別荘 空き家 違い
月1回使っている別荘でも空き家認定されます。
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別荘と空き家の法的定義の違い
不動産従事者として押さえるべき最も基本的な違いは、法律上の定義です。
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別荘は地方税法施行令において「日常生活の用に供しないものとして総務省令で定める家屋又はその部分のうち専ら保養の用に供するもの」と規定されています。つまり避暑、避寒、保養などレジャー目的で所有する住宅が該当します。年に数回しか使わなくても、保養目的で定期的に利用していれば別荘として認められます。
一方、空き家は「空家等対策の推進に関する特別措置法」により「建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地」と定義されます。国土交通省は「1年以上住んでいないか使われていない家」を空き家と判断しており、人の出入り、電気・ガス・水道の使用状態、管理状態などが基準となります。
参考)別荘とセカンドハウス、手続き次第で大きい税制上の違い – 空…
重要なポイントは、別荘であっても1年以上使用実績がなければ空き家とみなされることです。顧客が「別荘だから大丈夫」と思い込んでいる場合、年1回程度の定期的な使用が必要であることを必ず伝えましょう。別荘が空き家にならないためには、1年サイクル程度の定期的な使用が必須です。
この違いを理解していないと、顧客に適切なアドバイスができません。
別荘における固定資産税の特例非適用
別荘と通常の住宅では、固定資産税の扱いが大きく異なります。
通常の住宅用地であれば、200平方メートル以下の部分(小規模住宅用地)について固定資産税評価額の1/6に減額、200平方メートル以上の部分(住宅用地部分)については固定資産税評価額の1/3に減額される特例があります。しかし、別荘は「贅沢品」とみなされ、この住宅用地特例が一切適用されません。
参考)https://duallife.anabuki-style.com/column/column-109/
具体的な税負担の違いを数字で見てみましょう。建物2,000万円、土地1,000万円の物件の場合、不動産取得税は建物部分が「2,000万円×4%=80万円」、土地部分が「1,000万円×1/2×4%=20万円」で合計100万円となります。セカンドハウス認定を受けた場合は建物部分が3%に軽減されるため、20万円の差が生まれます。
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固定資産税についても、別荘は建物の固定資産税評価額に1.4%を乗じた金額が毎年課税されます。土地についても特例が適用されないため、評価額がそのまま課税標準額となり、通常の住宅と比較して最大6倍の税負担となる可能性があるのです。
この税負担の違いは年間数十万円規模になります。
さらに別荘のある地域で都市計画税が課される場合、固定資産税評価額に対して0.3%以内の税率が加算されます。別荘を所有している場合、住所を移していなくても所在地の自治体から住民税の均等割が課されることも覚えておきましょう。
参考)別荘も固定資産税がかかる?|ホテル・別荘のリゾート会員権なら…
空き家のセカンドハウス認定による税制メリット
顧客の空き家をセカンドハウスとして認定させることで、大幅な税制優遇を受けられる可能性があります。
セカンドハウスとは「居住用財産として認められる、生活のために使用する家」のことで、最低でも月1回以上滞在する家を指します。遠距離通勤者が平日に利用する住居や、週末に定期的に利用する住居などが該当します。別荘との決定的な違いは、「日常生活の用に供する」かどうかです。
参考)知らないと損する!?「セカンドハウス」と「別荘」の違い
セカンドハウス認定を受けた場合、不動産取得税は建物について(固定資産税評価額-控除額)×3%、土地については(固定資産税評価額×1/2×3%)-控除額という計算式になり、別荘の4%と比較して1%軽減されます。
固定資産税においても、セカンドハウスであれば200平方メートル以下の部分について固定資産税評価額の1/6に減額、200平方メートル以上の部分については固定資産税評価額の1/3に減額されます。つまり、同じ物件でも認定の違いで税負担が大きく変わるということですね。
セカンドハウス認定を受けるための条件は「最低でも毎月1日以上、居住目的で使用すること」です。基本的には前回の訪問から1ヶ月以内に再度滞在する必要があります。認定するのは各自治体であり、基準は自治体によって多少異なります。
参考)別荘の買い方完全ガイド。別荘の選び方から、管理維持費、税金ま…
顧客に使用実績を記録として残すようアドバイスすることが重要です。
「別荘」と「セカンドハウス」の税制面の違いについて、税理士による詳しい解説
別荘が特定空家等に指定されるリスク
管理が不十分な別荘は、空き家として「特定空家等」に指定される可能性があります。
参考)空き家の放置はリスクだらけ! 空き家の放置で発生する可能性の…
