住宅ローンの保証料いくらか相場と支払い方の全知識

住宅ローンの保証料いくらかかる?仕組みと相場の全知識

外構工事を別業者に変えただけで保証料が60万円から120万円に倍増した事例があります。

📋 この記事の3ポイント要約
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保証料の相場は借入額の約2%

3,000万円・35年返済の場合、一括前払い(外枠方式)で約62万円が目安。金利上乗せ(内枠方式)では総額110〜130万円程度になる。

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支払い方法で総額に大きな差が出る

外枠方式(一括前払い)のほうが総支払保証料を抑えられるが、初期費用が増える。内枠方式(金利上乗せ)は初期費用を抑えられるが総支払額は増える。

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繰り上げ返済で保証料が戻ってくる

外枠方式(一括前払い)を選んだ場合、繰り上げ完済すると残存期間分の保証料が返戻される。ただし手数料差し引き後の金額となる。

住宅ローンの保証料とは何か?仕組みをわかりやすく解説

 

住宅ローンの保証料とは、借り手が「保証会社」と保証契約を結ぶ際に支払う費用です。保証会社は、万が一借り手が返済不能に陥った場合、金融機関に対して残債を一括で代わりに支払う(代位弁済)役割を担います。

つまり保証料は、「保証会社に保証人になってもらうための対価」と考えるとわかりやすいです。

ただし、代位弁済が行われたからといって、借り手の返済義務が消えるわけではありません。返済先が「金融機関」から「保証会社」に切り替わるだけで、保証会社への返済義務は残ります。これは客への説明で必ず触れるべきポイントです。

関係者 役割
借り手(債務者 保証料を支払い、保証会社の保証のもとで住宅ローンを借りる
金融機関 保証会社を融資条件とし、リスクを軽減した状態で融資を実行する
保証会社 返済不能時に代位弁済し、その後は借り手に請求する

金融機関にとっての大きなメリットは、「焦げ付きリスクを保証会社に転嫁できること」です。このリスク軽減があるから、金融機関は低金利での融資を実現できています。保証料型の仕組みが実は住宅ローンの低金利を下支えしているともいえます。

実務上の注意点も一つ押さえておきましょう。住宅ローンの審査は表向き「銀行が行う」ように見えますが、実際には保証会社が審査の実務を主導しているケースが多いです。銀行はお客様の情報を保証会社に送り、保証会社が独自の基準で可否と保証料率を決定します。つまり、審査の鍵を握っているのは保証会社です。

住宅ローンの保証料いくらが相場?借入額・返済期間別の目安

保証料の相場は、借入金額と返済期間によって大きく変わります。一般的な目安は借入額の約2%(外枠方式・35年返済の場合)です。

借入額 返済期間 外枠方式(一括前払い) 内枠方式(金利上乗せ)
3,000万円 25年 約52万円 約79万円
3,000万円 30年 約58万円 約97万円
3,000万円 35年 約62万円 約114万円
4,000万円 25年 約69万円 約106万円
4,000万円 30年 約77万円 約129万円
4,000万円 35年 約83万円 約152万円
5,000万円 25年 約87万円 約133万円
5,000万円 30年 約96万円 約161万円
5,000万円 35年 約103万円 約190万円

※外枠方式は金利0.6%、内枠方式は保証料分0.2%を上乗せした0.8%で試算(SUUMOより引用)

この表を見ると、同じ借入額・同じ返済期間でも、支払い方法によって保証料の総額が大きく異なることがわかります。外枠方式と内枠方式を同条件で比べると、内枠方式のほうが最大で50万円以上多くなるケースもあります。

保証料率は、金融機関ごとに「1,000万円あたりの保証料」で表示されることも多いです。みずほ銀行・三菱UFJ銀行など大手行の場合、借入期間35年で1,000万円あたり約20万6,000円前後が横並びの水準になっています。ほぼ横並びということですね。

