レンタルスペース デメリット 不動産従事者が知るべき失敗回避術

レンタルスペース デメリット

オーナーから許可を得ても管理規約違反で契約解除されます。

この記事の3つのポイント
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初期投資の回収リスク

初期費用300万円超でも月売上5万円の失敗例あり。適正な投資額は50~100万円で回収期間1~2年が目安

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管理規約の落とし穴

オーナー承諾を得ても建物全体の管理規約に違反すると運営1年後に突然契約解除されるリスクがある

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収益の不安定性

時間貸しのため単価は高いが長期収入が読めず、稼働率24%程度でも黒字維持には綿密な計画が必要


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レンタルスペース 初期費用 失敗パターン

 

レンタルスペース経営で最も多い失敗が、初期投資の過剰投入です。実際に初期費用が300万円を超えたのに、月の売上は5万円程度というケースも報告されています。

参考)レンタルスペース事業で失敗する理由お金とその対策 &#821…

通常、20~30㎡程度の広さのレンタルスペースであれば、自分で準備すれば初期費用は50~100万円程度で済みます。対して運営代行会社に委託すると200~300万円かかるため、回収に時間がかかりすぎるのです。

参考)レンタルスペース投資の利回りは?初期費用どのぐらいで回収でき…

つまり初期投資額の設定が命運を分けます。

不動産従事者として物件を紹介する際は、クライアントに対して初期費用の適正額を明確に伝える必要があります。一般的な回収期間は1~2年が目安ですが、過剰投資をすると5年以上かかる場合もあるでしょう。

参考)レンタルスペース投資とは?仕組みや始め方、費用・コツまでを解…

高級家具や撮影機材を最初から揃えても、稼働が上がらなければ回収できません。売上は伸びないのに支出だけ大きい状態になり、資金が尽きて撤退するパターンが典型的です。

初期段階では必要最小限の設備にとどめ、稼働率を見ながら段階的に投資する戦略が有効です。固定費を抑えて早期に黒字化することを優先すべきでしょう。

レンタルスペース 管理規約 違反リスク

不動産オーナーから「レンタルスペースOK」と言われても、建物全体の管理規約に違反していれば運営できません。これは不動産従事者でも見落としがちな盲点です。

参考)レンタルスペースOKって言われたのに… – レンタルスペース…

実際に横浜で4つのレンタルスタジオを運営していた事業者が、運営開始から1年経過後に「この物件はレンタルスペースNG」と通告されたケースがあります。不動産会社や管理会社からOKをもらい、契約書にもレンタルスペース利用を記載していたにもかかわらず、部屋のオーナーが建物全体の規約を無視して勝手に許可していたのです。

規約違反なら契約解除されます。

区分所有マンションの場合、管理規約で住居以外の使用を禁止しているケースが多く存在します。部屋のオーナーと賃貸借契約を交わしても、建物の管理組合からNGが出れば運営は不可能になるのです。

参考)「レンタルスペース投資」のメリット・デメリット

物件を紹介する際は、オーナーの承諾だけでなく、必ず建物全体の管理規約を確認してください。特に区分所有マンションでは管理組合の議事録や規約原本をチェックし、レンタルスペースとしての利用が明示的に許可されているか確認する必要があります。

契約前に管理会社と管理組合の両方に書面で確認を取ることで、後のトラブルを回避できます。口頭での確認だけでは証拠が残らないため、必ずメールや書面で記録を残しましょう。

レンタルスペース 収入 不安定性

レンタルスペースは時間貸しのため単価は高くなりますが、収入が極めて不安定になるデメリットがあります。通常の賃貸経営なら入居者が決まれば当分は家賃収入が見込めますが、レンタルスペースは単発予約のため先々の収入が予測できません。

参考)https://www.powerful-fudousan.jp/guide/real_estate/rental-space/

予約が入らない日でも家賃や光熱費は発生し続けます。清掃費や消耗品費も毎月かかるため、固定費の負担が想像以上に重くのしかかるのです。

収益予測が困難です。

実際の運営例では、月間営業時間300時間(1日12時間×25日)のうち、稼働時間が約170時間で稼働率24%というケースがあります。この場合、ポータルサイト比率が54%で月間売上が約30.5万円、損益分岐点が17万円のため利益は13.5万円でした。

参考)レンタルスペースって本当に儲かる?収益モデルや必要な稼働率を…

しかし稼働率が10.7%(約2.6時間/日)まで下がると、ようやく黒字という状態になります。全てポータルサイト経由の場合は稼働率16.5%(約4.0時間/日)が黒字ラインです。

収入の不安定さに対処するには、最低限必要な稼働率を事前に計算しておく必要があります。稼働率は「月間稼働時間÷月間営業時間×100」で算出できるため、損益分岐点から逆算して必要な予約数を把握しましょう。

参考)レンタルスペースの稼働率とは?稼働率を向上させる方法も解説!

