家賃保証会社審査通らない理由と対策
申込書の誤字脱字1つで審査落ちします。
家賃保証会社審査の3つの分類と落ちる理由
家賃保証会社の審査に通らない理由は、保証会社の種類によって全く異なります。不動産業従事者として顧客の審査通過率を上げるには、まずこの分類を正確に理解することが不可欠です。
保証会社は大きく分けて信販系、LICC加盟系、独立系の3種類に分類されます。それぞれが参照する情報データベースが違うため、同じ顧客でも審査結果が変わるのです。
信販系保証会社の審査基準
信販系はオリコフォレントインシュアやアプラスなど、クレジットカード会社が運営する保証会社を指します。この種類は個人信用情報機関(CIC・JICC)に直接アクセスして、クレジットカードやローンの支払い履歴を確認します。
過去5年以内にクレジットカードの延滞が2回以上ある場合、審査通過率は8割以上下がるといわれています。これは東京ドーム約5個分の面積に相当する大規模マンション群で、同時に10組中8組が審査落ちする計算です。自己破産や債務整理の履歴があれば、ほぼ100%審査に通りません。
つまり信販系は最も厳しいということですね。
携帯電話の分割払い滞納も信用情報に記録されるため、見落とせないポイントです。顧客が「クレジットカードは持っていない」と言っていても、スマートフォンの割賦契約で事故情報がある可能性を疑う必要があります。
LICC加盟系保証会社の審査基準
LICC(全国賃貸保証業協会)加盟会社は、信販系ほど厳格ではありませんが、加盟している保証会社間で家賃滞納情報を共有しています。
エルズサポートや全保連などが代表例です。
この系統で落ちる最大の理由は、過去の家賃滞納履歴です。たとえ5年前に1ヶ月だけ家賃を遅延した記録でも、LICC加盟会社のデータベースに残っている限り審査に影響します。クレジットカードの信用情報は参照しないケースが多いため、自己破産歴があっても家賃滞納がなければ通ることもあります。
これは意外ですね。
年収に対する家賃比率も重視されます。一般的には手取り月収の30%以内が目安とされていますが、LICC系では25%以内を求められることもあります。月収20万円の顧客なら、家賃5万円が上限ラインということです。
独立系保証会社の審査基準
独立系は日本セーフティーやフォーシーズなど、信販系にもLICCにも属さない保証会社です。外部の信用情報機関を参照せず、自社独自の審査基準だけで判断します。
審査通過率が最も高いのが特徴です。過去に他社で家賃滞納や信用情報の事故があっても、現在の収入証明と緊急連絡先がしっかりしていれば審査に通る可能性があります。ただし保証料が他の系統より1〜2割高めに設定されているケースが多く、初回保証委託料が家賃の80%〜100%になることもあります。
収入が基本です。
独立系でも落ちる場合は、申込書の記載内容に矛盾がある、緊急連絡先が繋がらない、勤務先への在籍確認が取れないなど、基本的な信頼性の問題が原因です。
賃貸保証会社の種別ごとの詳しい審査基準と対策方法については、こちらの記事で各社の具体名とともに解説されています
家賃保証会社審査に通らない収入と書類の問題点
審査に落ちる理由として最も多いのが、収入面の問題と書類不備です。不動産業従事者がこの2点を事前チェックするだけで、顧客の審査通過率は大きく改善します。
収入に対する家賃比率の現実的な基準
保証会社が最も重視するのは「この人は毎月確実に家賃を払えるか」という支払い能力です。一般的に家賃は手取り月収の30%以内が目安とされますが、保証会社の審査ではより厳しく見られます。
信販系では手取り月収の25%以内、年収ベースでは家賃の36倍以上の年収が求められることが多いです。例えば家賃7万円の物件なら、年収252万円以上が必要という計算になります。
月収に換算すると約21万円です。
アルバイトやパート、契約社員などの非正規雇用の場合、同じ年収でも正社員より審査が厳しくなります。勤続年数が1年未満だと、収入の安定性に疑問を持たれるケースもあります。
厳しいところですね。
副業収入や親からの援助がある場合でも、証明書類がなければ審査では考慮されません。顧客に「実際はもっと収入がある」と言われても、保証会社に提出できる給与明細や源泉徴収票に記載された金額だけが判断材料になります。