ただし「審査結果」によって保証料が変動する点には注意が必要です。信用力が低いと判断されると保証料率が上乗せされ、標準より高い保証料を求められる場合があります。事前審査の段階で担当者に保証料率の確認を取ることを、客に伝えておくと親切です。

外枠方式と内枠方式の違い、どちらが得か比較

保証料の支払い方法は大きく2種類に分かれます。外枠方式(一括前払い型)と内枠方式(金利上乗せ型)です。それぞれの特徴を整理しておきましょう。

外枠方式(一括前払い型)は、契約時にまとめて保証料を支払う方法です。初期費用が大きくなりますが、毎月の返済額は抑えられ、総支払保証料も少なくなります。繰り上げ返済をした場合には、未経過分の保証料が返戻(戻し保証料)されます。これはお得な仕組みです。

内枠方式(金利上乗せ型)は、保証料を金利に年0.2%程度上乗せして毎月分割で支払う方法です。初期費用を抑えられる点が最大のメリットですが、35年間ずっと金利が上乗せされ続けるため、総支払額は外枠方式より大きく膨らみます。

外枠方式(一括前払い) 内枠方式(金利上乗せ)
初期費用 多い 少ない
毎月の返済額 少ない 多い(金利+0.2%分)
総支払保証料 少ない ✅ 多い
繰り上げ返済時 残存分が返戻される 返戻なし(以後不要になるだけ)
向いている人 手元資金に余裕がある人、繰り上げ返済を予定している人 初期費用を抑えたい人、早期完済を目指す人

例えば、借入額3,000万円・35年返済の場合、外枠方式は一括で約62万円。内枠方式は35年かけて約114万円。差額は約52万円にもなります。コーヒー1杯換算では520杯分(500円換算)、車の維持費なら1年分以上の差額です。

一点、あまり知られていない重要な事実があります。審査結果が「条件付き」になった場合、金融機関側の判断で内枠方式しか選べないケースがあります。これは金融機関・保証会社がリスクに備えてより多く保証料を確保したいためで、外枠方式を選べると思っていたのに選べなかった、という事態が起こりえます。客に説明する際は「選べない場合もある」とあらかじめ伝えておくことが重要です。

保証料が戻ってくる仕組み、繰り上げ返済時の返戻金の計算

外枠方式(一括前払い)を選んだ場合、繰り上げ返済で期間を短縮すると「戻し保証料(返戻保証料)」が受け取れます。これは知っていると得する仕組みです。

計算の仕組みは次のとおりです。返戻額は、保証会社所定の「返戻率」に基づいて算出され、そこから手数料が差し引かれた金額が振り込まれます。残存期間が長いほど返戻額も大きくなる傾向にあります。

具体的なイメージを示します。

  • 借入3,000万円・35年返済で約62万円の保証料を一括払いした場合
  • 返戻率80%で、10年後に全額繰り上げ返済すると
  • 手数料差し引き後で約33万円前後が返金される可能性があります

ただし「全額が戻ってくる」わけではありません。手数料(保証会社所定・11,000円前後)と振込手数料を差し引いた金額になります。また、一部繰り上げ返済で返済期間を短縮しない「返済額軽減型」の場合は、返戻の対象外になる金融機関がほとんどです。期間短縮型に限る点を覚えておきましょう。

返戻を受けるタイミングは金融機関によって異なります。大手銀行は手続き後1ヶ月程度、地方銀行は翌々月程度が目安です。住宅を売却して住宅ローンを一括返済する際にも返戻が発生する場合があるため、不動産売買の場面でも客に伝えられると差がつきます。

ie.uriの「住宅ローン保証料の返金解説」(売却・借り換え時の返戻計算例が具体的で参考になる)

保証料なしの住宅ローン、フラット35やネット銀行の注意点

「保証料なし」と聞くと得に見えます。ですが、実態は少し複雑です。

保証料がかからない住宅ローンは主に2種類あります。①フラット35住宅金融支援機構)と②ネット銀行の融資手数料型です。それぞれの仕組みをきちんと理解しておく必要があります。

