区分マンション投資が儲からない理由と成功への対策

区分マンション投資は儲からない理由と対策

1室だけ所有すると空室時の収入は100%ゼロです。

この記事のポイント
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利回りと空室の実態

都心築浅物件の実質利回りは3.5~4.5%で、1室空室なら家賃収入はゼロになる現実を数字で解説

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成功投資家が見る指標

CCR(自己資金収益率)40%超の物件選定法と、複数戸保有による収益安定化の具体策

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新築の落とし穴

新築プレミアム剥離で5年後に1戸あたり1,000万円以上の売却損リスクが発生する事例を紹介

区分マンション投資の利回りが低い構造的理由

 

区分マンション投資では、家賃収入から管理費、修繕積立金、固定資産税などの諸経費が差し引かれることで、実質的な手残りが大幅に減少します。都心部の築浅物件では表面利回りが3.5~4.5%程度ですが、これらの諸経費を引くと実質利回りはさらに低下し、キャッシュフローがマイナスになるケースも珍しくありません。

一棟投資と比較すると、区分マンションは家賃収入に対する固定費の割合が高くなる傾向があります。たとえば月額8万円の家賃収入があっても、管理費1万5千円、修繕積立金1万円、ローン返済5万円となれば、手残りはわずか5千円程度です。つまり、月収8万円に対して実質的な利益率は6%程度にすぎません。

この構造的な問題により、区分マンション投資は「儲からない」という評価を受けることになります。特に新築区分マンションの場合、販売会社の利益が物件価格に上乗せされているため、購入直後から資産価値が下落する「新築プレミアム剥離」のリスクも抱えています。

厳しい現実ですね。

利回りだけに注目するのではなく、実際の手残り額(キャッシュフロー)を正確に計算することが不可欠です。物件を選ぶ際には、表面利回りではなく実質利回りを基準にし、長期的な収支シミュレーションを行う必要があります。不動産投資の収支計算ツールやシミュレーションアプリを活用すれば、より正確な予測が可能です。

区分マンション投資で1室空室時の収入ゼロリスク

区分マンション投資で最も深刻なリスクは、空室が発生した際の家賃収入がゼロになることです。一棟マンションやアパートであれば、10室のうち1室が空室になっても残り9室からの収入がありますが、区分マンション1室のみの所有では、空室になった瞬間に収入が完全にストップします。

空室率は100%か0%かの二択になります。

この状態が3ヶ月続けば、その間のローン返済、管理費、修繕積立金はすべて自己資金からの持ち出しとなり、月々5万円の支出なら3ヶ月で15万円の赤字が確定します。年収500万円のサラリーマンにとって、15万円の突然の出費は決して小さくありません。

これは給料の約1ヶ月分に相当する金額です。

さらに深刻なのは、空室期間が長期化するケースです。立地が悪い物件や設備が古い物件では、半年以上空室が続くこともあります。半年間で30万円、1年間で60万円の赤字となれば、投資どころか大きな負担になってしまいます。実際に、空室期間の長期化により資金繰りが悪化し、物件を手放さざるを得なくなったオーナーも少なくありません。

空室リスクを軽減するには、賃貸需要が安定している都心部や駅近物件を選ぶことが基本です。また、サブリース契約(家賃保証)を検討する方法もありますが、保証家賃は相場の80~90%程度になるため、収益性とのバランスを慎重に見極める必要があります。空室対策専門の賃貸管理会社に委託することで、入居者募集の効率化を図ることも有効な手段です。

区分マンション投資の管理制約と収益への影響

区分マンション投資では、物件の管理や改修に関する権限が大幅に制限されます。マンションのエントランス、廊下、外壁などの共用部分は管理組合の決定事項であり、個別のオーナーが自由にリフォームすることはできません。仮にエントランスが老朽化して暗い印象を与えていても、管理組合の合意が得られなければ改善できないのです。

専有部分である室内についても、リフォームやリノベーションには管理規約による制限があります。たとえば、間取りを変したい、床材を変えたいと思っても、規約で禁止されていれば実行できません。これは一棟投資と比較して大きなデメリットであり、物件の競争力を高める施策が打ちにくいことを意味します。

この制約が空室リスクに直結するケースも多々あります。周辺の競合物件が最新設備を導入してリノベーションを行っている中、自分の物件だけが古い設備のままでは、入居希望者に選ばれにくくなります。結果として空室期間が長期化し、家賃を下げざるを得なくなり、収益性がさらに悪化する悪循環に陥ります。

管理制約のリスクを最小化するには、購入前に管理規約を詳細に確認し、リフォームの自由度を把握しておくことが重要です。また、管理組合の運営状況や修繕積立金の積立状況もチェックし、将来的な大規模修繕に備えられているか確認する必要があります。管理組合議事録の閲覧や、管理会社への問い合わせを通じて、物件の管理体制を事前に調査するのが賢明です。

区分マンション投資の新築プレミアム剥離による損失

新築区分マンション投資では、購入直後から「新築プレミアム」が剥離し、物件価格が大幅に下落するリスクがあります。新築プレミアムとは、新築物件特有の付加価値であり、販売会社の広告費や営業利益が物件価格に上乗せされている部分です。一度入居者が入ると「中古物件」となり、このプレミアム部分が失われます。

具体的な事例として、新築時に2,500万円で購入した区分マンションが、5年後には1,500万円程度まで価格が下落するケースがあります。これは1戸あたり1,000万円の含み損を抱えることを意味し、3戸所有していれば合計3,500万円もの売却損が発生する計算になります。築10年で物件価格が購入時の70~80%まで下落するのが一般的ですが、新築プレミアムが大きい物件では下落幅がさらに拡大します。

