先進的窓リノベ事業2026はいつから・何が変わったか完全解説
補助金の上限が下がっても、実は提案チャンスは昨年より増えています。
先進的窓リノベ事業2026の申請受付開始日と工事期間の全体像
「先進的窓リノベ2026事業」の交付申請受付は、2026年3月24日に正式にスタートしました。これは環境省が主導する「住宅省エネ2026キャンペーン」の中核事業として位置づけられており、経済産業省・国土交通省の3省が連携して実施しています。
工事の対象期間は2025年11月28日以降に着手した工事で、2026年12月31日までに全工事を完了させることが条件です。つまり、昨年末から工事に着手しているケースでも、遡って補助金の対象になり得ます。申請の予約は遅くとも2026年11月末まで、本申請は遅くとも2026年12月31日が期限です。
予算総額は1,125億円で設定されています。これは2025年の1,350億円から約200億円縮小されましたが、依然として1,000億円を超える大型補助金です。注意が必要なのは、予算上限に達した時点で期間内でも受付が終了するという点です。先着順のため、計画はできるだけ早めに動かすことが原則です。
不動産従事者として押さえておきたいのは、申請の手続きは登録事業者(窓リノベ事業者)が代行する仕組みになっている点です。施主が直接申請することはできません。そのため、登録事業者かどうかの確認が業者選びの最初のステップになります。
| スケジュール | 時期 |
|---|---|
| 工事着手(対象期間) | 2025年11月28日〜2026年12月31日 |
| 申請受付開始 | 2026年3月24日〜 |
| 申請予約の締切 | 遅くとも2026年11月末まで |
| 本申請の締切 | 遅くとも2026年12月31日まで(予算上限次第で早期終了あり) |
工事の完了から補助金が施主の手元に届くまでには、審査期間を含めて完工後3〜4ヶ月程度かかります。「忘れた頃に振り込まれる」という認識で、お客様に事前説明しておくとトラブル防止につながります。
先進的窓リノベ2026事業の公式情報はこちら↓
先進的窓リノベ2026事業【公式サイト】(環境省)
先進的窓リノベ事業2026の補助金額と対象工事の詳細
補助金額は住宅1戸あたり最大100万円、補助の下限は1回の申請につき5万円以上です。金額の仕組みは「工事内容×建物種別×製品の性能グレード×窓のサイズ」の組み合わせで定額が決まります。
対象となる工事は以下の4種類です。
- 🪟 内窓設置:既存窓の内側に新たな窓を追加する工事。マンションにも最適で工期も短い。ただし2026年からAグレードは対象外。
- 🔧 外窓交換(カバー工法):既存の窓枠に新枠を被せる工法。壁を壊さず交換でき、外観も新しくなる。
- 🏗️ 外窓交換(はつり工法):窓枠ごと撤去して新設する大掛かりな工法。断熱効果は最も高い。
- 🔲 ガラス交換:サッシはそのままでガラスだけを高性能品に交換。低コストで手軽に断熱改善できる。
ドア交換(断熱ドアへの交換)も、窓工事と同一契約・同時施工であれば補助対象になります。単独のドア交換のみは対象外です。これは見落としやすいポイントです。
補助単価の目安として、内窓設置でSグレードを選んだ場合(戸建て住宅)は次のようになります。
| サイズ区分 | 面積の目安 | 補助額(Sグレード・戸建て) |
|---|---|---|
| 特大 | 4.0㎡以上(掃き出し大窓) | 76,000円/箇所 |
| 大 | 2.8〜4.0㎡未満(リビング掃き出し窓) | 52,000円/箇所 |
| 中 | 1.6〜2.8㎡未満(腰高窓) | 34,000円/箇所 |
| 小 | 0.2〜1.6㎡未満(浴室・トイレ窓) | 22,000円/箇所 |
SSグレードを選べばさらに補助額が上がります。つまり、高性能な製品を選ぶほど受け取れる補助金も増える仕組みです。
一般的な戸建ての主要窓4〜5箇所をまとめてリフォームすると、補助額の合計は30〜60万円程度に収まるケースが多いです。上限100万円は、多くの家庭では「枠をフル活用しきれない」ほど十分な金額といえます。
補助金上限・補助単価の詳細は公式資料で確認できます↓
先進的窓リノベ2026事業 交付申請の要件について(環境省 公式PDF)
先進的窓リノベ事業2026と2025年の変更点・不動産業者が注意すべき落とし穴
2026年の制度は、昨年から大きく4点が変わっています。不動産業者として案内ミスが起きやすい変更点を中心に整理します。
変更点①:補助上限が200万円→100万円に半減
最も目立つ変更です。ただし、一般的な住宅での窓リフォームで上限いっぱいに達することはほとんどないため、実態への影響は限定的という見方もあります。
変更点②:内窓Aグレードが補助対象外に
これが特に注意が必要です。2025年まで対象だった内窓Aグレード(熱貫流率Uw値1.9以下)が、2026年から補助対象外になりました。内窓はSグレード(Uw値1.5以下)以上が必須条件です。