特定空家等とは、空家等対策特別措置法により「放置すると近隣に危険を及ぼす可能性が高いと自治体から判断された空き家」のことです。具体的には以下のいずれかの状態に該当する場合、自治体から特定空家等と認定されます:
参考)【専門家解説】空き家の法的リスクと特定空家等指定への対応策
- 倒壊など著しく保安上危険となる恐れがある状態(建物の傾斜、屋根材や外壁の脱落・飛散のおそれ、基礎や土台の破損、門・塀の老朽化など)
- 著しく衛生上有害となる恐れがある状態
- 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
- その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
特定空家等に指定された場合、固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が最大6倍になります。元々特例が適用されない別荘であっても、建物部分の課税が増額される可能性があることに注意が必要です。
指定されると、自治体から「助言・指導」が行われます。それに従わない場合は「勧告」が出され、固定資産税等の住宅用地特例が解除されます。勧告にも従わない場合は「命令」が下され、違反すると50万円以下の過料に処されます。
命令にも従わずに放置を続けると、最終的に行政から強制的に解体され、通常よりも高額な解体費を請求される危険性があります。使わないまま放置して空き家にしてしまうと、急速に老朽化が進み、倒壊の危険をはらむほどになれば周辺住民へ迷惑をかけてしまいます。
法的リスクは段階的に厳しくなります。
別荘と空き家の管理における不動産従事者の実務対応
不動産従事者として顧客の別荘や空き家を扱う際、管理面での具体的な違いを理解しておく必要があります。
別荘地内の物件であれば、管理人やコンシェルジュが常駐し、別荘地内のパトロール、景観維持のための掃除や修繕をしてくれる場合がありますが、当然「管理費・管理維持費」が発生します。月額数万円から十数万円の管理費が継続的にかかることを顧客に説明しましょう。別荘地区内なら管理人もいるので家周辺の環境整備は安心ですし、留守中の家の管理もオプションで引き受けてくれる場合もあります。
参考)利用頻度が少なく「空き家化」してしまった「別荘」を売却するメ…
一方、通常の空き家の場合は、所有者自身が定期的に管理するか、管理会社に委託する必要があります。空き家管理では、建物の換気、通水、清掃、外観確認などが基本業務となります。問題点の有無については、遅滞なく報告(必要な改善案を含む)を行うことが重要です。
また、空き家が不法侵入者の溜まり場となったり、犯罪の温床となるリスクもあるため、所有者としての管理責任が問われることがあります。器物損壊や盗難のリスクもあり、管理事業従事者の不注意などにより空き家内の荷物や設備が損傷した場合、賠償責任が発生する可能性もあります。
家は長期間放置していると痛みが早くなると言われています。別荘であっても空き家であっても、長期不在にする場合は適切な管理体制を整えることが必須です。実家が遠方で管理ができない場合、空き家が長期間放置されると固定資産税が毎年かかる他、万一のために火災保険をかけ続ける必要もあります。
参考)田舎の不動産屋が、実家の空き家問題で悩んでいる話|雪国の不動…
定期的な巡回サービスの提案が有効です。
別荘売却時の譲渡所得税の違いと注意点
別荘を売却する際の税制面での不利な扱いについても、顧客に事前に説明しておくべきです。
自宅を売却した場合、一定期間居住した自宅であれば3,000万円の特別控除などの優遇措置がありますが、別荘は生活に必要不可欠なものではないため、売却時に優遇措置は一切適用されません。譲渡所得税は、不動産を保有していた期間により利益に対して39%~20%の税率がかかります。
つまり一文で整理するとこうなります。
具体的には、所有期間5年以下の短期譲渡所得の場合は39%(所得税30%、住民税9%)、所有期間5年超の長期譲渡所得の場合は20%(所得税15%、住民税5%)の税率が適用されます。3,000万円の控除が使えないため、売却益がそのまま課税対象となってしまうのです。
例えば、2,000万円で購入した別荘を10年後に3,000万円で売却した場合、譲渡所得は1,000万円となり、長期譲渡所得税として200万円(1,000万円×20%)が課税されます。自宅であれば3,000万円控除により税金はゼロになりますが、別荘ではこの控除が使えません。
この税制上の違いは売却戦略に大きく影響します。
さらに、別荘は通常の住宅と比較して需要が限定的であるため、売却自体が困難になる傾向があります。民泊や貸別荘として利用できない、経営もできない、売却も無理だという場合には、他者に無料で譲ってしまうことも選択肢の一つとして顧客に提示する必要があります。
不動産従事者として、顧客が別荘を購入する段階から将来の売却時の税負担について説明し、セカンドハウス認定の可能性を検討するなど、長期的な視点でのアドバイスが求められます。別荘を空き家にしてはいけない理由を、税制面、管理面、法的リスクの観点から総合的に説明できることが、プロフェッショナルとしての価値につながります。
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