戸籍の附票をコンビニで本籍地以外から取得する方法
本籍地以外に住んでいても、コンビニで戸籍の附票を取得できます。ただし、事前登録なしで当日いきなり取得しようとすると、手続きが完全に止まります。
戸籍の附票とは何か|不動産取引で必要になる理由
戸籍の附票とは、戸籍が作成されてからの住所の変遷がすべて記録された公的書類です。住民票とは違い、本籍地のある市区町村が管理・発行します。
不動産の売買や相続、抵当権の抹消登記などの場面で、「過去の住所から現在の住所までのつながり」を証明するために使われます。たとえば、登記簿上の住所と現在の住所が異なる場合、その変遷を証明できるのは戸籍の附票だけです。
これは必須の書類です。
登記上の住所と現住所が一致しない売主がいる場合、司法書士や不動産会社が戸籍の附票の取得を依頼するケースは日常的に発生します。取得に時間がかかれば、決済日のスケジュール全体が後ろ倒しになるリスクがあります。
不動産従事者として、この書類の取得方法を把握しているかどうかは、取引スピードに直結します。
戸籍の附票のコンビニ取得|マイナンバーカードで使える仕組み
コンビニ交付サービスは、マイナンバーカードを使って全国のコンビニのマルチコピー機から住民票や戸籍証明書を取得できる仕組みです。地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が管理・運営しており、セブン-イレブン・ローソン・ファミリーマートなど主要チェーンが対応しています。
手数料は窓口より安く設定されている自治体がほとんどで、たとえば横浜市では窓口300円のところ、コンビニ交付なら200円です。
これは使えそうです。
取得できる時間帯は平日の午前6時30分〜午後11時(自治体により異なる)と、窓口よりも格段に広い時間帯をカバーしています。休日・夜間でも対応しているため、急な依頼にも対応しやすいのが大きな利点です。
ただし、すべての市区町村がコンビニ交付に対応しているわけではありません。本籍地の自治体がサービスに参加しているかどうかを事前に確認することが最初のステップになります。
【地方公共団体情報システム機構(J-LIS)】コンビニ交付対応自治体の確認はこちら(本籍地の市区町村が対応しているか確認できます)
戸籍の附票を本籍地以外からコンビニ取得する手順|事前登録が鍵
現住所と本籍地が異なる方がコンビニで戸籍の附票を取得する場合、初回利用前に「利用登録申請」が必要です。これを知らずに当日コンビニへ向かうと、手続きが一切できません。
利用登録申請の方法は2種類あります。
- 📱 スマートフォン(マイナポータルアプリ+マイナンバーカード)から申請
- 💻 パソコン(ICカードリーダー+マイナンバーカード)から申請
申請後、利用可能になるまで最大5開庁日かかります。
たとえば、金曜日に申請した場合、土日を挟んで翌週の金曜日前後まで使えないケースもあります。急ぎの取引で「当日取得したい」という依頼を受けた場合、この5日間のタイムラグが致命的になることがあります。不動産取引の関係者に附票の取得を依頼する際は、必ず「利用登録済みかどうか」を事前に確認するようにしてください。
登録が済んでいれば、その後は以下の手順でスムーズに取得できます。
- コンビニのマルチコピー機で「行政サービス」を選択
- マイナンバーカードをリーダーにセット
- 利用者証明用電子証明書の暗証番号(4桁)を入力
- 「戸籍の附票の写し」を選択して発行
利用登録さえ済んでいれば、あとは3分ほどで完了します。
【参考リンク】本籍地以外の戸籍謄本・附票をコンビニ交付で取得する詳細手順(利用登録の具体的な手順も掲載)
戸籍の附票コンビニ取得の注意点|取得できないケースと対処法
コンビニで戸籍の附票を取得できない場合が存在します。把握しておかないと、決済当日に書類が揃わないという事態になりかねません。
取得できない主なケースは以下のとおりです。
- 📌 本籍地の自治体がコンビニ交付に未対応(全国すべてが対応しているわけではない)
- 📌 戸籍の附票の「除票」はコンビニでは取得不可(窓口または郵送のみ)
- 📌 住民票コードや在外選挙人名簿登録市町村名の表示が必要な場合は取得不可
- 📌 戸籍届出(出生・婚姻など)直後は反映まで一定期間を要する
- 📌 マイナンバーカードの電子証明書の有効期限切れ(5年ごとに更新が必要)
除票が必要な場面に注意が必要です。
相続登記では、被相続人の「戸籍の附票の除票」が必要になるケースがあります。これはコンビニでは取得できないため、本籍地の役所への窓口申請か郵送申請が必要です。2024年の相続登記義務化以降、こうした書類取得の問い合わせが増えているため、違いを正確に把握しておくことが求められます。
また、マイナンバーカードの電子証明書は発行から5年で有効期限が切れます。期限が切れたカードではコンビニ交付サービスは利用できないため、依頼前に本人へ有効期限の確認を促すと親切です。
【横浜市公式】市外在住者が戸籍の附票をコンビニ取得する手続き詳細(注意事項・取得できないケースの具体例が掲載)
戸籍の附票の本籍地以外取得|不動産従事者だけが知る実務活用術
不動産の現場では、「附票を取ってきてください」と依頼するだけで終わりにしがちです。しかしコンビニ交付の仕組みを理解していると、取引の段取りを大幅に効率化できます。
たとえば、売買契約の締結後すぐに売主へ「マイナンバーカードをお持ちですか?本籍地と住所は同じですか?」と確認するだけで、利用登録が必要かどうか即座に判断できます。必要であればその場で申請を案内できるため、最大5開庁日のロスを事前に潰せます。
段取りが1つ変わるだけで大きな差になります。
また、相続案件では親族が各地に散らばっているケースが多く、「本籍地まで取りに行けない」という声が頻繁に聞かれます。コンビニ交付の仕組みを案内するだけで、依頼者からの信頼が格段に上がります。書類取得の段取りを的確にアドバイスできる不動産担当者は、実務能力が高いと評価されやすいです。
さらに、郵送申請との比較も知っておくと便利です。
- 🏪 コンビニ交付:即日取得・手数料200〜300円・24時間対応(一部自治体)
- ✉️ 郵送申請:往復1〜2週間・手数料+返信用封筒代が必要
- 🏛️ 窓口申請:即日取得・手数料300〜450円・平日昼間のみ
急ぎならコンビニ、遠方なら郵送が基本です。
利用登録さえ済んでいれば、コンビニ交付は圧倒的にコストパフォーマンスが高い方法です。不動産取引の効率化を考えるなら、関わる顧客全員に対して「マイナンバーカードの準備と利用登録」を早めに案内する習慣をつけることを検討してみてください。
【参考コラム】本籍地が遠方でもコンビニで戸籍を取得できる仕組みの解説(相続・不動産手続きへの活用事例あり)

戸籍と国籍の近現代史【第3版】――民族・血統・日本人