書類不備が審査落ちを招く具体例
意外に思われるかもしれませんが、書類の誤字脱字や記入漏れが原因で審査に落ちるケースは全体の1割程度存在します。保証会社は書類の正確性を「契約への誠実さ」として評価するため、些細なミスでも信用度が下がるのです。
入居申込書の勤務先名が登記簿上の正式名称と異なっている、電話番号の桁数が間違っている、生年月日と年齢の計算が合わないなど、こうした不一致があると保証会社は「虚偽申告の可能性」を疑います。
特に注意が必要なのは緊急連絡先の記載です。緊急連絡先の電話番号が繋がらない、本人確認の電話で「そんな人は知らない」と言われる、といった事態が発生すると、審査は即座にストップします。
つまり事前確認が必須です。
本人確認書類と申込書の住所が異なる場合も要注意です。引越し前の旧住所を本人確認書類に記載したままで申し込むと、現住所の証明ができず審査が長引いたり、最悪の場合は落ちることもあります。現住所と本人確認書類の住所が違う場合は、公共料金の領収書など現住所を証明できる補助書類を添付する必要があります。
収入証明書の提出時期も重要です。源泉徴収票は前年度のものしか認められないケースが多く、転職して間もない場合は直近3ヶ月分の給与明細が必要になります。給与明細のコピーが不鮮明で金額が読み取れない、会社印が押されていないなどの不備も審査落ちの原因になります。
家賃保証会社審査に通らない信用情報の真実
信用情報の問題は、顧客自身が気づいていないケースが多く、不動産業従事者にとって最も対応が難しい審査落ち理由です。しかし正しい知識があれば、顧客を適切な保証会社に誘導できます。
信用情報機関に記録される事故情報の種類
信販系保証会社が参照する個人信用情報機関には、クレジットカードの延滞、携帯電話料金の滞納、各種ローンの返済遅延、債務整理、自己破産などの情報が記録されています。
クレジットカードの支払いを61日以上または3ヶ月以上延滞すると、信用情報機関に「異動」という事故情報が登録されます。一度登録されると、完済後も5年間は記録が残り続けます。これが俗に言う「ブラックリスト」の状態です。
意外に見落とされがちなのが携帯電話の分割払いです。最新のスマートフォンを分割で購入している場合、これは実質的にローン契約です。携帯料金の支払いが遅れると、端末代金の延滞として信用情報に記録されてしまいます。
痛いですね。
自己破産の情報は最長10年間記録されますが、実は保証会社の審査では必ずしも致命的ではありません。独立系保証会社は信用情報を参照しないため、自己破産歴があっても現在の収入が安定していれば審査に通ります。LICC系でも、自己破産後に家賃滞納がなければ通過する可能性があります。
過去の家賃滞納が共有される仕組み
LICC加盟会社とCGO(賃貸保証機構)加盟会社は、それぞれのネットワーク内で家賃滞納情報を共有しています。5年前に別の物件で家賃を1ヶ月滞納した記録があれば、今回の審査でも把握されてしまうのです。
ここで重要なのは、独立系保証会社はこれらのネットワークに加盟していないため、他社での滞納情報を知る手段がないという点です。つまり過去に家賃滞納があった顧客でも、独立系保証会社を使う物件なら審査に通る可能性が高まります。
結論は独立系を選ぶです。
不動産業従事者として押さえておくべきは、顧客の信用情報の状態を事前にヒアリングすることです。直接的に「ブラックリストですか?」と聞くのは失礼ですが、「過去にクレジットカードや携帯料金の支払いで困ったことはありますか?」と柔らかく確認することで、適切な保証会社を選択できます。
信販系で落ちた顧客を無理に別の信販系に申し込んでも、同じ信用情報を参照するため結果は変わりません。その場合はLICC系や独立系の保証会社が使える物件を提案するのが賢明です。
家賃保証会社審査に通らない人柄と態度の影響
審査基準には明文化されていませんが、申込者の人柄や態度が審査結果に影響するケースが実際に存在します。不動産業従事者として顧客にこの点を理解してもらうことも、成約率を上げる重要な要素です。
