延べ床面積 読み方 計算
壁芯面積で説明すると内法面積より最大10%も広く伝わります。
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延べ床面積の正しい読み方と基本定義
延べ床面積は「のべゆかめんせき」と読みます。「延べ床面積」「延床面積」「延べ面積」はすべて同じ意味ですが、建築基準法では「延べ面積」という表記が正式に使用されます。建物の各階の床面積を合計した総面積のことで、1階から最上階まで、さらに地下室も含めたすべての階の床面積を足し合わせた数値です。
参考)延床面積とは?含まれない部分や建築面積との違い、計算式まで解…
不動産営業の現場では、口頭説明において「建物面積」「延べ面積」などと言い換えられることが多いものです。
つまり建物全体の広さを表す基本です。
参考)【不動産営業に語彙力は必須ですか?】とある営業マンの疑問
2階建ての戸建住宅であれば1階と2階の床面積の合計、マンションやビルであれば各フロアにあるすべての部屋の面積を合計したものが延べ床面積となります。この面積には部屋だけでなく、廊下、階段、トイレ、バスルームなどの面積も含まれます。
参考)延べ床面積とは?計算方法や必要な場面、間違いやすい用語も解説
計算の基準は外壁や柱の中心線を基準に面積を算出するのが法律上の原則です。この測定方法を「壁芯(へきしん)」と呼びます。
参考)「面積」にもいろいろある
ただし平屋の場合は「延床面積=建築面積」となるため、2階建て以上の建物とは計算方法が異なります。
参考)建築面積とは?バルコニーやひさしは含まれる?敷地面積・延べ面…
延べ床面積の計算方法と数字の読み方
延べ床面積の計算は、各階の床面積を単純に合計することで行われます。例えば1階が50㎡、2階が50㎡の建物であれば、延べ床面積は100㎡となります。この数値は「百平米」または「百平方メートル」と読みます。
参考)延べ床面積に含まれない部分とは?計算方法や建ぺい率との関係は…
数字の読み方には注意が必要です。例えば「1,033.12㎡」という延べ床面積は「千三十三点一二平米(へいべい)」または「せんさんじゅうさんてんいちに平方メートル」と読みます。
どちらも間違いではありません。
参考)建築の延べ床面積の読み方について。1,033.12㎡これは、…
延べ床面積から坪数に変換する場合は「延べ床面積(㎡)×0.3025=坪数」という計算式を使います。例えば150㎡の場合、150×0.3025で約45.4坪となります。畳数に換算する場合は「延べ床面積(㎡)÷1.62=畳数」で計算し、150㎡なら約92.6畳です。
容積率を求める際には延べ床面積が必要です。容積率は「延べ床面積÷敷地面積×100」で算出され、この数値が地域ごとに定められた上限以内に収まる必要があります。建築確認申請や不動産登記の際にも延べ床面積は必須の情報となります。
参考)延べ床面積とは?建築面積・敷地面積との違いや含まれない部分を…
営業現場では、この計算を間違えると容積率違反の物件を扱うリスクがあります。重要事項説明書には敷地面積、建物延床面積、容積率を正確に記載する義務があります。
延べ床面積の壁芯と内法の違い
延べ床面積の測定方法には「壁芯(へきしん)面積」と「内法(うちのり)面積」の2種類があります。壁芯面積は壁の中心線を基準に測定し、内法面積は壁の内側の面積を測定します。
参考)壁芯面積と内法面積は何が違うの?マンション購入時の注意点
この2つの測定方法による面積差は約5~10%程度です。壁芯面積90㎡と記載されている場合、内法面積はおおよそ81~86㎡前後になる計算です。物件の構造や壁の厚みによって差は異なり、木造住宅では5~8%程度、鉄筋コンクリート造のマンションでは8~10%近く差が生じるケースが多くみられます。
参考)壁芯面積と内法面積の差が不動産投資に与える影響と注意点
具体的な計算例を見てみましょう。壁厚200mmの部屋で内法面積が3.6m×4.5m=16.2㎡の場合、壁芯面積は3.8m×4.7m=17.86㎡となり、面積差は1.66㎡(約10.2%)です。
これは畳1枚分に相当します。
参考)壁芯と内法の違いとは?登記上と広告の面積の違いによる注意点 …
マンション分譲のパンフレットには通常、壁芯面積が記載されます。
一方、登記上の面積は内法面積です。
宅建業者は重要事項説明書に「登記上の面積」として正確に記載する必要があります。
参考)売主の説明義務・各論
一般的な住宅パンフレットの図面は建築基準法で定義されている壁芯面積を採用しています。購入者がパンフレットを見て「広い」と感じても、実際の居住スペースはそれより狭くなることがあるため、この違いを明確に説明することが営業担当者の義務です。