この価格下落は、出口戦略に深刻な影響を与えます。仮に10年間家賃収入を得たとしても、売却時に1,000万円の損失が出れば、それまでの利益がすべて吹き飛ぶ可能性があります。月々3万円の黒字を10年間維持しても総額360万円ですが、売却損が1,000万円なら、最終的に640万円の赤字になる計算です。

新築プレミアムのリスクを回避するには、中古区分マンションを選ぶことが有効です。築5年以上の物件であれば、すでに新築プレミアムが剥離しており、価格下落リスクが比較的小さくなります。また、立地条件が良く資産価値が維持されやすいエリアの物件を選ぶことで、売却時の損失を最小限に抑えることが可能です。都心3区や主要駅から徒歩5分以内の物件は、価格下落が緩やかな傾向にあります。

区分マンション投資で成功する投資家が重視するCCR指標

区分マンション投資で実際に収益を上げている投資家が重視するのが、CCR(Cash On Cash Return:自己資金収益率)という指標です。CCRは、投資した自己資金に対して年間どれだけのキャッシュフローが得られるかを示す数値で、計算式は「年間キャッシュフロー÷自己資金×100」となります。一般的に20%前後が標準とされますが、優良物件では40%以上のCCRを達成することも可能です。

具体例を見てみましょう。物件価格1,650万円の区分マンションを、自己資金10万円、借入金1,700万円(諸経費込み)で購入したケースです。年間のキャッシュフローが4万円(月3,500円の黒字)だとすると、CCRは「4万円÷10万円×100=40%」となります。これは約3年で自己資金を回収できることを意味し、非常に効率的な投資と言えます。

さらに5年後に購入価格と同額の1,650万円で売却できた場合、ローン残債が約1,511万円となり、売却益は約140万円です。この場合、「(年間キャッシュフロー4万円×5年)+140万円÷10万円×100=1,800%」というCCRになります。つまり10万円の投資が5年後に180万円のリターンを生んだことになり、驚異的な投資効率です。

つまり約18倍ですね。

CCRが高い物件を見つけるには、自己資金を抑えつつ安定したキャッシュフローが見込める物件を選ぶことが重要です。フルローンやオーバーローンが組める物件、金利が低い融資を受けられる物件、そして空室リスクが低い都心部の築浅物件などが候補となります。また、インフレ経済下では物件価格が上昇しやすいため、売却益を含めた総合的なCCRを計算することで、より正確な投資判断が可能になります。

区分マンション投資の複数戸保有による規模拡大戦略

区分マンション投資で安定した収益を得るには、複数戸を保有してリスクを分散させることが効果的です。1室だけでは空室時に収入がゼロになりますが、3室保有していれば1室が空室でも残り2室から収入が入り、全体としての収益は維持されます。たとえば月8万円の家賃収入が見込める物件を3室保有すれば、月24万円の収入が得られる計算です。

複数戸保有のメリットは、収入の安定化だけではありません。1室目の家賃収入を頭金や繰り上げ返済に充てることで、2室目、3室目の購入資金を確保しやすくなります。また、物件を増やすことで融資の実績が積み重なり、金融機関からの信用度が高まるため、より有利な条件で融資を受けられる可能性も広がります。

資産規模の拡大が加速します。

実際の投資家の例を見ると、ワンルームマンション投資家の平均保有戸数は6.76戸、中央値は2戸というデータがあります。多くの成功投資家は、1室から始めて段階的に戸数を増やし、最終的には5~10室程度まで拡大しているのです。月々のキャッシュフローが3万円の物件を5室保有すれば、月15万円の安定収入が得られ、サラリーマンの副業としても十分な規模になります。

複数戸保有の際には、エリアや物件タイプを分散させることでリスクヘッジが可能です。都心部の築浅物件と地方の築古物件を組み合わせる、ワンルームとファミリータイプを混在させるなど、ポートフォリオを多様化することで、市場変動の影響を受けにくい投資体制を構築できます。物件管理会社を一本化すれば、管理の手間も軽減されます。また、確定申告の際には複数物件の損益を合算できるため、節税効果も期待できます。

不動産業者目線での区分マンション投資の提案ポイント

不動産業界のプロフェッショナルとして、顧客に区分マンション投資を提案する際には、物件の収益性だけでなく、顧客の投資目的やリスク許容度を十分に理解することが求められます。「儲からない」というネガティブな評判を覆すには、CCRや実質利回りといった具体的な数値を示し、透明性の高い情報提供を行うことが信頼構築の第一歩です。

特に重要なのは、新築プレミアムのリスクを正直に説明することです。新築物件は販売手数料が高く、業者にとって利益率が高い商品ですが、顧客にとっては価格下落リスクが大きい投資対象です。短期的な利益を優先して新築物件を強引に勧めるのではなく、築5~10年の中古物件や、資産価値が維持されやすい都心部の物件を提案することで、長期的な顧客満足度が高まります。

誠実さが鍵です。

また、空室リスクへの対策として、賃貸需要データや周辺の競合物件情報を提供し、客観的な根拠に基づいた物件選定をサポートすることが重要です。たとえば、対象エリアの空室率が全国平均の2.95%を下回っていることや、最寄り駅の乗降客数が年々増加していることなどを示せば、顧客の不安を軽減できます。

顧客が複数戸保有を検討している場合には、融資戦略のアドバイスも欠かせません。金融機関ごとの融資条件を比較し、CCRが最大化できるローン設計を提案することで、投資効率を高められます。また、物件管理会社の選定や、確定申告時の税務サポートなど、購入後のアフターフォローを充実させることで、長期的な信頼関係を築き、リピート顧客や紹介案件の獲得につながります。不動産投資は一度きりの取引ではなく、継続的なパートナーシップが成功の鍵となります。


その区分マンションは今すぐ売りなさい