保証会社からの本人確認電話での対応
保証会社は審査の過程で、申込者本人、勤務先、緊急連絡先に電話で確認を取ります。この電話対応が審査結果を左右することがあります。
本人確認の電話で横柄な態度を取る、質問に答えない、申込書の内容と異なる回答をする、といった行動は明らかにマイナス評価です。保証会社の担当者は「入居後にトラブルを起こしそうな人物か」という視点でも審査しています。
電話が何度かけても繋がらない、折り返しの連絡を約束したのに無視するなども、審査を長引かせる原因になります。最悪の場合、連絡が取れないことを理由に審査が否決されることもあります。
電話対応が原則です。
緊急連絡先への確認電話で「そんな人は知らない」と言われたり、明らかに関係性が薄いと判断されたりすると、架空の連絡先を記載したと見なされて審査落ちします。緊急連絡先には事前に「保証会社から確認の電話があるかもしれない」と伝えておくよう、顧客にアドバイスすることが重要です。
内見時や申込時の印象が審査に与える影響
物件の内見時や申込書提出時の態度も、間接的に審査に影響することがあります。不動産会社から保証会社への申込時に「この申込者は問題なさそうか」という所見を求められることがあるためです。
内見時に大声で騒ぐ、物件を乱暴に扱う、管理会社や近隣住民に対して失礼な態度を取るなどの行動があると、不動産会社から保証会社に「入居後のトラブルが懸念される」という情報が伝わる可能性があります。
申込書の記入を雑に行う、必要書類の提出を何度も忘れる、約束の時間に遅れるといった行動も、信頼性を疑われる要因です。保証会社は書類だけでなく、不動産会社からの情報も総合的に判断しています。
これは使えそうです。
特に注意が必要なのは、複数の物件に同時申込をしている場合です。保証会社によっては短期間に複数の審査申込があることを把握できるため、「本当にこの物件に入居する意思があるのか」と疑われることがあります。顧客の真剣度が低いと判断されると、審査の優先順位が下がることもあります。
不動産業従事者としては、顧客に「審査は書類だけでなく、電話対応や態度も見られている」ということを事前に伝えることで、審査通過率を上げることができます。
家賃保証会社審査落ち後の再審査と物件変更戦略
審査に落ちた後の対応が、不動産業従事者の真価が問われる場面です。適切な戦略を持っていれば、審査落ち後でも成約に導ける可能性は十分にあります。
同じ物件で保証会社を変更する再審査の方法
多くの賃貸物件では、複数の保証会社と提携しています。1社目の審査に落ちても、保証会社を変更して再審査を受けられるケースが多いのです。
信販系で落ちた場合、次はLICC系を試すのが定石です。信販系が参照する信用情報機関のデータをLICC系は見ないため、クレジットカードの事故情報があっても通過する可能性があります。LICC系でも落ちた場合は、最後の砦として独立系保証会社を提案します。
〇〇なら問題ありません。
ただし再審査には注意点があります。同じ保証会社に短期間で再度申込をしても、審査基準が変わらない限り結果は同じです。また一部の保証会社では、一度審査に落ちると一定期間(3ヶ月〜半年)は再申込を受け付けないルールがあります。
管理会社やオーナーとの関係性も重要です。保証会社の変更には管理会社の承認が必要なため、日頃から良好な関係を築いておくことで、柔軟な対応をしてもらえる可能性が高まります。「この顧客は問題なさそうだから、別の保証会社で試してみましょう」と提案できる信頼関係が、成約率の差を生みます。
家賃を下げた物件への変更提案
審査に落ちた最大の理由が収入不足の場合、同じ家賃帯の物件で再挑戦しても結果は変わりません。この場合は家賃を1万円〜2万円下げた物件を提案するのが現実的です。
家賃7万円の物件で落ちた顧客に、家賃5万円の物件を提案すると審査通過率は大幅に上がります。収入に対する家賃比率が下がるため、保証会社の評価が変わるのです。月収18万円の顧客なら、家賃6万円では審査が厳しくても、家賃5万円なら通る可能性が高まります。
顧客によっては家賃を下げることに抵抗を感じる人もいますが、「まず入居して生活を安定させてから、収入が上がった時に希望の家賃帯に引っ越す」という長期的な視点を提案することで、納得してもらえることが多いです。
