土地家屋調査士試験結果の合格発表と合格後の手続き完全ガイド

土地家屋調査士試験の結果と合格発表の全手順を解説

筆記試験に合格してから、そのまま放置すると翌年の筆記免除の権利が消えます。

📋 この記事でわかること3つ
📅

合格発表の日程と確認方法

筆記試験・口述試験それぞれの発表日と、法務省HP・法務局・官報での確認手順を整理します。

📊

合格点・基準点の仕組みと合格率

令和7年度の合格点76.0点・合格率10.14%のデータをもとに、択一式・記述式の突破率まで詳しく解説します。

合格後にやるべきこと

口述試験対策から土地家屋調査士会への登録手続き・費用まで、合格後に迷わず動けるよう解説します。

土地家屋調査士試験の結果発表日程と確認方法

 

土地家屋調査士試験の結果は、筆記試験と口述試験の2段階で発表されます。どちらも発表タイミングが異なるため、日程を正確に把握しておくことが重要です。

令和7年度(2025年度)の筆記試験の合格発表日は、令和8年(2026年)1月7日(水)午後4時でした。筆記試験を受験した全国9か所の法務局・地方法務局の掲示板に、合格者・認定者の受験番号が掲示されます。同時刻に法務省の公式ホームページでも受験番号が公開されるため、遠方在住者はウェブで確認するのが最も手軽です。

その後、口述試験の最終合格発表は令和8年2月13日(金)午後4時に行われました。こちらも法務局の掲示板と法務省HPに受験番号が掲載され、最終合格者の受験番号・氏名は官報にも公告されます。令和7年度は令和8年3月6日付の官報に掲載されました。

合格確認は以下の3つの方法で行えます。

確認方法 内容 タイミング
法務局掲示板 受験番号のみ掲示 発表日当日の午後4時
法務省公式HP 受験番号一覧をPDFで閲覧 発表日当日の午後4時
官報 受験番号+氏名が掲載 最終発表の約3週間後

合格通知書は「書留」ではなく口述試験の受験票として送付されます。これが気付けないポイントです。

筆記試験の合格発表後、合格者には口述試験の受験票が法務局から郵送されます。つまり、合格通知は単独の「合格通知書」という形式ではなく、口述試験の受験票を兼ねた形で届くのが正式な流れです。発表日から約1週間程度での郵送が目安とされており、令和7年度では2026年1月14日(水)までに届かない場合は法務局の総務課へ問い合わせる必要があります。

また、成績通知を希望する方は、筆記試験当日に試験会場で配布される成績通知用の封筒に自分の宛名を書いて提出しておく必要があります。これをしないと試験の得点や科目別の結果は送られてきません。受験当日にうっかり忘れやすい手続きなので、事前に確認しておきましょう。

参考:法務省の令和7年度土地家屋調査士試験 最終合格者受験番号ページはこちら

令和7年度土地家屋調査士試験最終合格者受験番号 – 法務省

土地家屋調査士試験の合格率と合格点の仕組み

この試験は「受けた人の10人に1人しか受からない」と数字で言うより、実態はもっと複雑です。

令和7年度の受験者数は4,824名、合格者数は489名で、合格率は10.14%でした。平成29年度からの過去9年間の平均合格率は約9.91%で、毎年ほぼ横ばいに近い水準が維持されています。

合格するためには「基準点」と「合格点」の2つをクリアする必要があります。基準点が足切りラインで、択一式・記述式のそれぞれに設定されています。どちらか一方でも基準点を下回ると、合計点がいくら高くても不合格です。

択一式の基準点は、記述式の答案を採点できる人数(約2,000人)になるよう逆算して決まります。人の手で採点する記述式の作業量を管理するために、択一式で応募者を絞り込む仕組みです。令和7年度は択一式基準点37.5点(20問中15問相当)、記述式基準点32.5点でした。

記述式の基準点は難易度に応じて調整されます。易しい年は平均点からの上乗せが大きくなり、難しい年は低めに設定される傾向です。過去9年分の合格点をまとめると次のようになります。

年度 択一式基準点 記述式基準点 合格点 合格率
令和7年度 37.5点 32.5点 76.0点 10.14%
令和6年度 37.5点 31.5点 78.0点 11.00%
令和5年度 35.0点 29.0点 72.0点 9.66%
令和4年度 37.5点 34.0点 79.5点 9.62%
令和3年度 32.5点 30.5点 73.5点 10.47%

択一式の突破率は全体の45~52%程度ですが、記述式まで通過できるのは全体の約27~35%程度です。つまり択一を通った人でも、3人に1人しか記述を突破できていない計算になります。合格点(76.0点)に到達できるのはさらにその中の絞り込まれた上位層のみです。

合格点が年によって変わること、これが理解できれば対策が見えます。

たとえば令和4年度は合格点が79.5点という高水準でしたが、令和5年度には72.0点まで下がっています。問題の難易度が変わるため、「今年は難しかったから合格点が低い」「易しい年は逆に高得点でないと通らない」という読み方が必要です。一律に「70点取れば大丈夫」という発想では準備が甘くなりかねません。

