宅建と簿記2級のダブルライセンス/試験の建士のキャリアの資格

宅建(独学)

宅建と簿記2級のダブルライセンス

宅建と簿記2級のダブルライセンス

宅建士と簿記2級の資格を同時に持つこと、これをダブルライセンスと呼びます。これら2つの資格を手に入れると、多様な業務をこなす能力が身につきます。特に、不動産業界と経理・会計の仕事でその力を発揮できます。

まず、宅建士の資格を持つと、不動産取引のプロとして認められます。これは国家資格であり、不動産契約締結時の重要事項説明や契約書類への署名・押印などを行うことができます。また、宅建業法により、宅地建物取引業者の事業所では、業務に従事する者5人に1人以上の割合で宅建士を配置することが義務付けられています。これらのことから、不動産業界での就職・転職において、宅建士の資格は大きなアピールポイントとなります。

一方、簿記2級の資格を持つと、企業や店舗のお金の動きを一定のルールに従って記帳し、経営状況を理解する能力が身につきます。これは、経理や会計の仕事に直接役立つスキルです。また、簿記の知識は、営業職や技術職など、あらゆるビジネスシーンでも活用できます。

不動産取引と会計業務の両方に精通

つまり、宅建士と簿記2級のダブルライセンスを持つ人は、不動産取引と会計業務の両方に精通していると言えます。これは、不動産業界だけでなく、金融業界や建設業界など、さまざまな業界で求められるスキルです。これらの資格を活かした業務をこなすことで、自身のキャリアをさらに充実させることができるでしょう。

簿記2級 次に取る資格

簿記2級を取得した後、次に取得するのが多い資格はなんでしょうか?

簿記2級 次に取る資格

49%が簿記2級取得後に他の資格を取っています。その中でも特に多いのは、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得する方で、具体的には20人がFPに挑戦しています。また、次に多いのは簿記1級を取得する方で、9人が新たに挑戦しています。

しかし、これらの資格以外にも、簿記2級取得後に目指す価値のある資格はたくさんあります。その一つが公認会計士です。公認会計士は、医師や弁護士と並ぶ難関国家資格として知られていますが、その難易度はそのまま信用度や年収に反映されています。また、税理士も簿記2級の学習内容を活用できる資格の一つです。税理士は、簿記2級取得後に取得したい資格としても人気があり、実際に取得することで、独立・開業する道も広がります。

他にも以下のような資格が取得されています。おもに、会計に関連する資格が多いと言えるでしょう。

  • 税理士
  • 社会保険労務士
  • USCPA(米国公認会計士)
  • ビジネス会計検定
  • 中小企業診断士

というわけで、簿記2級→宅建という順番で資格を取る人は、かなり少ないです。

しかし、宅建→簿記2級という順番で資格を取る人は、そこそこいるんですよね。なぜなんでしょう?

宅建と簿記2級 どちらが難しい

宅建と簿記2級 どちらが難しい

宅建と簿記2級、どちらが難しいのでしょうか? そもそも全く知識の範囲が異なる資格なので、単純な比較はできませんが、勉強時間や試験の内容で2つの資格を比較してみました。

まず、勉強時間ですが、簿記2級は約200時間、一方の宅建は約300~400時間とされています。これだけ見ても、宅建の方が難易度が高いと感じられるかもしれません。

次に、試験の内容を見てみましょう。宅建は法律に関する問題が多く、専門用語の理解が求められます。一方、簿記2級では企業の会計業務に関する知識が必要となります。ここでも、宅建が簿記2級より難しいと言えるでしょう。

また、試験の頻度も考慮する必要があります。簿記2級は1年に3回のペーパー試験が行われ、さらに何度でも受けることができるネット試験があります。一方、宅建は1年に1回の試験のみ。ここでも、宅建の取得が難しいと言えます。

また、合格率を見ても、宅建の方が低いことがわかります。2015年から2022年までの7年間で、簿記2級の合格率は8%~47%でした。一方、宅建の合格率は例年15%前後で、振れ幅が少ないです。

これらの情報から、宅建と簿記2級を比較すると、勉強時間や試験の頻度、合格率などを考えると、宅建の方が難易度が高いと言えるでしょう。

簿記はお金を管理するスキルです。宅建と簿記を持っていると仕事を税金やお金の流れの面からアプローチすることができるようなります。

簿記2級 活かせる仕事

簿記2級 活かせる仕事

日商簿記2級は、企業の重要な資格であり、転職市場で有利になります。その理由は、この資格が経理や会計の基本的な知識を証明するからです。事実、転職希望者の約半数以上がこの資格を持っていると総務省の労働力調査で明らかになっています。

また、日商簿記2級の試験合格率は、過去10回の平均で21.5%です。これは10人受験すれば、わずか2人しか合格しないということを意味します。(ただし、会社に言われて受験だけするやる気のない人もいるので、だからすごく難関とは単純には言えません)

日商簿記2級は、お金を扱う基本スキルなので、会計事務所や税理士法人、一般企業の経理部だけでなく、営業や金融業界、経営コンサルティングでもその知識は活かされます。簿記を持っていれば、お金の面から仕事にアプローチできて話が早い、と各業界で高いニーズがあります。

日商簿記2級の偏差値

日商簿記2級の偏差値

他の資格と比較しても、日商簿記2級の難易度は高いです。偏差値を見てみると、日商簿記2級は58と、平均(50)よりも少し上。これは、超難関というほどでもないけど、平均より少し上の知識がないと取得できない資格ということを示しています。

難しさの理由の一つは、試験問題の多さとアテ勘が通用しない記述式の問題の多さ。各問題ごとに計算が必要となるため、1問解くのにかかる時間が多くなります。また、新たに加わる試験科目「工業簿記」は、製造業や工場の家計簿を理解する必要があり、初めて触れる人にとっては難易度が一段と上がります。

さらに、簿記の知識は暗記ではなく理解を深めることが重要。そのため、学習時間が足りないと合格は難しくなります。実際、学習スケジュールを立てても、その科目をいつまでに理解するという目標が必要です。

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