登記識別情報いつから始まった制度か権利証との違いと手続き

登記識別情報いつから

平成17年以前の権利証なら今も使える

この記事の3ポイント要約
📅

登記識別情報の開始時期

平成17年3月7日に制度スタート。ただし法務局ごとにオンライン指定日が異なり、全国統一ではなく順次導入された

🏢

法務局ごとの移行時期

東京法務局本局は平成17年12月5日、大阪法務局は平成17年9月26日など、地域差が最大2年以上あり権利証発行時期の確認が必要

🔄

様式変更の歴史

平成27年2月23日にQRコード追加、シール方式から折込方式へ段階的に変更され、セキュリティが強化された

登記識別情報制度の開始時期と法改正

登記識別情報は平成17年3月7日に制度がスタートしました。この制度は不動産登記法の全面改正により導入され、従来の登記済権利証に代わる本人確認手段として位置づけられています。制度導入の背景には、不動産登記のオンライン化という大きな目的がありました。

平成17年の法改正は、高度情報化社会に対応するため105年ぶりの大規模な見直しとなりました。インターネットを利用した登記申請を可能にするため、紙の登記済権利証では対応できないという課題がありました。そこで12桁の英数字による電子的な認証番号として登記識別情報が誕生したのです。

つまり制度変ですね。

制度開始当初は、法務局ごとに順次オンライン指定庁として指定される形で導入が進められました。平成17年3月7日は制度の施行日ですが、実際に各法務局で登記識別情報の発行が始まった日は異なります。この時期のずれが、不動産実務では重要な意味を持ちます。

登記識別情報制度の導入により、不動産の権利移転がより迅速かつ安全に行えるようになりました。電子申請の場合、登記完了後すぐに登記識別情報を確認できるため、書面申請に比べて1週間から10日程度手続きが早まる効果があります。不動産取引のスピードアップという点で、大きなメリットが生まれました。

法務省:登記識別情報通知書の様式の変更等について

法務省の公式サイトでは、登記識別情報通知書の様式変更の歴史や詳細な説明が掲載されています。

登記識別情報と権利証が併存する期間

平成17年以前に取得した不動産の登記済権利証は、現在でも有効です。ここで注意が必要なのは、権利証が無効になったわけではないという点です。多くの不動産業従事者がこの点を誤解しており、顧客から「古い権利証は使えないのでは」と質問されることがあります。

実際には、登記識別情報制度が始まった後も、それ以前に発行された登記済権利証は引き続き使用できます。売買や担保設定などの登記申請において、登記済権利証を添付書類として提出することに何の問題もありません。権利証と登記識別情報が併存する状態が、現在まで20年以上続いているのです。

併存が基本です。

ただし、新しく権利を取得した際に発行されるのは登記識別情報のみです。たとえば平成17年以前に購入した不動産を売却し、買主が所有権移転登記を完了すると、買主には登記識別情報が通知されます。売主の手元には古い権利証が残りますが、既に所有権を失っているためその権利証は使用できなくなります。

権利証から登記識別情報への移行は、不動産を取引するタイミングで自然に進む仕組みです。同じ不動産でも、所有者が変わらない限り、取得時に発行された権利証をそのまま保有し続けることになります。平成17年以前から不動産を所有し続けている方は、今も古い様式の権利証を持っているケースが多いでしょう。

不動産取引の現場では、権利証と登記識別情報の両方を扱う場面が頻繁にあります。顧客から預かる書類が権利証なのか登記識別情報なのかを確認し、適切に取り扱うことが求められます。どちらも本人確認のための重要書類という点では同じ機能を持っていますが、形式が大きく異なるため、書類の確認作業を怠らないようにしましょう。

登記識別情報がいつから発行されたか法務局別の確認方法

登記識別情報の発行開始日は法務局ごとに異なります。不動産の所在地を管轄する法務局がいつオンライン指定庁に指定されたかによって、権利証から登記識別情報への切り替え時期が決まります。この情報を正確に把握することは、不動産取引の実務で極めて重要です。

東京法務局本局を例に挙げると、オンライン指定日は平成17年12月5日です。一方、大阪法務局本局は平成17年9月26日と、東京よりも約2ヶ月早く登記識別情報の発行が始まりました。東京法務局管内でも、港出張所は平成18年3月13日、新宿出張所は平成19年2月19日と、本局から遅れて指定されています。

地域差があります。

全国の法務局で最も早くオンライン指定されたのは、平成17年3月22日のさいたま地方法務局上尾出張所です。逆に最も遅かったのは平成20年5月26日の千葉地方法務局いすみ出張所で、約3年の開きがあります。この期間のずれが、不動産取引の現場で混乱を招くことがあるのです。

具体的な確認方法として、インターネット上に「オンライン指定庁一覧」が公開されています。司法書士法人関根事務所のウェブサイトなどで、都道府県別・法務局別の指定日一覧表が閲覧可能です。不動産の所在地から管轄法務局を調べ、その指定日を確認すれば、いつから登記識別情報が発行されたかが分かります。