リヴァブル公式サイト:壁芯と内法の違いと計算方法の詳細解説
延べ床面積に含まれない部分と例外規定
延べ床面積には含まれない部分がいくつか存在します。バルコニーやテラスは通常、延べ床面積には含まれません。床のない吹き抜け部分も原則として床面積には算入されません。
地下室に関しては重要な特例があります。建築基準法第52条第3項により、地階で天井が地盤面から1メートル以下にあり住宅用途に供する部分は、住宅の延べ面積の3分の1を限度として容積率の計算基礎となる延べ床面積に算入されません。つまり地下室を作ることで床面積を1.5倍まで増やせます。
参考)地階部分の不算入 とは
例えば地上1階・2階・地下1階があり各階の床面積が全て同じ場合、地階の床面積が全て容積率から除かれます。これは住宅の床面積を最大化したい施主にとって有利な情報です。
駐車場にも特例が存在します。各階の床面積の5分の1以下までの駐車場面積は容積率算定の基礎となる延べ床面積に含まれません。建築確認申請時にこの緩和を適用すると容積率の制約が緩和されます。
参考)仲介会社の法令違反の説明義務 – 公益社団法人 全日本不動産…
屋根裏や地下室が居住目的で使用されていない場合、延べ床面積に含めないことがあります。ただし利用目的や地域の規制によって異なるため注意が必要です。
これらの例外規定を正しく理解していないと、容積率違反の物件を扱うリスクがあります。
重要事項説明時には必ず確認が必要です。
延べ床面積の説明ミスによる営業トラブル防止策
不動産営業の現場では延べ床面積の説明ミスがトラブルの原因となります。特に壁芯面積と内法面積の違いを購入者に説明しないまま売買契約を進めると、後に説明不足を指摘される可能性があります。
参考)【重要】国土交通省が推奨する4号特例廃止に伴う不動産業者の説…
中古住宅の場合、登記上の面積と実際の面積が異なっているケースがあります。増築分が登記に反映されていないことがあるため注意が必要です。重要事項説明書に記載する建物面積は、何に基づく面積なのかを明示し、登記上の面積と実際の面積が異なる場合はその旨と理由も記載しておくのが確実です。
口頭で説明しただけでは不十分です。事後のトラブルを防ぐためにも記録に残すことが大切です。
容積率違反の物件に関しては、重要事項説明書に敷地面積、建物延床面積、容積率を正確に記載していれば、買主は契約締結時までに容積率違反について認識できたと判断されます。逆に言えば、正確な記載がない場合は調査説明義務違反として損害賠償を請求されるリスクがあります。
マンションの物件情報には壁芯面積が記載されますが、登記面積は内法面積です。購入者から「説明書の面積とパンフレットの面積が違う」とクレームを受けても、重要事項説明書に「登記上の面積」として正確に記載していれば説明義務違反には当たりません。
営業担当者は、延べ床面積の定義・測定方法・例外規定を正確に理解し、顧客に分かりやすく説明する必要があります。
数字の曖昧さがトラブルを生むためです。
| 測定方法 | 使用場面 | 特徴 |
|---|---|---|
| 壁芯面積 | パンフレット・広告 | 壁の中心線基準で広く表示される |
| 内法面積 | 登記・実際の居住空間 | 壁の内側基準で実寸に近い |
| 面積差 | – | 木造5~8%、RC造8~10%の差 |
延べ床面積と建ぺい率・容積率の関係
延べ床面積は容積率の計算に直接関係します。容積率は「延べ床面積÷敷地面積×100」で求められます。例えば敷地面積100㎡で延べ床面積200㎡の場合、容積率は200%となります。
建ぺい率は建築面積と敷地面積の関係を示す数値で、延べ床面積とは異なります。建ぺい率は「建築面積÷敷地面積×100」で計算され、土地に対してどれだけの面積を建物で覆えるかを示します。
参考)重要なのは敷地面積?建築面積?延べ床面積?:知っておきたい不…
容積率の制限により、土地の広さに対して建設できる建物の延べ床面積には上限があります。この上限を超えると容積率違反となり、建築確認が下りません。
第2種高度地区に指定された地域では建築物の高さが制限され、建ぺい率80%の場合、1フロア当たりの床面積が最大で約24㎡しか確保できず、延床面積100㎡程度の建物しか建てられないケースもあります。
地域の規制は慎重に確認が必要です。
容積率の計算では地下室や駐車場の特例が適用されるため、単純に各階の床面積を合計した数値がそのまま容積率の計算基礎となるわけではありません。地下室は住宅面積の3分の1まで不算入、駐車場は各階床面積の5分の1まで不算入という緩和措置があります。
営業担当者はこれらの計算を正確に行い、顧客に対して建築可能な建物の規模を正しく説明する必要があります。容積率違反の物件を販売すると法的責任を問われます。