〇〇だけ覚えておけばOKです。
また築年数が古い物件や駅から遠い物件など、条件を少し妥協することで、同じ家賃でも審査が通りやすくなることがあります。人気物件ほど審査が厳しくなる傾向があるため、競争率の低い物件を選ぶのも戦略の一つです。
独立系保証会社対応物件の確保
不動産業従事者として、審査に不安がある顧客が来た時に備えて、独立系保証会社を使える物件を複数確保しておくことが重要です。
日本セーフティー、フォーシーズ、Casaなどの独立系保証会社は、審査通過率が高いことで知られています。これらの保証会社が使える物件リストを常に更新しておくことで、審査落ちのリスクを最小限に抑えられます。
物件オーナーや管理会社に対して、独立系保証会社の導入を提案することも検討すべきです。「入居率が上がります」という明確なメリットを示せれば、導入に前向きになってもらえる可能性があります。実際に独立系保証会社を導入した物件では、入居率が平均で5〜10%向上したというデータもあります。
審査落ち後の再審査で成功するための具体的なテクニックと注意点については、こちらの記事で実例とともに詳しく解説されています
審査に落ちた顧客に対しては、決して「あなたの信用が低いから」と直接的に伝えるのではなく、「この物件の審査基準が厳しかったので、別の選択肢を提案させてください」という前向きな姿勢で接することが、顧客との信頼関係を維持するポイントです。
家賃保証会社審査で不動産業者が見落としがちな虚偽記載リスク
審査を通すために顧客が申込書に虚偽の情報を記載するケースがありますが、これは不動産業従事者にとって大きなリスクです。短期的に成約できても、長期的には信用を失う可能性があります。
虚偽記載が発覚した時の深刻な影響
顧客が年収を実際より高く記載したり、勤務先を偽ったりして審査に通ったとしても、入居後に発覚する可能性は高いです。保証会社は入居後も定期的に収入状況を確認することがあり、虚偽が判明した時点で契約解除の対象になります。
虚偽記載による契約解除が発生すると、保証会社は仲介した不動産会社に対しても「審査書類のチェックが甘かった」として、今後の取引に影響を与えることがあります。特に大手保証会社との取引が停止されると、仲介できる物件の選択肢が大幅に減ってしまいます。
これは無料です。
アリバイ会社を利用して在籍確認をクリアしようとする顧客もいますが、これは明確な虚偽申告です。保証会社は在籍確認の電話で不自然な対応を敏感に察知するため、バレる確率は非常に高いと言えます。一度虚偽申告の記録が付くと、その情報は保証会社間で共有され、今後の審査に悪影響を及ぼし続けます。
不動産業者が取るべき事前確認の方法
虚偽記載のリスクを避けるために、不動産業従事者は申込書の内容を事前に丁寧に確認する必要があります。顧客に悪意がなくても、記入ミスや勘違いで不正確な情報が記載されることがあるためです。
源泉徴収票や給与明細と申込書の年収欄を照合する、本人確認書類と申込書の住所・生年月日が一致しているかチェックする、勤務先の電話番号が実在するか確認するなど、基本的な確認作業を怠らないことが重要です。
顧客が「年収をちょっと盛っても大丈夫ですか?」と相談してきた場合は、明確に「虚偽記載は契約解除のリスクがあるので、正確な情報で申込をしましょう」と伝える必要があります。その上で、正確な年収で審査が厳しい場合は、家賃を下げた物件や独立系保証会社を使う物件を提案する方が、長期的に顧客の利益になります。
〇〇が条件です。
緊急連絡先についても、「本当に連絡を取れる人を記載してください」と念押しすることが大切です。架空の連絡先や、本人の承諾を得ていない人を勝手に記載するケースがありますが、これも虚偽記載として扱われます。保証会社からの確認電話で発覚すると、審査は即座に否決されます。
不動産業従事者として、顧客の希望を叶えたい気持ちは理解できますが、虚偽記載に加担することは絶対に避けるべきです。目先の成約を優先して信用を失うより、正直に対応して長期的な信頼関係を築く方が、結果的に多くの成約に繋がります。
Please continue.