司法書士法人関根事務所:登記識別情報いつから一覧

こちらのサイトでは、全国の法務局のオンライン指定日が一覧表で確認できます。不動産取引の際の参考資料として活用できます。

この確認作業が特に重要になるのは、平成17年前後に登記された不動産を扱う場合です。登記年月日が平成17年であっても、管轄法務局のオンライン指定日より前であれば権利証が発行されています。逆に平成18年の登記でも、オンライン指定が早かった法務局であれば登記識別情報が発行されているのです。

登記識別情報の様式変更の歴史と現在の形式

登記識別情報の様式は、制度開始から複数回変更されています。平成27年2月23日には、大きな様式変更が全国の法務局で一斉に実施されました。この変更で、従来の12桁の英数字に加えて、新たにQRコードが追加されたのです。

QRコードの追加により、オンライン申請での登記識別情報の提供が容易になりました。QRコードをスキャンすることで、12桁の番号を手入力する手間が省け、入力ミスも防げます。不動産取引のデジタル化が進む中で、セキュリティと利便性の両面を向上させる目的での変更でした。

利便性が向上です。

登記識別情報を見えないようにする方法も変化しています。制度開始当初は「シール方式」が採用されていました。これは、12桁の番号の上に目隠しシールを貼り付けて隠す方式です。しかし、シールが剥がれやすい、貼り直しができないなどの問題がありました。

平成27年2月23日以降、段階的に「折込方式」への移行が進められました。折込方式とは、A4サイズの用紙の下部を折り込んで登記識別情報を隠し、その縁をのり付けする方式です。各法務局で印刷装置の交換が完了した順に、シール方式から折込方式へと切り替わっていきました。

折込方式のメリットは、シール方式より剥がれにくく、開封したかどうかが明確に分かる点です。一度開封すると、のり付け部分が破れるため、他人に見られたかどうかの判断がつきやすくなりました。登記識別情報の管理において、この変更は大きな意味を持ちます。

現在発行される登記識別情報通知書は、QRコード付きの折込方式が標準となっています。ただし、過去に発行されたシール方式の登記識別情報も依然として有効です。不動産業務では、様々な時期に発行された登記識別情報を扱うことになるため、各様式の特徴を理解しておく必要があります。

登記識別情報が通知されない場合の対応と費用

登記識別情報は、すべての登記で必ず発行されるわけではありません。登記申請の際に「通知を希望しない」旨を申し出た場合、登記識別情報は通知されません。また、相続による所有権移転登記など、登記識別情報の提供を要しない登記では、新たな登記識別情報が発行されない場合もあります。

登記識別情報を紛失した場合や、通知を受けていない場合でも、不動産の売却や担保設定は可能です。その際に利用できる制度として、「事前通知制度」と「本人確認情報の提供」の2つがあります。それぞれメリットとデメリットがあり、状況に応じて使い分けます。

発行されない例外です。

事前通知制度は、登記申請後に法務局から登記名義人宛に本人限定受取郵便で通知書が送られ、本人がそれに署名・押印して返送する方法です。この制度の最大のメリットは、費用がかからない点です。法務局からの通知と返送だけで本人確認が完了するため、追加の費用負担はありません。

ただし、事前通知制度にはデメリットもあります。通知の発送から返送、法務局での確認まで含めると、通常の登記申請より1週間から10日程度完了が遅れます。不動産売買の決済では、即日登記完了が求められる場合が多いため、事前通知制度は実務上使いにくいケースがあります。

もう一つの方法が、司法書士による本人確認情報の提供です。司法書士が登記名義人と面談し、本人確認を行った上で「本人確認情報」という書類を作成して登記申請に添付します。この方法であれば、登記識別情報がない場合でも、通常の登記と同じスピードで手続きが進みます。

本人確認情報の作成には、司法書士への報酬が発生します。費用相場は不動産の価格や案件の複雑さによって異なりますが、一般的に2万円から10万円程度です。不動産の価格が高い場合や、遠方への出張が必要な場合は、費用が高くなる傾向があります。決済のスピードを重視する不動産売買では、費用をかけても本人確認情報を作成するケースが多いでしょう。

公証人による本人確認という方法もあります。公証人手数料は1件につき3500円と比較的安価ですが、公証役場での手続きが必要なため、時間の調整が必要になります。本人確認情報と事前通知制度の中間的な選択肢として、状況に応じて活用できます。

登記識別情報がない場合の取引では、買主や金融機関に事前に説明し、理解を得ることが重要です。本人確認情報の作成費用を誰が負担するかも、契約前に明確にしておきましょう。通常は売主負担となることが多いですが、個別の交渉次第です。費用とスピードのバランスを考えて、最適な方法を選択することが求められます。

Please continue.