フラット35は公的機関の住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利型の住宅ローンです。証券化という仕組みでリスクを分散しているため、保証会社を利用せず、保証料は不要です。ただし金利が変動型よりやや高くなるケースが多く、また物件の技術基準(耐震性・省エネ性能等)を満たす必要があります。

ネット銀行(融資手数料型)は、保証料の代わりに「融資手数料」として借入額の約2.2%(税込)を一括で支払う形式が主流です。住信SBIネット銀行、auじぶん銀行、イオン銀行、楽天銀行などが代表例です。

ここで重要なのが「保証料なし=安い」ではない点です。3,000万円の融資手数料2.2%は約66万円となり、一括前払い保証料の約62万円とほぼ変わりません。つまり保証料がないだけで、実際の負担感はほぼ同水準です。

  • 保証料型(外枠方式):繰り上げ返済時に返戻金がある。繰り上げ返済を予定している人に有利な場合がある。
  • 融資手数料型(ネット銀行):手数料は返戻なし。ただし金利が低く設定されているケースが多く、長期的に見ると総支払額が少なくなることも。

不動産従事者として客に伝えるべきなのは「保証料の有無だけで判断しないこと」です。保証料・融資手数料・金利・繰り上げ返済手数料・団信の内容などを総合的に比較した上で選ぶよう、アドバイスする視点が求められます。

また融資手数料型のネット銀行は、審査基準が保証料型の従来型銀行より厳しいケースがあります。「保証料型では通るが、融資手数料型では通らない」というケースも実際にあるため、複数行で同時に審査を進めることも一つの手です。

住宅ローン保証料が倍になる「落とし穴」、不動産従事者が知っておくべき事例

これは多くの不動産従事者がうっかり見落としがちな事例です。

事前審査の段階では保証料60万円だったのに、本申込み時には保証料が120万円に倍増した──。実際に起きた事例です。原因は「外構工事の施工業者が別会社になった」という1点のみでした。

仕組みはこうです。事前審査では「建物本体3,000万円の計画」として保証会社に審査を依頼します。その後、打ち合わせが進み「建物本体2,700万円+外構工事300万円(別業者施工)」という形に資金計画が変わります。総額は変わらないのですが、銀行員が本申込み時に「建物評価の担保は2,700万円分」として保証会社に報告すると、担保価値が下がったと判断されます。担保価値が下がるということですね。その結果、保証料が2倍に跳ね上がることがあります。

  • 建物本体の評価額が下がると、保証会社のリスクが増大する
  • 保証会社はリスクに見合った保証料を要求する
  • 借入総額が変わらなくても、資金計画の「書き方」で審査結果が変わる

お客様にとっては「何も変えていないのに、突然60万円の追加出費」という衝撃的な事態になります。痛いですね。

不動産従事者としてできる対策は、事前審査の段階で「外構工事の施工業者を誰にするか」「建物本体価格と工事別途費用の内訳」を担当銀行員と事前に詰めておくことです。特に注文住宅や建売でも外構を別発注にする場合は早めに確認が必要です。

もう一つ押さえておきたいのが、分割払い(内枠方式)しか選べないケースです。審査が「条件付き承認」になった場合、保証会社のリスク管理として一括前払いを認めず、金利上乗せ型のみが選択肢になることがあります。この場合は保証料総額が増えることを事前に説明しておかないと、後でクレームに発展するリスクがあります。トラブル防止のための説明が不可欠です。

不動産取引の現場では、住宅ローンの保証料に関する説明不足が原因のトラブルが一定数あります。重要事項説明書に保証料が記載されていても「読んでいなかった」「意味がわからなかった」と感じる購入者も少なくありません。口頭でかみ砕いた説明を添えることが、信頼される不動産従事者としての大きな差別化につながります。

「知らないと融資本申込みで保証料が2倍になるケースの解説」(具体的な事例と原因・対策)



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