昨年と同じ製品で見積もりを出すと補助が受けられない可能性があります。見積もり段階で必ずグレード確認が必要です。
変更点③:窓サイズに「特大サイズ」が新設
2025年までは「大・中・小」の3区分でしたが、2026年から「特大(ガラス2㎡以上/サッシ4㎡以上)」が追加されました。大開口の掃き出し窓などは特大に分類され、補助額もアップします。これは提案の際のメリットになります。
変更点④:非住宅建築物(最大1,000万円)が新たに対象に
2026年から、第1種・第2種低層住居専用地域に建設が認められている非住宅建築物(幼稚園、保育所、診療所、老人ホームなど)も補助対象に追加されました。延床面積240㎡を超える非住宅建築物では最大1,000万円の補助が受けられます。
これは商業系の管理物件や地域施設を持つオーナーへの提案に使える新情報です。
| 変更項目 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|
| 予算総額 | 1,350億円 | 1,125億円 |
| 住宅の補助上限 | 最大200万円 | 最大100万円 |
| 内窓Aグレード | 対象 | ❌ 対象外 |
| 窓サイズ区分 | 大・中・小 | 特大・大・中・小 |
| 非住宅建築物 | 対象外 | ✅ 最大1,000万円 |
2025年制度との変更点を整理した詳細はこちら↓
先進的窓リノベ2026事業を徹底解説!制度内容と変更点(断熱リフォームの匠)
先進的窓リノベ事業2026の対象住宅・申請の流れと登録事業者の確認方法
対象となる住宅は幅広く設定されています。戸建て・マンション(集合住宅)はもちろん、賃貸物件や別荘も対象です。また、マンションの管理組合名義での申請も可能で、建物全体の断熱改修にも活用できます。
ただし、新築住宅は対象外です。工事請負契約の締結日時点で建築から1年以上経過していることが条件になります。
賃貸物件においては、所有者(大家)だけでなく賃借人(入居者)も申請者になれる点がポイントです。ただし、入居者が申請する場合は、必ず所有者の同意が必要です。不動産管理の現場では、この仕組みをオーナーと入居者の双方に正確に伝えることが重要です。
また、買取再販事業者も補助対象になります。ただし、別の施工業者に工事を発注する(工事請負契約がある)場合に限られます。自社で工事を行う場合は対象にならないため、この条件の確認が必要です。
申請の流れは次の通りです。
- 🔍 登録事業者(窓リノベ事業者)に相談・見積もり依頼
- 📝 工事請負契約の締結(契約前の工事着手は対象外)
- 🏗️ 工事着手・施工
- 📋 事業者が申請予約(補助金枠の確保)を実施
- ✅ 工事完了・支払い完了後、事業者が本申請(実績報告)を提出
- 💴 補助金交付後、施主に還元(完工から3〜4ヶ月後が目安)
個人での直接申請は不可です。これが基本です。手続きはすべて登録事業者が担います。
登録事業者かどうかは、公式サイトの事業者検索で確認できます。相談しているリフォーム会社が登録済みかどうか、契約前に必ず確認しましょう。
先進的窓リノベ事業2026の独自視点:他補助金との併用で最大効果を狙う戦略
不動産従事者として差がつく提案をするなら、補助金を単体で使うのではなく「組み合わせ」を知っておくことが重要です。
「先進的窓リノベ2026事業」は、同じく住宅省エネ2026キャンペーンに含まれる他の3事業と原則として併用できます。
- 🏠 みらいエコ住宅2026事業:窓以外の断熱改修(床・天井)、バリアフリー、節水設備など幅広い工事に使える。窓工事も対象だが、同じ窓を両方で申請するのは不可。
- 🚿 給湯省エネ2026事業:高効率給湯器(エコキュート等)の設置が対象。窓リノベと同時施工でも申請可能。
- 🏢 賃貸集合給湯省エネ2026事業:賃貸マンションのオーナー向け。給湯器の省エネ化と窓リノベを合わせて提案できる。
併用の鉄則は「同じ窓を2つの補助金で重複申請しない」ことです。例えば、窓の工事は先進的窓リノベで、キッチンや浴室のリフォームはみらいエコ住宅で申請するという使い分けが有効です。
さらに、国の補助金に加えて自治体の上乗せ補助も確認しましょう。東京都では「既存住宅における省エネ改修促進事業」など、国費が充当されていない補助金であれば、窓リノベと併用できます。「(市区町村名)+窓 補助金」で検索して、担当地域の制度を把握しておくことをお勧めします。
また、見落とされがちな注意点として、補助金交付を受けた製品は補助金振り込み後10年間、無断での譲渡・処分が禁止されています。賃貸物件のリノベーション時などに、後から解体・撤去が必要になるケースでは、この財産処分制限を事前に説明しておくことが重要です。知らずに撤去すると補助金の返還を求められる可能性があります。
2025年分補助金との重複受給も絶対に避けなければなりません。「先進的窓リノベ2025事業で補助を受けた窓」に対して2026年で再度申請することは認められず、返還が発生します。
住宅省エネキャンペーン全体の構成を確認するには↓
住宅省エネ2026キャンペーン公式サイト(国土交通省)