稼働率計算の具体的な手順と向上策について詳しく解説している参考記事

レンタルスペース 立地条件 シビアさ

レンタルスペースは築年数の影響を受けにくい一方で、立地条件については極めてシビアです。駅前周辺でアクセスしやすい場所でないと、利用者が定着せず収益が安定しない原因となります。

通常の賃貸物件なら多少駅から遠くても、家賃を下げれば入居者は見つかるでしょう。しかしレンタルスペースは利用者が都度アクセスする施設のため、駅から徒歩10分以上では予約が入りにくくなります。

駅近が絶対条件になります。

不動産従事者として物件を提案する際は、駅徒歩5分以内を基準にすることをおすすめします。特に会議室やパーティールーム用途では、複数人が集まりやすい立地が重要です。

また周辺の競合施設も必ず調査してください。同じエリアに似たコンセプトのレンタルスペースが複数ある場合、価格競争に陥りやすく収益性が悪化します。

立地選定では、ターゲット用途を明確にすることが鍵です。撮影スタジオなら自然光の入る角部屋、ダンススタジオなら防音設備のある物件など、用途に応じた物件特性を考慮する必要があります。

参考)これまでに開業したレンタルスペースから見る成功事例&失敗事例…

レンタルスペース 清掃 管理負担

レンタルスペースは稼働率が上がるほど、利用者の回転が多くなり清掃や鍵の受け渡し、クレーム対応といった手間が増加します。管理者が現場に不在で、清掃を利用者自身に任せる場合がほとんどですが、モラルが欠如している利用者がいるとトラブルが起こりやすくなります。

参考)運営者が語る、レンタルスペース運営が「危ない」と言われる理由…

清掃の質が下がると口コミ評価が悪化し、予約が減るという悪循環に陥ります。低評価が増えると稼働が落ち、さらに清掃の質も下がるのです。

清掃管理が収益を左右します。

外部委託する場合、15㎡以下のスペースで1回2,500円〜3,500円、16〜30㎡で1回3,500円〜5,000円が相場です。週1回のペースで月4回清掃すると月額15,000円程度、週3回で月12回なら月額35,000円程度かかります。

参考)レンタルスペースの清掃ルールと罰金のポイントを完全ガイド

自分で清掃する場合は掃除機やフローリングワイパーで月1,000円〜3,000円、除菌ウェットシートで月500円〜800円程度の消耗品費が発生します。

サラリーマンが副業として運営する場合、自分で全て対応するのは現実的に厳しいでしょう。外部委託を前提に収支計画を立てる必要があります。

清掃費用を固定費として最初から計算に入れ、それでも利益が出る料金設定にしてください。清掃の質を保つことが、長期的な稼働率維持につながります。

📋 レンタルスペース利用規約違反の罰金例

利用規約違反があった場合、罰金が発生するケースがあります。

参考)【事例あり】レンタルスペースの「罰金」はなぜ発生する?利用者…

主な違反内容と罰金目安は以下の通りです。

  • 鍵の紛失・施錠忘れ:キーボックスへの戻し忘れや電気・エアコンの消し忘れで罰金対象​
  • 備品の汚損・破損・無断持ち帰り:クリーニング費用や備品交換費用として最大20万円の罰金請求あり​
  • 清掃未実施:利用後の清掃が不十分な場合、追加清掃費用が発生​

悪質な場合は警察への被害届提出やブラックリスト入りとなる可能性もあります。

運営者側としては、利用規約に罰金規定を明記し、退室時のチェックリストを用意することで、トラブルを予防できます。鍵の施錠、電気・エアコンの消し忘れ、備品の確認を利用者に徹底させる仕組みが必要です。

罰金規定は抑止力になります。

レンタルスペース 融資 受けにくさ

物件を購入してレンタルスペース投資をする場合、金融機関から融資を受けにくい問題があります。収益が安定しやすいアパート経営に比べ、レンタルスペースは事業性が強く将来的な収益の見込みが立ちにくいためです。

