家屋解体助成金制度と種類、条件、申請手順を解説

家屋解体助成金

助成金を申請しても、解体費の半額以上が自己負担になります。

この記事の3つのポイント
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助成金の種類と対象

老朽危険家屋、ブロック塀、アスベスト除去など、用途別に複数の補助制度があり、上限額は30万~100万円程度

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申請の流れとタイミング

交付決定前の工事着工は補助対象外になるため、必ず申請→審査→交付決定→契約→着工の順序を守る

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解体後の税負担増加

更地にすると住宅用地特例が失効し、固定資産税が最大6倍に増加する可能性がある


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家屋解体助成金とは何か

家屋解体助成金は、老朽化した建物や危険な空き家の解体費用を自治体が補助する制度です。特に倒壊の危険がある建物や、地域の景観を損なう空き家が対象となります。

参考)家の解体費用に使える補助金にはどんなものがある?支給条件と支…

不動産従事者にとっては、クライアントの解体費用負担を軽減する重要な選択肢です。自治体によって制度名や条件が異なるため、物件所在地の役所に確認する必要があります。

補助金額は解体費用の20~50%程度で、上限は30万~100万円が一般的です。

つまり実費の半分以上は自己負担です。

ただし、危険度が高い建物や特定地域では、より高額な補助が受けられることもあります。

参考)老朽危険家屋解体撤去補助金制度とは?条件やその他の補助金につ…

制度を活用する際は、申請のタイミングが極めて重要になります。交付決定前に工事を開始すると、補助金が受け取れなくなるリスクがあるためです。これは不動産業者が見落としやすいポイントなので注意が必要ですね。

家屋解体助成金の主な種類

家屋解体助成金は、建物の状態や目的に応じて複数の種類が存在します。

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老朽危険家屋解体撤去補助金は、倒壊の恐れがある空き家の解体を支援する最も一般的な制度です。対象は築年数が古く、構造的に危険と判断された建物で、補助金額は解体費用の20~50%、上限100万円程度が目安となります。
ブロック塀等撤去補助金は、高さ1.0m以上で倒壊の危険があるブロック塀、石造、レンガ造の塀が対象です。道路に面した塀で、劣化によるひび割れや傾斜が見られる場合に適用されます。補助額は解体費用の20~50%、上限15~30万円が一般的です。

参考)建て替えの解体で使える補助金とは?空き家や旧耐震基準の家屋が…

アスベスト調査・除去補助金は、飛散性の高いアスベストを含む建材の調査と除去に対応します。調査費用は上限10~25万円、除去工事は上限50~200万円と、他の補助金より高額に設定されています。ただし成形板など飛散性の低い建材は対象外です。

参考)アスベストの解体費用に補助金は利用できる?給付の条件や金額っ…

木造住宅耐震関連補助金は、1981年以前の旧耐震基準で建築された木造住宅の解体・補強に使えます。上限100万円程度で、解体だけでなく補強工事にも適用されることがあります。

建て替えを前提とする場合は、建て替え費補助金を利用できる可能性があります。解体・建築費用の20~50%、上限150~200万円と、他の制度より高額な支援が受けられる自治体もあります。

家屋解体助成金の申請条件

申請には複数の条件をクリアする必要があります。

まず所有者であることが大前提です。登記簿上の名義人または相続人が申請者となり、本人確認書類と登記事項証明書の提出が求められます。

参考)301 Moved Permanently

地方税の滞納がないことも必須条件です。固定資産税や住民税の未納があると、審査の時点で申請が却下されます。クライアントの税金状況を事前に確認しておくと安心です。​
建物が空き家であることが求められるケースが多いです。現在居住中の建物は対象外となる自治体がほとんどなので、住民票の移動状況を確認する必要があります。

参考)空き家解体の補助金にはどんなものがある?給付までの流れについ…

建物の危険度判定も重要です。築30年以上であることや、旧耐震基準(1981年以前)の建物であることが条件になることがあります。自治体の独自基準による「住宅の不良度判定」を受け、一定スコアを超えないと補助対象にならない場合もあります。

解体業者の指定がある自治体も存在します。登録業者しか使えない場合、クライアントが既に契約している業者では申請できないこともあるため、事前確認が不可欠です。​
公共事業の移転補償を受けていないことや、抵当権が設定されていないことも条件となる場合があります。金融機関との調整が必要なケースでは、手続きに時間がかかることを想定しておきましょう。

参考)家の売却時の解体費用には補助金が適用される?条件と注意点につ…

所得制限を設けている自治体もあります。前年の所得が一定額を超えると、自己資金で解体可能と判断され補助対象外になります。

助かります。

家屋解体助成金の申請手順と必要書類

申請は必ず工事着工前に行う必要があります。

ステップ1:自治体への事前相談から始めます。物件所在地の自治体窓口で、補助対象になるか確認し、必要書類のリストを受け取ります。この段階で建物の現地調査が行われることもあります。

参考)空き家解体で使える補助金にはどんなものがある?申請方法や条件…

ステップ2:申請書類の準備と提出では、以下の書類を揃えます。

  • 申請書(自治体指定様式)
  • 建物の登記簿謄本
  • 現況写真(複数方向から撮影)
  • 解体費用の見積書
  • 所有者の同意書
  • 印鑑証明書
  • 本人確認書類

見積書は相見積もりを取り、補助金前提で相場より高い業者を避けることが重要です。


ステップ3:審査と交付決定には、数週間から1か月程度かかります。自治体の担当者による現地調査や危険度判定が実施され、補助金額が決定されます。

ステップ4:工事の実施は、交付決定通知を受け取った後に契約・着工します。決定前に工事を始めると補助対象外になります。

厳しいですね。

ステップ5:完了報告と補助金受給では、工事終了後に完了報告書を提出します。施工前後の写真、領収書、契約書の写しを添付し、実績確認を受けます。審査通過後、指定口座に補助金が振り込まれます。

申請から振込までは1~3か月程度かかるため、クライアントには全額を一旦自己負担する必要があることを説明しておきましょう。

つまり補助金は後払いです。

家屋解体助成金申請で不動産業者が注意すべきこと

不動産従事者がクライアントに助言する際、いくつかの落とし穴があります。

解体後の固定資産税増加が最大のリスクです。建物を取り壊すと「住宅用地の特例」が失効し、固定資産税が最大6倍に増加する可能性があります。補助金で数十万円を受け取っても、税負担の増加で数年以内に相殺されるケースが少なくありません。

参考)301 Moved Permanently

判定時期も重要です。建物の有無は毎年1月1日時点で判断されるため、年末に解体すると翌年から税額が上がります。

解体時期の調整が必要ですね。


補助対象外の費用を把握しておくことも重要です。家財道具の処分費用、解体後の整地費用、建物登記の滅失登記費用などは、補助金の対象にならないことが多いです。クライアントには総額での資金計画を提示しましょう。

参考)空き家解体の補助金制度を徹底解説|国土交通省の支援制度と申請…

業者選定では、登録業者の確認だけでなく、相見積もりを推奨すべきです。補助金があることを理由に、相場より高い見積もりを出す業者も存在します。最低2社以上から見積もりを取り、総額(補助金差し引き後)で比較することが基本です。​

解体対象が条件に合わない失敗例も頻発しています。登記されていない建物や、倒壊の危険性が低いと判断された場合は対象外です。

事前調査を徹底する必要があります。

参考)株式会社リレーションシップ|岡山で解体工事のことなら当社へお…

土地の売却予定がない場合は、解体しないほうが得策なこともあります。住宅用地特例を維持しながら、空き家バンクへの登録や賃貸活用を提案するのも、不動産従事者としての役割です。

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