない。

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センター振り分けとの関係

対称度を指示しない場合、JIS B 0419のK級では公差0.6mmが自動適用される。意図せず±0.3mmも許容されてしまうリスクがある。

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測定方法の選び方

ノギス・マイクロメーターでは幾何公差(形状)の測定は困難。三次元測定機なら中心平面を演算で割り出し、正確な対称度評価が可能。

対称度公差の記号の見方と幾何公差の基本分類

対称度公差の記号は、水平線を中心に上下対称の「÷(割り算マーク)」に非常に近い形をしています。これは「上下が対称になっている」という視覚的なイメージそのままで、一度見れば忘れにくい形状です。

JISの幾何公差は全部で15種類あり、大きく「形状公差」「姿勢公差」「位置公差」「振れ公差」の4グループに分けられます。対称度はこの中の「位置公差(位置偏差)」に分類されます。位置公差には、位置度・同軸度・同心度・対称度の4種類があります。

重要なのは、対称度が「関連形体」であるという点です。つまり、対称度は必ずデータム(基準)を必要とします。形状公差の平面度や真直度はデータムなしで指示できますが、対称度はデータムなしでは成立しません。データムが1つ必要、という点も実務で押さえておくべき原則です。

JISによる対称度の定義は「データム軸直線またはデータム中心平面に関して互いに対称であるべき形体の対称位置からの狂いの大きさ」とされています。つまり対称度とは、2つの面で決まる中心位置が基準からどれだけずれているかを数値で規制するものです。

幾何公差の分類 種類の例 データム
形状公差 真直度・平面度・真円度 不要
姿勢公差 平行度・直角度・傾斜度 必要
位置公差 位置度・対称度・同軸度 必要
振れ公差 円周振れ・全振れ 必要

対称度は位置公差に属するため、必ずデータムが1つ必要です。

参考:幾何公差の記号分類と対称度の位置付けについて詳しく解説されているページです。

幾何公差の記号一覧 – 機械設計エンジニアの基礎知識

対称度公差の記号を図面に指示するときの正しい書き方

対称度を図面に表記する際は、「公差記入枠」を使います。公差記入枠は左から順に「幾何特性記号(対称度の記号)」「幾何公差値」「データム記号(