銀行の融資審査では、過去の実績や事業計画の確実性が重視されます。しかしレンタルスペースは単発予約のため、3年後5年後の収益を確実に示すことが困難なのです。

融資が通りにくいのです。

賃貸物件を借りてレンタルスペースを始める場合も、物件オーナーや管理会社の審査が厳しくなる傾向があります。居住用の区分マンションでは管理規約で住居以外の使用を禁止しているケースが多く、そもそも貸してもらえない可能性が高いです。

レンタルスペースという投資モデルは比較的新しいため、審査の段階でNGになってしまうケースがよくあります。

融資の問題を回避するには、自己資金で始められる範囲に初期投資を抑えることが現実的です。100万円以内で開業できる物件を選び、実績を作ってから規模を拡大する戦略が有効でしょう。

レンタルスペース 料金設定 失敗

価格を下げすぎて利益が残らない失敗が頻発しています。予約が増えても清掃費や消耗品費が増え、手元に残らない状態になるのです。

安さで集客すると利用者層が広がり、マナー問題が増えることもあります。低価格設定は一見予約が取りやすく見えますが、長期的には運営の質を下げる原因になるでしょう。

適正価格の設定が重要です。

料金設定では、まず固定費(家賃、光熱費、清掃費、消耗品費)を正確に把握してください。その上で、最低限必要な稼働率から逆算して1時間あたりの料金を決める必要があります。

例えば月間固定費が17万円、月間営業時間が300時間の場合、稼働率24%(約72時間)で売上30.5万円なら1時間約4,200円の単価が必要です。

競合施設の価格調査も欠かせません。同じエリアの似た用途のスペースが時間3,000円で貸し出している場合、自分だけ5,000円に設定しても予約は入りにくいでしょう。

ただし競合より安くすることが正解ではありません。設備やサービスの質で差別化し、適正価格を維持する戦略が長期的には成功します。

レンタルスペース 用途別 収益力

レンタルスペースは用途によって収益力が大きく異なります。会議室、パーティールーム、撮影スペースなど、それぞれ特徴や運用上の負担も違うため、どの用途にするか慎重に選ぶ必要があります。

参考)【用途別に解説】レンタルスペースの収益力やメリット・デメリッ…

会議室用途は平日の日中に需要が集中しますが、土日や夜間の稼働が低くなりがちです。対してパーティールームは週末や夕方以降の需要が高く、平日昼間は空室になりやすいでしょう。

用途で収益が変わります。

撮影スペースは単価を高く設定できる一方、照明機材や背景ボードなど初期投資が大きくなります。ダンススタジオは防音設備が必須のため、物件選定の段階で条件が厳しくなるでしょう。

不動産従事者として物件を提案する際は、クライアントのターゲット用途を明確にし、その用途に適した物件条件を整理することが重要です。

例えば20㎡台の狭いスペースでダンススタジオを開業した事例では、初期費用50万円程度で初月から予約が入り、4ヶ月で初期費用を回収できました。用途と物件のマッチングが成功の鍵になったケースです。

複数用途に対応できる汎用性の高いスペースも一つの選択肢ですが、特定用途に特化した方が差別化しやすく、高単価を維持できる場合もあります。

用途別のレンタルスペース収益力とメリット・デメリットの詳細解説

🎯 レンタルスペース投資の判断基準

レンタルスペース投資を始める前に、以下の判断基準を確認してください。

項目 判断基準 理由
初期費用 50~100万円以内​ 回収期間1~2年を実現するため
回収期間 2年以内

参考)https://spacemole.co.jp/1156/

資産価値・流動性がほぼないため
稼働率目標 最低10.7%(約2.6時間/日)​ 黒字維持のための最低ライン
立地条件 駅徒歩5分以内 利用者の集客に直結
管理規約 書面での確認必須​ 運営開始後の契約解除リスク回避

賃貸でのレンタルスペース運営は資産価値や流動性がほぼないため、投資額は2年以内(利回り50%)で回収したいところです。

これらの基準を満たさない物件は、投資対象から外すべきでしょう。特に初期費用が200万円を超える場合は、回収に3年以上かかるリスクがあるため慎重な判断が必要です。

不動産従事者としてクライアントに提案する際は、これらの判断基準を明確に伝え、無理な投資を避けるようアドバイスすることが信頼関係の構築につながります。


主婦でもできる!レンタルスペース運営の教科書