固定金利期間選択型のメリットと返済計画の賢い立て方

固定金利期間選択型のメリットと正しい活用法

固定期間が終わった瞬間、返済額が月5万円以上増えても保護ルールは一切ありません。

📌 この記事の3つのポイント
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固定期間中は金利上昇の影響ゼロ

選択した固定期間(3・5・10年など)は金利が一切変わらないため、返済額が安定し、ライフプランを組みやすい。

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全期間固定より金利が低い

全期間固定金利型と比べて当初金利が低めに設定されており、固定期間中の総返済額を抑えやすい。

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固定期間終了後は5年・125%ルールが使えない

変動金利型と違い、固定期間終了後に変動金利へ移行しても保護ルールが適用されないため、急激な返済増のリスクがある。

固定金利期間選択型の仕組みと金利の選び方

固定金利期間選択型とは、借入時に2年・3年・5年・10年などの「固定金利期間」を選び、その期間中は金利と返済額が変わらないタイプの住宅ローンです。 固定期間が終わると、その時点の金利水準で再度金利タイプを選択し直すことになります。 つまり「全期間固定」と「変動」の中間的な性格を持つ商品といえます。zenginkyo+2

固定期間の長さによって金利水準は異なります。一般的に、固定期間が短いほど金利は低く設定されています。 たとえば「3年固定」は金利が低い代わりに早い段階で見直しが来るため、金利上昇局面ではリスクが顕在化しやすいです。「10年固定」は金利がやや高めになりますが、10年間は一切の金利変動を受けない安定性が確保できます。livable+1

選択する固定期間は、教育費が集中する時期や収入の見通しと照らして決めるのが原則です。

金利タイプ 金利水準 固定期間 固定期間終了後
全期間固定型 高め 全期間 変動なし(借換のみ)
固定金利期間選択型 中程度 2〜20年から選択 変動or再固定を選択
変動金利型 最も低い なし 半年ごとに見直し

参考:固定金利期間選択型と他の金利タイプの違いについて詳しく解説されています。

三井住友銀行:住宅ローンの固定金利と変動金利の違いは?メリット・デメリットを解説

固定金利期間選択型のメリット:返済計画が立てやすい理由

固定金利期間選択型の最大の強みは、一定期間の返済額が確定しているため、家計管理がしやすい点にあります。 たとえば「子どもが中学・高校に進学する10年間だけ返済額を固定したい」といったライフイベントと連動させた活用が可能です。fujiken-sumai+1

全期間固定型と比べると金利水準が低めに設定されていることも見逃せないポイントです。 借入額3,000万円・35年返済の場合、全期間固定と固定金利期間選択型では固定期間中の利息負担に数十万円単位の差が出るケースもあります。 月々の返済を抑えながらも金利変動リスクを一定期間ゼロにできるのは大きなメリットです。fujiken-sumai+1

これは使えそうです。

また、固定期間の終了後に「借り換え」や「再固定」を選択できる柔軟性も特徴のひとつです。 固定期間が終わったタイミングで金利情勢が良ければ変動金利に切り替え、金利が高騰していれば再度固定を選ぶ、といった戦略的な対応が取れます。 経済状況を見据えてローンを最適化できる余地があるという点で、固定金利期間選択型は能動的に返済計画を管理したい方に向いています。wismoney+1

固定期間選択型のデメリット:5年・125%ルールが使えない落とし穴

固定金利期間選択型の最も見落とされやすいデメリットが、固定期間終了後に変動金利へ移行した場合、「5年ルール」「125%ルール」が適用されないことです。 変動金利型で契約した場合は、金利が上昇しても返済額の変更は5年ごとに行われ(5年ルール)、その変動幅も最大1.25倍以内に抑えられます(125%ルール)。sbi-efinance.co+1

しかし固定金利期間選択型は、固定期間終了後に変動金利を選んだ時点で、この保護ルールの対象外になります。 たとえば借入額3,000万円・35年返済で、10年固定終了後に金利が2%以上上昇していた場合、月々の返済額は5万円以上増えるケースも想定されます。厳しいところですね。

参考)住宅ローン変動金利の5年ルール・125%ルールとは?意味が無…

固定期間終了後の家計のゆとりを事前にシミュレーションしておくことが条件です。

参考:5年ルール・125%ルールの仕組みと固定期間選択型への非適用について解説されています。

SBIエステートファイナンス:住宅ローンの5年ルールと125%ルールとは?

固定金利期間選択型の再選択時に発生する手数料と注意点

固定期間が終了した後、再度固定金利を選択する場合には手数料が発生するケースがあります。 たとえばジャックスでは、再度固定金利を選択する場合に「当社事務手数料1万円+金融機関手数料5,000円+印紙代200円」の合計約16,500円(税別)がかかります。 これを知らずに「固定を繰り返すだけ」と考えていると、10年ごとに数万円のコストが積み重なります。jaccs.co+1

一方、金融機関によってはインターネット手続きにより手数料が無料になる場合もあります。 金融機関を選ぶ際は、当初金利の低さだけでなく「固定再選択時の手数料体系」も比較の対象にすることが大切です。商品比較の際に手数料まで提示できる営業担当は、顧客から信頼されやすいです。

参考)住宅ローンの10年固定金利はどんな人向き?メリット・デメリッ…

つまり、再選択コストも込みで総返済額を計算するのが原則です。

📋 固定金利再選択時の主な費用イメージ(一例)

  • 当社事務手数料:約10,000円(税別)
  • 金融機関事務手数料:約5,000円(税別)
  • 特約書印紙代:200円
  • 合計目安:約15,000〜17,000円(税別)※金融機関によって異なる

不動産業従事者が顧客に伝えるべき固定金利期間選択型の活用シナリオ

顧客のライフステージに合わせて固定期間を提案することが、不動産業従事者として差別化できる実務知識です。 たとえば「子どもが今3歳で、大学進学まで15年は教育費が集中する」という顧客には、15年固定や10年固定を提案しながら固定終了後の借り換えシナリオも一緒に提示することで、顧客の安心感が高まります。maekawa-shoji+1

金利が現在の上昇局面にある場合、固定金利期間選択型は「全期間固定型より安く、変動型より安定」という立ち位置を持つ商品です。 顧客が変動金利のリスクを過度に嫌う場合でも、全期間固定の高い金利に抵抗がある場合でも、中間的な選択肢として提案できるのは大きな武器になります。

参考)https://magazine.sbiaruhi.co.jp/0000-6531/

固定期間中は金利変動ゼロ、が原則だけ覚えておけばOKです。

ただし、固定期間終了後の返済シミュレーションを顧客に見せないまま提案することは避けるべきです。 SBIエステートファイナンスのシミュレーションツールを使えば、固定期間終了後に想定される返済額の変化を具体的な金額で示すことができます。顧客への説明責任を果たしながら、信頼性の高い提案を実現する手順として活用できます。

参考)固定期間選択型(当初固定金利型)の住宅ローンを解説

参考:固定期間選択型の選び方と顧客タイプ別の提案方法について解説されています。

FPrep:住宅ローンの固定期間選択型とは?特徴や選ぶ際に確認すべきポイント