参考:合格率の推移・基準点データの詳細はこちら

土地家屋調査士試験の合格率と筆記試験の突破率【令和8年版】 – アガルート

口述試験の実態と合格後にすぐやること

口述試験は「ほぼ全員受かる」とよく言われますが、だからこそ落ちると翌年の戦略が狂います。

筆記試験に合格した方は次のステップとして口述試験に進みます。令和7年度の口述試験は令和8年1月22日(木)に実施されました。試験会場は東京・大阪・名古屋・広島・福岡・仙台・札幌・高松の8か所で、筆記試験の受験地によって口述試験会場が決まります(那覇で受験した場合は福岡会場)。

口述試験は10分程度の一問一答形式で、10〜15問の質問に答えます。問われる内容は主に「不動産登記法」「土地家屋調査士法」に関する知識です。合格率はほぼ100%と言われており、公式には合格率が発表されていませんが、筆記合格者と最終合格者の差はほとんどありません。

ただし「ほぼ100%合格」というのは、きちんと対策をしたうえでの話です。

筆記試験合格後は油断せず、口述試験の準備として少なくとも土地家屋調査士法第1条・第2条の条文内容を口頭で説明できるレベルまで練習しておく必要があります。アガルートアカデミーが口述試験対策の無料講座を提供しているため、費用をかけずに練習できます。

万が一口述試験で不合格になった場合でも、翌年の試験で筆記試験をスキップして口述試験から受験できる救済制度があります。これは知っておくと心強いルールです。

口述試験に最終合格した後、すぐ取り組むべきことを整理します。

  • 口述試験の日程確認:受験票が届いたらすぐに日程と会場を確認し、予定をブロックしておく
  • 登録手続きの準備:最終合格後に正式な調査士として働くには土地家屋調査士会への登録が必要
  • 予備校の合格特典申請:期限があるため合格後すみやかに確認する
  • ダブルライセンスの検討:司法書士や建築士との組み合わせで業務範囲が広がる

土地家屋調査士試験結果後の登録費用と手続きの流れ

合格証書をもらっても、登録しない限り業務はできません。これが見落とされがちな落とし穴です。

試験に合格してすぐに業務を始められるわけではなく、正式に土地家屋調査士として働くためには、都道府県の土地家屋調査士会への登録が必須です。登録しない場合は「調査士となる資格を有する者」にすぎず、独立業務は一切できません。

登録にかかる初期費用が意外と大きいことは、受験前から把握しておく必要があります。

登録・入会にかかる費用の目安は次のとおりです。

費用項目 金額
登録手数料 25,000円
登録免許税(収入印紙) 30,000円
入会金 50,000円
共済基金 30,000円
表札作製代(目安) 13,200円〜
会費(半期前納・例:月15,500円) 約93,000円〜

初期費用だけで約15万〜25万円程度が必要です。所属する土地家屋調査士会によって金額が異なるため、登録予定の地域の会に事前に確認しておきましょう。

登録完了後は新人研修への参加が求められることも多く、登録直後から研修スケジュールが組まれます。独立開業を目指す方は研修と並行して事務所設立の準備も必要になります。一方、補助者として調査士法人や事務所に勤務する予定であれば、登録は不要なまま実務経験を積むことも選択肢のひとつです。

登録は急ぐ必要はありませんが、業務を始めたい時期から逆算して手続きを開始しないと、書類収集や審査に時間がかかり開業が遅れるリスクがあります。一般的に申請から登録完了まで1〜2か月程度を見込んでおくのが安全です。

参考:登録手続きの詳細・必要書類の一覧

土地家屋調査士の登録について!流れや方法、登録費用など解説 – アガルート

不動産従事者が知るべき土地家屋調査士試験の合格後キャリア戦略

資格者数が毎年減り続けているのに、仕事の量は増えています。これが今の土地家屋調査士市場の実情です。

日本土地家屋調査士会連合会のデータによると、全国の土地家屋調査士登録者数は2025年4月時点で約15,321人で、平成14年(2002年)の18,741人をピークに約3,400人も減少しています。一方、2024年・2026年の不動産登記法改正により相続登記の義務化が進んでいるほか、所有者不明土地問題への対応需要も増加中です。

つまり、試験に合格して資格登録を済ませれば、業務ニーズのある環境に飛び込めるということです。

不動産業に従事している方が土地家屋調査士資格を取得した場合、具体的には次のような業務の差別化が可能になります。

  • 表示に関する登記の一貫対応:不動産売買・開発案件で土地の分筆・合筆・地目変更登記を自社対応できる
  • 土地の境界確定サポート:隣接地との境界問題が生じた際に外注なしで対応できる
  • 司法書士とのダブルライセンス:権利登記と表示登記をワンストップで提供でき、顧客への付加価値が高まる

特に不動産会社や測量会社に在籍している方が調査士資格を保有することは、社内の業務フローをショートカットするだけでなく、顧客への提案力という意味でも競合他社との差別化につながります。

合格した年に登録せず数年後に改めて登録するケースもありますが、資格者が減り続けている現在、早い段階で動き出すことが収益機会の最大化に直結します。試験結果が出たら、合格・不合格にかかわらず次のステップを早めに固めることが重要です。

参考:土地家屋調査士の将来性と市場動向

土地家屋調査士の超リアルな現状とは?今後の将来性や需要 – アガルート



【送料無料】中山祐介の土地家屋調査士試験合格講座試験に出る書式ひな形50/中山祐介